2001-01-01から1年間の記事一覧

いつもの道)

ウオーキングの時いつも通る道があります。 というより、自然にそちらに足が向いてしまいます。 運動を始めたばかりの頃は、今日はこちら、明日はあちらという風で毎日ルートを変えていたのですが、不思議と緑の多い方へ多い方へとルートの頻度が増し、今で…

名演その3

実を言うと三大テノール、パヴァロッティ、カレーラス、ドミンゴの集まりはあまり好きではありません。 だって三人とも本気じゃない事が多いから。 もっとも、企画自体が「お祭り」ですし、人の喉を楽器にしている歌い手はこのクラスのビックネームになると…

新烏賊

房州の新烏賊です。 甲烏賊の赤ちゃん、手のひらよりも小さなサイズです。 下処理をすると一口で食べられるくらいの大きさになります。 甘味が優しくて、さくさくと噛まなくてもいいほど柔らかい食感です。 赤ちゃんはどれも美味しい、いや、いとおしい。

少数精鋭

バイク・車の専門誌を創る編集長がお得意様にいます。 本も雑誌も広告が少なく、マニアが泣いて喜びそうな突っ込んだ創り方をしています。 編集長いわく、 「私の本は小僧を相手にしていません(笑)」 「こういうバイクの本って宗教みたいなもんです。コー…

唐墨

唐墨:からすみ 中国(唐の国)の墨ような姿である・・・・ということで唐墨と書くのだそうです。 ぼらの卵巣を塩漬けにし、干したものです。 日本酒との相性はもうウットリするほどです。 左下の写真が生のぼらの卵巣。 右下の写真は塩漬け後の干し始めたも…

土瓶蒸し

土瓶蒸しは松茸と鱧さえあれば成立します。 それほど松茸と鱧の相性はいいものです。 国産の素性のいい松茸が手に入るのであれば、鱧はやっぱり舞阪、伊良湖産などの地物でなくては松茸に申しわけありません。 地物の鱧が入手できなければ土瓶蒸しは止めです…

山間の温泉

昨日のお休み、車で一時間半ほどの山間の温泉へ行ってきました。 とはいっても、昼食と温泉のみです。 昼食前に、緑にしとふる雨と渓流の流れを望ながら露天風呂につかり、昭和初期の趣を残したこじんまりした部屋でゆっくりと薬膳中華料理をいただきました…

安上がり・・・だったのに

ダイエットのために始めたウオーキング。 気分屋で飽き性の私にしてはめずらしく、一年半、途切れ途切れになりながらも続いています。 なんでウオーキングだったか・・・・週2〜3回ジムやスイミングに行くには時間がなさ過ぎますし、なにより安上がり。 昔…

三切れと三点盛

皿の上に三枚、一種類の白身のお刺身がのっているお刺身と、三種類の魚のお刺身がのっているお刺身、どっちがいいか? そりゃ、同じ質ならば三種類の方がいいに決まっています。 特にこの地では、「いい料理=豪華なお刺身」のような暗黙の了解があって、そ…

名演その2

MILES DAVIS "MY FUNNY VALENTINE IN CONCERT" (マイルス デイビス 「マイファニー ヴァレンタイン」) 多分、これまで30年近くの間で、一番繰り返し多く聞いたレコードです。 1964年2月 ニューヨークはリンカーンセンターでのライブ録音の内の一枚…

サービスの極意

正月ということでどこの料理店もお休みか、満席で順番待ちですので、席の予約ができるところ、ということでホテルオークラ浜松に食事へ出かけてきました。 いつも感心するのは、このホテルのサービス陣の充実ぶりです。 私どもサービス業にかかわっていてそ…

ワインのように美味しい

吟醸酒を表現するのに 「ワインのように美味しい」 「ワインのように飲みやすい」 「ワインのように香りがいい」 などなど ワインを引き合いに出す方が多くいます。 おいおい、てぇことは ワインの方が美味しい? ワインの方が飲みやすい? ワインの方が香り…

無花果のコンポート

無花果(いちじく)は料理にも使います。 天ぷら、田楽、胡麻クリームあえ、生ハム巻きなどなど が、 私ン処ではこの時期、コンポートがお決まりメニューです。(ずっと以前の日記に書いた覚えがあります) 頑張れば、家庭でもできますのでレシピを書いてみ…

石の上にも三年

「石の上にも三年」とはよく言ったもので、板前修業もとりあえずの三年というのは一区切りになるような気がします。 実際のところ、三年では調理場の仕事が一通り出来るにはまだほど遠いのですが、仕事の目処がたつというのでしょうか、少し自信がついてきて…

志ん朝〜鰆

古今亭志ん朝が亡くなりました。 特別な落語ファンではありません。 そんな私が聞いても、志ん朝の落語は凄みありました。 車で遠出をしようという時に、弟のカセットを借りて聞いた「芝浜」は圧巻でした。 話芸などという言葉ではくくりきれないほど、端正…

