2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

おすし屋さんのガリ

昨日の続き おすし屋さんでガリ(生姜の甘酢漬け)が出てこない店は100%ないと思うのですが、このガリをすべて自家製でまかなう店が果たしてどれほどあるのでしょう。全体の20%はないのでは? 食材屋さんには袋詰め、一斗缶入れのガリが当たり前に売られ、…

今掘り筍

今週は少々忙し目で、いつもよりも早く食材を使い切ってしまっています。 今朝は魚の仕入れの帰りに谷野さんの処へお邪魔して、一日早く「シシリアン・ルージュ」「スナップ・エンドウ」をいただいてきました。 奥様が「ちょっと待ってね。今主人が弁いちさ…

冷凍鳥貝

仕入れのときに見かけた大量の冷凍鳥貝。おすし屋さん用なのだそうです。 鳥貝が一番肥えて値段が下がった時に大量に入荷して冷凍しておき、一年を通して一般のおすし屋さんに提供するのです。たぶん普通に食べている方は、つけ台に出された鳥貝が生であるか…

植木等さん死す

子供の頃、最初に出会った強烈に面白いコメディアンが植木等さんでした。アイドルなどという言葉さえなかった時代、「スーダラ節」は子供心に初めて「レコードで聞いてみたい」と思った音楽です。ジャズ専門誌「スウィング・ジャーナル」の人気投票トロンボ…

 天然山独活(やまうど)

天然の山独活が届きました。 ふきのとう のびる 田芹 クレソン かんぞうに続いて山独活、今年は山菜をすべて天然でまかなえる有難い年です。独活は栽培物しか使っていませんでしたから、山独活の豊かなで上品な香り初めて知りました。栽培の独活は「すだれ」…

星いくつ?

レストラン・ガイドの雄「ミュシュラン」が東京版を作るのだそうです。東京方面の飲食店は戦々兢々なんでしょうか? 山本益博氏が「東京味のグランプリ」を出したのが確か1982年。個人の責任のもとでレストランに点数を付け批評した日本では初めての本と…

普通の純米

純米酒生詰め ボトルは一合づつに入った小さなサイズ、ちょっと見、栄養ドリンクとか安物のカップ酒のように見えるのですが、中身は違います。 青森の田酒 ふつーーーうの純米なのになんでこんなに美味しいんでしょ。 新酒の力強さと凝縮された米の旨み。純…

お客様のお奨め

お越しいただいた外からのお客様にはよく、「そちらの地元のお奨めのお店は?」とか「地元の特産でお奨めは?」などと伺うと、かなり精度の高いお返事が返ってきます。 先日初めてお越しいただいた大阪のご夫婦は、かなりの食通日本酒通とお見受けしました。…

ターニング・ポイント

19日の日記のコメントに1980年のピカソ展やゲルニカのお話が出てきているまさにその時、録画してあった「人間ドキュメント」で取り上げられていた横尾忠則さんを見ていると、1980年のニューヨーク近代美術館での「ピカソ展」に触発されて、画家へ…

あいなめと筍

春になるとあいなめも脂がのって美味しくなってきます。 定番の葛打ちでお椀に盛り、乙訓の筍と御前崎の若布、京都の菜の花に木の芽を添えれば、春真っ盛りの煮物椀になります。

いいものめーーーっけ

何度も書いていますが、ワイン好きは値段にとても厳しいです。「シャトー○○1996」の市場価格がいくらで、net上の相場がどれほどのものか。ソムリエ以上に目を光らせ、「あのレストランのワインリストは高すぎる」とか「○○のシャンパーニュはお買い得だ」とか…

ロダン展

静岡県立美術館で開催されている「ロダン展」に出かけてきました。 一人の芸術家を理解するための一番の早道は「浴びるほどたくさん見ること」であると実感したのは、1980年NY近代美術館で行われたピカソ展を見たときからでした。素人にはどれほど難解な…

トマトのデザート

谷野ファームさんから頂戴している「シシリアン・ルージュ」というトマトを、今現在は吉野煮にして出汁で焚いて使っています。さらにデザートも試作して見ました。ミントの香りを加えてみたり、柚子の香りにしてみたり・・・・で、結局生き残ったのは、北海…

名演その18〜疾走感(ドライブ)

ジャズには先日お話したようなインタープレーの醍醐味のほかに、ドライブ、つまり疾走するようなスピード感も大切な要素です。 昔、渡辺貞夫さんがThe Great Jazz Trioのきっかけとなった”I'm Old Fashioned”をレコーディングした時、ドラムスとベースを担当…

お墨付き

日本酒「天狗舞」は、蔵の最上のお酒を切らせたことはない私ン処の大切な日本酒アイテムの一つです。 蔵から直接送られてきた「山廃純米大吟醸あらにごり」は、一合づつパック詰の上冷凍されて到着しました。新酒の山廃純米大吟醸のもろみ状態のものです。発…

