2000-05-01から1ヶ月間の記事一覧

試飲

ワインブームが去って、やっと以前のように、そこそこの熟成を重ねたワインが手にはいるようになってきました。 ただし、10年以上前のワインはそれまでの経緯によってその状態は様々です。 蔵元のカーブで静かに眠っていたものと、アメリカや東南アジアの…

こんなのアリ?

近頃思う「こんなのアリ?」 ☆「よければお出でください」とお誘いいただいた「落語家の講演」 落語家の講演よりは落語を聞きたいです。 ☆四季を問わず、仕事の時に上着を脱いでシャツ姿になるビジネスマン。 シャツは下着と同じと教えられたのですが間違い…

塩昆布/ピエール・エルメ

一つの技術で商売をしている方々の仕事は奥深いものです。 たとえば「そば」「鰻」などは代表格。 佃煮屋さんもその一つだと思います。 私ン処で使っている塩昆布などは、素材を手に入れることも作ることも私には全く無理です。 お得意さまにはお馴染みのこ…

困ったチャン

「やっと予約が取れた」 「4回目の電話で初めていける」 「また、店先で断られた」 などなどなど。 夜のお席は「一見お断り」でも「予約以外お断り」でもないのですが、満席になってしまえば「申し訳ありません。今日はお席がいっぱいで」とお断りするしか…

甘鯛と鯖

旬こそ日本料理の醍醐味。 といったって フレンチでもイタリアンでもいい店は旬の素材しか使いません。 甘鯛の時期は一般的に冬から初春にかけて、鯖は秋も深まった頃から冬にかけてと言われています。 ところが、 この地では、今が甘鯛の一番いい季節です。…

奥様達のパワー

今に始まったことではありませんが、ランチタイムを利用される奥様達のパワーには圧倒されるものがあります。 私ン処は仕出しもしていますので、11:00〜12:00までは配達のために追われる時間帯です。慌ただしいガチャガチャした時間に、ランチのた…

ハンニバル レクター

「親方、これ、どうぞ」といって手渡された紙袋。 中には本が入っていました。 くださったのは毎日顔お出す魚屋さんの一人です。 朝の魚屋 八百屋というのは元気のいいもの。文学や音楽の話を語り合う雰囲気とは対極にある場所柄です。サルトルの話とかキュ…

和一さんの酒器

休日を利用して林和一さんのアトリエに伺ってきました。 お世話になった方へ贈る器を探すためです。 和一さんの処の倉庫はガレージにスチールの棚を並べただけのもの。器と版木が雑然と積まれています。しかしファンにとってはお宝の山です。 贈り物の器もさ…

フォー

最近の料理研究家の本の中には、職人の書いた料理本よりも優れたレシピが載っていることがよくあります。 有元葉子さんもそんなひとりです。 彼女のベトナム料理への造詣はたいしたものです。 本に載っていた「フォー」を気まぐれに作ってみると、簡単なのに…

還暦

「奥播磨」(下村酒造所)という兵庫のお酒があります。 宍粟郡(しそうぐん)、灘などとはちがう兵庫県でもかなり山の中です。追いかけ初めてもう3〜4年になるでしょうか、日本酒のリストにも何度か登場しています。 蔵人が4人という小さな蔵ながら、常…

靴べら

カジュアルな物以外で、自分にピッタリした靴を初めて手に入れることができたのが30代半ばです。 幅広甲高典型的な日本人の足にはスマートな靴など無理、と思いこんでいたのに、実はいい靴の存在を知らないだけなのでした。 そう言う物に出合って初めて、…

理解に苦しむこと

子供の頃、なぜなんだろうと理解できないことがありました。 実を言うといまだに釈然としません。 ちょうど今も議論を呼んでいますが、日本の総理大臣というヤツ(ヤツって凄い言い方です。私ン処のお得意になることは金輪際ありませんから)なんであんなに…

飲んだ後のラーメン

板前のくせに「飲む打つ買う」が全くおぼつかない私です。 普段、疲れ切った仕事後に飲みに出かけるほど、お酒を飲みに出かけることが好きではありません。バーのカウンター越しにおねえちゃんとお話ししながら水割り、なんて疲れそうです。おねえちゃんがタ…

水海胆/蓴菜(じゅんさい)