努力と結果

高橋尚子のマラソン女子世界新記録 金メダルの時以上の快挙です。 達成するであろう、間違いないといわれ、事実その通り実行してしまう凄さ。 と、書き連ねようと思ったのですが、古くらかの友人がここで書いていますのでどうぞ。 着実で厳しい計画のもとで…

知らなかっただけ

幼い頃、父が東京のお土産で買ってきたフランクフルト・ソーセージの美味しさといったら、魚肉ソーセージや真っ赤なウィンナー・ソーセージしか知らなかった子供には衝撃的でした。 高校当時、周辺から時間をかけて通学していた友人が「カレーにはシーチキン…

うそ・・・・という訳ではなのです

「弁いちで何度も食べたぞ」というあなた、ホントにラッキーです。 とこの日の日記で言い、 さらにこれまでも「一年にこのクラスは3〜4本だ」とか 「これを食べずに死ぬ方の方が多い」とか・・・・ 散々、日記でも店でも言いながら、毎週手に入ってます、…

名演その1

1973年秋、新宿のジャズ喫茶「ママ」ではじめて聞いた BILL EVANS TRIO ”WALTZ FOR DEBBY”(ビル エバンス ”ワルツ フォー デビィ”) ジャズファンにとってはいまさら語る必要などないほどの名盤、名演なのですが、初めて聞いた時と場所を鮮明に覚えてい…

お向かいさん

お向かいに居酒屋さんが出来ました。 お客様に 「面白そうな店が出来たねぇ」と言われ、 「ええ、いい店ですよぉ。とても一生懸命やっておられます。若いスタッフも皆気持ちがいいですし、客筋もよろしいようですねぇ」と私。 事実、この店で三店舗目という…

試飲

今出荷され始めている1999年のワインは、予想されていた通りビックヴィンテージになりそうです。 以前にも述べたように、出来れば1999年を最後に引退までワインを仕入れなくてもいい、という風になってみたいものです。 ちょっと前にアント・アルノ…

志を保つこと

少し離れた町にあるイタリアン・レストランに久しぶりに伺ってきました。 開店当初は予約が取り難いといわれる繁盛ぶりで、料理もその地域にしてはそこそこいいお値段ながら、サービスも気が利いていましたし、料理も志を感じさせる意欲のあるものでした。 …

綾菊

香川県綾上町の酒「綾菊」 1988年全国鑑評会出品酒 純米大吟醸 2月上槽後、斗瓶にて七年低温生熟成、その後さらに酒屋にて冷温六年熟成。 香川産オオセト 精米歩合33% 阿讃山系綾川伏流水地下水 つまりこういう事です。 1988年に「オオセト」と…

先輩後輩

大体、力があると噂を聞く職人ともなれば、きっと厳しいに違いない、頑固に違いない、偏屈に違いない、気に入らないと怒鳴られるかもしれない・・・・ 声もかけられない恐いイメージが先行します。 早朝に仕入れでよく見かける職人さん達は、例外なく熱心で…

食わず嫌い

昨日の鰯(いわし)の続きです。 調理場のスタッフの一人に、光物(ひかりもの)は食べるどころか見るのもつらい、というのがいます。 「この鰯、美味いゾーー。もしかしたら考え方がかわるかもしれん。試して見る勇気ある?」と私。 「えーーーー!」 (で…

鰯なんであります。 三重から送られてきたその鰯は、魚屋さんに言われるまで気づきもしませんでした。 「親方、こんな鰯はめったにないッスよ」 ただの鰯、しかもそれほどの大きさではないのにただモンじゃない、素晴らしい鮮度と脂ののりです。 教えてもら…

サービスマンとしての素養

以前に雑誌で読んだ、あるライター(作家?)のリゾートホテルでの経験を綴った文章を大事にとってあります。 私の教則本です。 以下はその引用 ロベルトが、我々のテーブルの担当だと名乗ってきたときから、その実直そうな態度に好感が持てた。それにロベル…

苦情 その3

苦情というよりも、トラブルの処理の迅速かつ適切さで印象に残った思い出を書こうと思ったのですが、よく考えて見るとずっと以前にすでに書いておりました。 こちらです。 全く物覚えが悪いというのか、お気楽というのか、始末に追えません。 思い出しただけ…

苦情 その2

昨日の続き。 昨日の引用させていただいたような経験は皆さんお持ちかもしれません。 お客の立場になると私も気分を害した経験があります。 不思議なことに、昨日のお話しは二つとも料理の味に関する不満ではありません。サービスマンの態度への不満です。 …

苦情〜憤り

一昨日「店の評価」というお話をしたばかりですが、たまたま続けてお得意様、しかもネット上でも親しくお付き合いをさせていただいているお客様の「キツイお話」をお伺いしました。 おそらく、ほとんどの方がこれに似た経験をお持ちかもしれません。 以下は…