料理店で注文した料理がなかなか出てこないでイライラする事はありませんか？ 私ン処この夜のお座敷では95％が予約のお客様ですから、お客様ごとに料理の流れをしっかり把握して、お待たせする事も料理が並んでしまう事もないように努力をするのですが、ラン…

お客様のご要望には出来うる限り”NO”とは言わない店でありたいと思っています。 「森伊蔵あるなら梅割りにして」と言われても、「日本酒好きなんだけど酔っちゃうから黒龍しずくってのをロックで頂戴」と言われても、「天使の誘惑のお茶割り」と言われても、…

お得意様がお持ちになったドメーニュ・ルロワ ”ヴォーヌ・ロマネ オー・ブリューレ 1996” 初めてルロワの1996を飲んで、「もしかしたらまだ早いか？」という杞憂は一気に吹き飛びました。濃縮したベリー香とチョーク香、熟成したオレンジがかった色合い。十…

チャン・イーモー監督の作品映画に出演する高倉健を描いたドキュメンタリーを録画してあって見ていました。場所は中国の内陸部の田舎町。 インタビューに答えた中国人は「映画（中国の）でしか知らない日本人は残虐で冷血な人種だと思っていました。イメージ…

ケビン・ヘンクス「オリーブの海」が読み進めないでいると、つい別の本にも手が出てしまって収拾がつかなくなりつつあります。 結局読みかけは、山田風太郎「戦中派不戦日記」 山同敦子「愛と情熱の日本酒」 角田光代「恋するように旅をして」 町田康「浄土」…

今年も昨年に続き一味鯛（メイチダイ）を夏の間頻繁に使う事が出来ました。何年か前までは「一年に１０本は手に入りません」と言っていたのに「また一味鯛ぃぃ」とお客様に訴えられそうなくらいの一味鯛。 が、 しかし、 この大きさの極上、しかも遠州灘産は…

富士山麓から天然茸が届きました。 チャナツムタケ ナラタケ 本クリタケ 今年の天然茸はだめだぁ。。。とあきらめていたのですが、最後の最後で素晴らしい素材に出会いました。 これも豊橋「フラスカティ」オーナー・シェフ榊原さんのおかげ。普通だったら、…

昨日までの一週間、ウオーキングの友となる音楽はひたすらマイルス・デイビスでした。 １９６５年プラグド・ニッケルにおけるライブ盤全７枚。 ７枚のＣＤを通して聴くというのは結構しんどいものですが、シカゴ プラグド・ニッケルというクラブでのライブは…

シツコイようですが「ロー・ライズ」なのであります。 目から鱗の「ローライズ」が「ロー・ライズ」”low rise”であった事実を、よせばいいのに昨日、周りの人間に次から次へと「ローライズってさぁ」とちょっと興奮気味に話したのです。２０代〜５０代前半、…

毎日立ち寄るサイトで、特に若い女性の間では定番になっている下着が見えそうなくらい股上が浅いジーンズ「ローライズ」を、「ロー・ライズ」と書いてくださって目から鱗が落ちました。 「ローライズ」ってのはジーンズの形についた固有名詞か？「ローレライ…

黒田さんと紀宮清子内親王のご結婚は結婚式の形としてかなり興味のあるものでした。新婦のシンプルなドレスや母君から受け継いだ着物、天皇家のテーブルの位置や着席順、新郎新婦が天皇家のテーブルに着席しての食事などなど、様々な配慮が見えて興味津々で…

今日はボージョレー・ヌーボーの解禁日です。 あの店でもこの店でもこの日だけはヌーボーだヌーボーだと新酒の栓を開けます。私ン処のような店でも「ボージョレー・ヌーボーないの？」っていうお客様が出てくるくらいに日本中が大騒ぎ、なにしろジャンボ機１…

最近の流通ルートでは「ししゃも」も北海道から生で手に入ることがあります。ししゃもなんぞ見たこともなかった私の子供の頃を思えば隔世の感がありますね。 塩をあてて水分を抜き、炊き立ての新米（乗松清二さんの夢ごこち米）と一緒に召しあっがっていただ…

