2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

実山椒

実山椒は一年に一回だけ仕込み、保存して使います。 茹でること5分ほど、よく晒してから、実だけを枝からはじいていきます。枝は口の中にそのまま残ってしまって邪魔になります。4人で半日かけて実にしてさらに晒し、ちりめんじゃこと焚いたり、有馬煮にして…

[世の中] KEEP WASHING MY HANDS 反面教師という言葉があります。 時々拝見する有名料亭ご主人の文章は、趣味人で、大人のたしなみを持っているうえに、一流品の何たるかをよくご存知であることを物語る格調高いものです。私など高嶺の花と思えるスーツ、シ…

ダヴィンチ・コード

評判があまり芳しくない映画「ダヴィンチ・コード」を観てきました。 net上の評判とは関係なく、プロモーションの充実度を物語るように三つの会場で上映されていても映画は完璧に満席です。ロン・ハワード作品で外れたことがほとんどないのに、今回はだめ?…

情景王

「物造りの聖地 浜松」と言われるのか?自ら言っているのか?実のところ住んでいる人間にはその実感がありませんでした。 改めて考えてみると、ヤマハ発動機(磐田ですがもともとは浜松発) ホンダ スズキのオートバイと自動車、ヤマハを中心にした楽器産業…

お酒の好み

お客様のお好みを推し量るというのはとても難しいことです。 「辛口ください」 よくあるパターンです。 天狗舞大吟醸「中三郎」をお持ちすると、 「甘いなぁぁ。もっとすっきりしたやつが好きです」とお客様 「たとえば普段はどんなお酒がお好みですか?」と…

ご相伴ワイン

今晩のご相伴ワインはドメーニュ・ド・ロマネコンティ「ロマネ・サンヴィヴァン1996」 ありがたいご相伴のおかげで下手なソムリエさんよりもずっといいワインを経験されていただいてる私。幸せの一言です。サンヴィヴァンですもんねぇ。

ワインの"あるある"化

ワイン屋さんで尊敬するソムリエさんとお話しをしながら棚を眺めると、一本だけのこったアンリ・グージュのニュイ・サンジョルジュ2002が置いてありました。 「アンリ・グージュ、いい造り手ですよね」と私。 「それがですねぇ。。。。ソムリエを題材にした…

ワイン日本酒の偏見

「極上のワインは、料理と一緒よりもチーズかバゲットだけで飲んだほうが美味しい」という方がいらっしゃいます。逆に「料理が美味しいと、おいしすぎるワインは邪魔になる」という方も。 偉大なワインはそれだけでも美味しいことは理解できますが、私は料理…

蓴菜(じゅんさい)

今年の初めての蓴菜です。秋田産です。 ほんの5-10mmほどの小さくてゼラチン質の多いプルンとしたのが、蓴菜のいいものです。シャキシャキ歯ごたえのあるような大きなものが出回ることが多いのですが、最上は噛む前にツルンとのど越しを楽しむようなもので…

花の舞出品酒

今年も頂戴した地元「花の舞」出品酒。蔵から直接いただける稀少なお酒です。 二週間ほど前、静岡県の鑑評会で県知事賞をとったそのものを、全国新酒鑑評会に出品する前に持ってきていただきました。 「地元のお酒は胸を張ってお出しできるものを是非使わせ…

「ナイロビの蜂」

実に二ヶ月ぶりの映画館。 もちろんDVDやBS録画で映画をみることはあっても、二ヶ月も野暮用が重なって映画館にいけなかったのはかなり苦痛でした。とはいえ、見たいときには見たい映画はあまり多くありません。食指が動かない映画と、注目していたのにやけ…

DVDまでぇ・・?

Chick・Corea”Rendezvous In New York”は三年前に購入したCDです。 そりゃもう、デビューからずっと追いかけているチックのアルバムですから、三枚組みといえども発売と同時に飛びつくように手に入れ、何度も聞き返しています。よくもこれだけの一線級のミュ…

早松

早松と書いて「さまつ」と読む、季節はずれの松茸です。もちろん国産、山口近辺の産です。 今年は入梅前に手に入るかなり早い入荷です。本来なら私ン処程度の店では分不相応に高価な食材ではあるのですが、週末にいらっしゃる美味しいものを食べつくしていら…

田舎町でくじけない店

Abondanceさんに教えていただいて、郊外のケーキ屋さんを覗いてきました。 Abondanceさん同様、ため息が出そうなくらいセンスのいいケーキが並んでいてそれは素敵です。聞けば「ジョージアン・クラブ」でシェフ・パティシエをなさっていらっしゃったのだそう…

恋するメオ様

昨日お得意様に開けていただいた「メオ・キャムゼ ヴォーヌ・ロマネ レ・ショーム1995」 これまで飲んできたワインの中でも、メオ・キャムゼの造ったヴォーヌ・ロマネはもっとも印象深いもののひとつです。ヴォーヌ・ロマネ レ・ショーム1992は私には衝撃的…