初夏の風物詩、水海胆と蓴菜が入荷しました。 水海胆というと水っぽい海胆・・・・なんて聞こえてしまいますが、殻から剥きたての海胆を塩水につけてあるために水海胆と呼んでいます。 一般的な生海胆は、お鮨屋さんで見る小さな木の箱にきれいに並べられた…

ウッチャン/ラフィット’85

「笑う犬の冒険」の内村光良がますます尖ってきていると思いませんか? ネプチューンも化けたけど、内村がいいなあ・・・・ なんでもないコントをニュアンスで笑わせてしまう力、飛んでしまった人物を表現する能力にさらに磨きがかかって、もしかすると天下…

IT

なんか想像以上に凄いことになっているらしいのです。IT(Information Technology)のことです。NHKの土曜日曜の特集で取り上げていました。 実際、店を新築した5年前、インターネットのイの字もなく、PCなんてワープロすら扱えなかった建築屋の社長さんと…

お勧めの名店

昨日の続きのようなお話ではありますが、 よく「親方、〇〇へ行くんだけどお勧めの店ない?」というご質問をいただきます。 そんなときは「まあ、そこそこの店」よりは「高いけど文句なくうまい店」を紹介するようにしていました。 京都でカウンター割烹なら…

天麩羅

天麩羅がコースの献立の一品に組み入れられることはあまりありません。 先付けとしてビールに合わせて山菜をあげたり、今の季節の桜海老(駿河湾産)をかき揚げにするくらいでしょうか。 天麩羅は専門店で食べるのが一番美味しいですから。 目の前で揚げても…

忠告/高橋貞實さん

日記だからと言ってミッシェル・ブラとかブラッド・メルドーとかジェシー・ノーマンとかジョアン・ジルベルトとか岡本一平とか京谷弘司とか・・・・・ あまりに個人的で、興味のない方には訳のワカラン話題が続きすぎました。反省。 まるで、痴呆症に近い老…

近頃の若いモン

近頃の若いモンは・・・という言い方はなるべくしないようにしています。 いつの時代も若い世代は「近頃の若いモンは」と言われ続けてきています。 私の修業時代は、先輩より30分は早く出勤して段取りを済ませるようにしていました。 今、私ン処では私が若…

頂戴物

岡本一平「再会の喜び」という題のついたお軸をかけています。 岡本太郎のお父さん、かな子のご主人ですネ。 農夫が鍬で畑を耕そうとすると蛙が出てくる、という漫画絵のような構図は春の喜びを感じさせるいい雰囲気があります。 有り難いことに、このお軸は…

京谷弘司さん

高校生のころのこと、クラスメイトがタンゴを聴き始めたと言うではありませんか。 何と奇特な 「歳とってもずっと聴き続けられる音楽を見つけたいと思って・・・」と聞くにつけ、口には出さないものの「なんとおジンくさい」と思ったものです。当時は若者の…

お手本

その店にうかがうのは久しぶりでした。 値段的にも内容的にも私ン処と同程度、もしくはそれ以上の、ちょうどお手本にさせていただくような店は、残念ながら近隣にたくさんはありません。 その店は建物やサービス陣の若々しさは、私ン処とは比べものにならな…

反則

神様といわれる音楽家がいます。 一人はジェシー ノーマン。20世紀から21世紀にかけての最高の歌手であります。 彼女の歌声は神が与えたものだと思います。まさに神の声といっても過言ではありません。 ジェシー ノーマンの新作「夏の思い出〜ジェシー …

危うし 山田錦

親しい酒屋さんからうかがった話。 酒米といえば代表選手の山田錦。兵庫産のそれは全国の酒蔵が競って手に入れようとします。 が、 生産農家も減る一方、平均年齢も当然高くなってきています。 生産量が増えなくて需要が増えれば単価が高くなるのは当たり前…

バージンオイル

朝のパンにはバター、ではなくてエクストラバージンオイルに塩、が私の定番です。 エクストラ バージンオイルに塩を入れてつけて食べればば、食パンでもバゲットでも旨い! バターやマーガリンは最近余り使わなくなりました。 程度の高いフレンチレストラン…

驚異の新人!ではなかった

若いときのように、趣味の世界の情報をまめにチェックすることができなくなってきました。 レコード屋さん、じゃなくてCDショップへ足を運ぶのも多くて月一回あれば良いほう、その分野の担当の方と話をして新譜の情報をもらうくらいです。 で、 ある雑誌の…