お客様がお帰りのときはお見送りにでます。 初めておこしいただいたお客様のお帰りのとき、後ろに私が控えているのに気づかないお客様同士がおしゃべりしているのが聞こえたりします。 「この辺で一番よかったんじゃない」 「部長、結構いけましたよねぇ」 …

音楽、映像の保存、視聴、配信には革命的な変化起こっているというのに、私の頭の中では未だ、ＣＤやＤＶＤはもちろん、ＬＰ ＬＤ カッセトテープ ヴィデオなどなど形に残るもので保存しコレクションしようという頭から解放されていません。 それでもＭＰ3を…

食べ物に好き嫌いがある方はたくさんいらっしゃいます。 お安くない「お足」を頂戴する店としては、できればそういう方のすべてのご要望にお答えできるのが理想形なわけで、ご予約時点、ご来店時点で「○○は食べられません」「○○は苦手です」とおっしゃってく…

掲示板で京都の八百屋さんが書き込んでくださった「堀川牛蒡をゴボ天にしました」のアイデアを頂戴して前菜が一品、結構いけてるかもしれません。 堀川牛蒡はこれから益々美味しくなる子供の腕ほどもある太い牛蒡です。下茹であく抜きの後じっくりと焚き、小…

「ソノリテ」の話題から「親方ぁ、山下達郎きくんですか？」というお話になったお得意様。 「”Melodys”あたりからずっと聴いてます」とほんのちょっと自慢下に言ってしまったことに後悔するのに時間はかかりませんでした。 聞けばお得意様は筋金入りの山達フ…

日本人はとかく評論家的になりがちになるように思えます。音楽についても、本についても、食についても。 大昔、学生ジャズバンドに所属し音楽に熱中していた頃、時代もそんな風であったのですが、ジャズ喫茶などでジャズを聞くときには、腕組みをして目をつ…

尊敬する料理人フラスカティさんからお電話をいただきました。 「ご紹介いただいた○○さんがお見えになりました。メニューの見かただけでもわかる感じの恐い方ですよねぇ」 「○○さん？」とすぐには思い出せなかったのですが、お客様の様子をお伺いしてハタと…

お話上手なお客様というのが何人かいらっしゃいます。そういう方の手にかかるとついお部屋に長居をしてしまいます。こういう方は基本的に聞き上手でいらしゃいますので、しゃべりたがりの私など気づくと自分ばかりしゃべっていて恥ずかしくなります。 昨日の…

最近では国産のザクロを見ることがなくなってきました。これもイスラエルからの輸入品です。 実を取り出してさらしで絞ってジュースを作ります。生ｸﾘｰﾑをベースに本葛で練ったもちもちっとした柔らかい「ういろう」のような、胡麻豆腐のような練り物にザクロ…

オリーブオイルは大切な食材です。特にエクストラ・ヴァージン・オイルは各地方の様々なものを使ってみたのですが、この数年定番になっているのが写真真中のヴァージン・オイル。なんにでも使える万能品です。香り高くて味わいがまろやかな逸品です。一般に…

もうずいぶん昔のお話です。 ネット上には素人グルメ評論のようなものはたくさんあります。私が長い間読みつづけているサイトには素晴らしい内容のものもあるのですが、中には「？」がたくさんつくような内容のものも少なからずあります。 以前に酷評とまで…

いつものことですが、東野圭吾には最初の一ページ目からやられてしまいます。 読むたびに必ずいきなり惹きこまれる作家は今のところ宮部みゆき 東野圭吾あたりだけかも。 まだ読み始めたところですが、「容疑者Xの献身」も寸間を惜しんで読みたい感じです。…

ソムリエさんが持ち込まれたシャンパン。さすがに超レアで見たこともない二本です。 ペリエ・ジュエ社のベル・エポックはボトル・デザインの美しさも含めて人気の高いシャンパンなのですが、ブラン・ド・ブラン（シャルドネ種だけで造ったシャンパン）がある…

今年の茸は松茸をはじめどうも成育具合がよくありません。 普段ですとこの時期にはコンスタントに手に入る天然茸も今年は少量です。で、やっと入荷した天然舞茸とクリタケ。火を入れると香りが高く美味しい茸です。