君はそこじゃぁないかもしれない

毎朝仕入れに出かける魚屋さんに、週一回若い子が手伝いに来ています。調理師学校の頃から休みの日を利用して、早朝から一本でも多くの魚の扱いを勉強したい・・・と、志願して勉強に来ているのです。 初めて彼を見たとき「おはようございます。弁いちの親方…

消え行く歴史

これまで何度もサイトで紹介をさせていただき、店も多くのお得意様の「おお!」という感嘆の声を聞いてきたお酒「達磨正宗 昭和54年 純米甘口果実香」の残りが最後の4本になりました。 一般的に日本酒は同じお酒が毎年造られ、素人のレベルでは市販品の年毎…

仲人親

祖父母が仲人をしたご夫婦のご主人が亡くなりお葬式に行っていました。私の祖父は明治35年生まれでしたから、亡くなった方もすでに70歳はとうに超えた方でした。それでも、その世代の方々は仲人親を大切にしてくださったので、節目節目にはご挨拶があって、…

赤むつ若狭焼きうすい豆のソース

赤むつにうすい豆を裏ごしして作ったあんのような、ソースのようなものをかけたのは、この数年のこの時期の定番になりつつありました。 今年はうすい豆のソースに、うすい豆本体をあっさり焚いたものも混ぜてみてはどうかと思ってこんな風にしてみました。 …

トリオのドラム

ジャズの醍醐味はピアノトリオにあると言われたりします。ピアノとベース、ドラムス、少ない人数である分演奏は研ぎ澄まされ、お互いのインタープレーの醍醐味も綿密に味わえるわけです。 試しに、どんなアルバムでもいいですから、ピアノトリオのCDを引っ張…

ご相伴ワイン

ご相伴させていただいたワイン マダム・ルロワ・ビーズ(ドメーニュ・ルロワ)のファースト・ヴィンテージ記念碑的1988年のクロ・ブジョ 香りだけでちょっとしたワイン5本分の満足。味わいは言葉で表せないほど。。。。(ホントは言い表さなくてはいけません…

白酢和え

今日の前菜 もち米の蒸したてに生このこ 鯛の白子 子持ち昆布 天豆とミモレット(24ヶ月熟成) 白酢和え 今回の白酢和えは小さな諸胡瓜 紋甲烏賊 大徳寺麩を和えたものです。白酢は豆腐を押して水気を切り、当胡麻、薄口醤油、塩、味醂、砂糖、塩、酢で味を…

料理教室

先日TVで紹介されていた有名料理研究家の料理教室、プロを目指すためのコースは9ヶ月で183万円なのだそうです。また、某有名料理学校フランス校の授業料は半年で300万円。 もちろん、片やメディアで有名なシェフたちの講師陣とお洒落な雰囲気、片やお…

「鱧は梅雨の雨を得て美味くなる」といわれる食材です。京都でも「祇園さんのころの鱧」と言われ、6月末から7月にかけて位が旬なのです。ところが去年今年あたりの鱧は、5月と言うのにすでに十分に肥えていて旬を迎えているようです。一ヶ月は旬が早まって…

チーズ

入荷してきたチーズ ブリー・ド・モンテロー アッペンツェラー フルム・オ・ソーテルヌ リヴァロ モンブリアック トゥピネット なんていうところ。モンブリアックなんぞは、とろっと流れてきている熟成具合、フルム・オ・ソーテルヌも崩れそうなところがいい…

行列のラーメン屋さん

生まれて初めて行列をしてラーメンを食べてきました。 この地の人々は「行列までして・・・」と行列のできる店が長続きすることはないのですが、新しくできた集合形の○○横丁と名のつけられたラーメン屋さんの集まる場所では、日曜日には行列ができるのだそう…

プロフェッショナル?

お得意様が結婚され、初めてご主人をお連れくださいました。 料理もお酒も楽しんでいただきそろそろデザートという時、ご主人が「サイトもよく見ているんですが、読んだなかでご主人をイメージしてこんなものをお土産に持ってきたんですが。。。」と鮮やかな…

料理王国

料理雑誌の中でもそのレベルの高さで知られる「料理王国」編集部からお電話をいただきました。「弁いちホームページ」を「料理人のコンピューター使い」という枠の中で紹介してくださるのだそうです。とはいえ、電話での確認程度の記事ですからたぶん1行程…

玄関

そういえば店の夜の玄関を写した写真がなかったかも・・・と、撮ってみました。 導入部は少し暗く、中に入ると明るく、を考えて照明を調節し、表から内側が見えないように御簾垣で囲ってあります。手水鉢に活けた小さな花が、御簾垣の下からちらっと見えるの…

ビールの行方

第三のビールへの増税が決まったことを受け、景気も回復基調にあることも踏まえて、ビールの高級化が進みつつあるのだそうです。こうなると、一社のお話ではなくて大概すべての会社が右へならえとばかりに、同じ価格帯のビールで競争します。 各ビール会社の…