献立

献立を読むことで店の姿勢や志を感じることが出来ます。 二週間ほど前、とあるグランメゾンの献立に蛍烏賊をつかった前菜が出ていました。 今年の蛍烏賊はどうやら不漁のようで、解禁最初の漁では数匹が獲れただけと聞いています。実際そのころ魚屋に並んで…

武満徹

NHK教育「知るを楽しむ」で武満徹が取り上げられています。彼の世界に誇る業績が時代の空気とともに語られていて刺激的です。改めて武満徹の偉大さにひれ伏す思いです。 「ノベンバー・ステップス」は繰り返し聴いていても、あの時代に西洋と東洋が融合した…

前菜

前菜には天然の山菜を使います。 天然野蒜と三河産アサリの沼田(ヌタ) 天然田芹(たぜり)の湯葉和え 天然ふきのとうの天婦羅 ずわい蟹自家製千枚漬け巻き 青森産本鱒の棒寿司 などといったものを盛り合わせます。 他にもクレッソン、そしてメカンゾウも送…

備忘録として

初めて読んだ東野圭吾さんのエッセイ「たぶん最後の御挨拶」 これを読めば当然のように「あのころ僕らはアホでした」も読む気になり、続いて「赤い指」と続けて三冊の東野作品。今もたまたまブック・オフで見かけた文庫本「分身」を読んでいて東野三昧な日々…

お造り

遠州灘の甘鯛昆布〆に塩昆布 さらに煎り酒のジュレをかけて、あしらいには京都の菜の花。 誰ヶ袖と名付けられた織部に盛り付けてみました。 ちょっと目先を変えたお造り。どんなもんでしょう。

エスプレッソ

店の良し悪しを判断するのに、一品の料理の些細な内容をあげつらって「こんなことをする姿勢ではすべてがダメ」と概念的に全否定してしまうのはどうかと思います。 パスタのソースの塩味が一味(ひとあじ)濃いからといって、全部の料理がダメかどうかを判断…

祝い折詰

お得意様にお子さんが誕生しお祝いの折詰を作らせいただきました。 出し巻き玉子 御前崎産鰆酒粕焼き 青森産本鱒棒寿司 江戸前穴子棒寿司 伊良子産車海老黄身焼き 岩手山短角牛網焼き 三方原産新じゃが芋 京都乙訓産筍 京都産菜の花 自家製唐墨 慈姑素揚げ …

舞踊

舞踊にほんのちょっとでも興味があるのは水木佑歌さんの踊りを生で見てクラッときたときからでした。 今日、土曜日のお昼「芸能花舞台」(NHK教育)で水木さんの「鷺娘」を放映しました。 当然のようにウットリ。 舞踊の華麗さ、水木さんの美しさだけでなく…

日本酒の時代

ちょっと前に日記にtetsuさまがこんな風にコメントしてくださいました。 「発酵のメカニズムが詳らかになり、人間の味覚に対する理解が深まり、技術が進歩して、今が一番美味しい日本酒が飲める時代だ。と醸造学の先生が力説していました」 まさに我が意を得…

黴菌

料理店を営業するためには、何年かごとに定期的な保健所の調査を受けなくてはなりません。前回の調査の時にはお上から表彰していただく程度に衛生的には「問題なし」とお墨付きをいただけているのですが、そのくらい気をつけていても黴菌は必ず様々なところ…

パッケージングさらに

お一人でも「へーー!」という反応をいただけると、すぐにお答えします。昨日に続いてさらに面白いパッケージングの日本酒。 すでにご存知の方も多いかもしれません。八海山「金剛心」のパッケージングも秀逸です。ボトルは手吹きではないかと思うようなゴツ…

パッケージング

近頃の日本酒のパッケージングにはユニークなものがときにあります。一昔前なら高級酒と言えば桐箱に入る・・・くらいがせいぜいであったのが、箱だけでなく瓶のカバーにもこんなもの風なものも。 滋賀県竜王町の「松の司」純米大吟醸雫酒斗瓶囲い 2003…

綿屋の美山錦

昨年も紹介した一迫町(いちのはざまちょう)の綿屋さんの斗瓶、いつもの山田錦の大吟醸斗瓶に続き、今年はお得意とする美山錦でも同じ斗瓶が出てきました。 こちらは純米大吟醸(山田錦は大吟醸) 米の違いがどこまで表現されているのか?といただいてみる…

名演その17〜インタープレイ

ジャズを定義するものにアドリブとインタープレーがあります。アドリブは即興演奏、インタープレイは演奏者がお互いの音を聞きながら発展していく演奏のことです。 たとえば先日お話したメセニー〜メルドーなどはインタープレイの究極の一つと言えます。 も…