2003-04-01から1ヶ月間の記事一覧

T.P.O.

この冬のシーズンはやたらに忙しくて、スーツを着てでる会合もほぼ全欠席でありました。 昨日の祝日、所属するある会(スーツ姿の熟年層がほとんど)が一枚かんだコンサートがありました。久しぶりの出席です。 休日の14:00からのクラシック系ピアノ・…

丼考

ランチ始めてからというもの、巷の丼ものにはかなり興味を持っています。 自分の頭だけでオリジナルな丼・・・・といっても目新しくて、目の上のうろこが落ちるように美味しい新丼(しんどんぶり)がそうそう出来上がるもんではありません。 思いつきだけな…

1980円ワインと50000円ワイン

お得意様が持ってこられた「シャトー・ラフィット・ロートシルト1976」をご相伴させていただきました。 グラスをいっぱいに満たす複雑なブーケ、まさに絹のようなという形容がぴったりのスムースな喉越し、「すっぱさはどこ?」「渋さはどこ?」と聞いてしま…

「もち鰹」の季節です。 「もち鰹」というのは、目の前の遠州灘で獲れた近海の鰹のことです。もちもちとした活き身の食感は一般的にはなかなか食べれませんので珍重されます。 普通、鰹は近海で釣れても、速いスピードで動き続けなければ生息できないために…

六本木ヒルズ

六本木ヒルズがオープンなのだそうです。 飲食店も名店が目白押しです。 すきやばし次郎、天ぷらのみかわ、徳島「青柳」の小山さんの店、ジョエル・ロブションの店、サルバトーレ、そばの竹やぶ、フレンチ界の重鎮高橋徳男さんの店、脇屋さんのトゥーランド…

残す人

お料理を残しそうな方は、一見(いっけん)しただけでわかります。 飲み物を注文され、前菜にひと箸、手をつけ始めたときに「あっ、こりゃだめだ」とわかるのです。 好き嫌いを超えたところで、料理を食べることに興味がないのだと思います。今月になってお…

シカゴ

一芸に秀で認められた人間が、皆の知らないところで修練をかさね、突然その新たな技を見せてくれたりすると、それはもう驚くものです。 ところが日本の芸能界なのでは、役者がちょっとタップをかじっていたり、楽器が少々いじれたりすると、人に見せるほどの…

鏡の前

どこかの服飾評論家が、「選んだ服を着たら一度鏡の前に立ってみなさい」と言っていたのを覚えています。 男が鏡の前に立つのは髭を剃るときくらいと思っていたのですが、そういうもんか、と、特にお出かけ用でなく、白衣でも鏡の前に立つと気づくものです。…

格の違い

最近・・・でもないのでしょうが、小柳某とか、ミーシャ(カタカナではいけないのか?)とか、宇多田なにがしとか、元なんとかとか、「歌うまい系」の若手歌い手がごまんといます。実力派でなければ、ツンクのところへでも行け・・・・と言わんばかりの百花…

鰆の西京焼き

日テレの人気番組「どっちの料理ショー」で取り上げたのは鰆の西京焼き。 遠州灘 御前崎の漁師さんが釣り上げた鰆を、京都石野味噌さんの西京粒白味噌で漬け込んで焼いたものです。 番組でご大層に持ち上げられて初めて知ったのですが、遠州の鰆はかぎ(ギャ…

さより

さより 針魚とか細魚などと書くことがあります。 春の到来を告げる魚といわれます。 獲れる場所にもよるのですが、水揚げされたばかりのさよりは緑色がかったグレーの背をしていて、うろこもあります。 今日入荷したものは千葉産、舞阪産、奥浜名湖産の三種…

浜防風

今年もいただきました、浜防風。 大きさをそろえた丁度食べごろのもの砂浜で集めるのは大変な手間仕事です。 いただいた防風は当然のごとく砂まみれです。 流水にあてながら刷毛でもって一本一本きれいに洗っていきます。口の中に入れたときに一粒でも砂が入…

新たな挑戦

日本の古酒界の小さな巨人「達磨正宗」さんの大吟醸 淡墨桜の味を聞かせて頂きました。 無濾過の生でとったものは、わずかに四合瓶で20本だけなのだそうです。 酸と甘みのバランスが絶妙な大吟醸です。こういうバランスのお酒を飲んだのは初めてです。昨年…

首から下

ご無礼でなければメル友と呼ばせていただきたい、いつも示唆的なmailをいただく文学研究者の方、mailの宛名見ればどうやら大学の先生らしき方、同じく大学の研究者らしき方、mailの文章を読むとその知性が容易に読み取れる方、などなどそんな方から「読んで…

高級料亭?普通料亭??

平均客単価¥15000というのは自分で選んだ道です。 この辺なら自分が納得できる食材とお酒をなんとか使える値段帯なのです。やっとここまで実現できるようになったな・・・・というのが本音です。 料理¥5000 お酒も込みで¥7000の息苦しい世界から何とか抜…

うちの子さらにその後

料理屋のサイトにペットの写真を載せること自体どうかと思う・・・・・という私であったのですが、どうかしてしまったのです。 子供ことをほめれられると、「いやぁぁ、出来が悪くて」などと謙遜して見せるのですが、「うちの子」のことをほめられると「ね、…

暴力

私ン処は繁華街の端に位置しているせいか、街並みもそれなりに落ち着いた、店的にはとてもありがたい場所にあります。 それでもワンブロック離れたあたりには、余り素性のよろしくない店がある場所もあって、週末の深夜ともなると殴り合いの喧嘩もあるようで…

本鱒

下北半島の本鱒(ホンマス)です。 今が旬です。 腹部がたっぷりしていてよく肥えているでしょ。このサイズになると、鱒なのか鮭なのか見分けがつかないほどです。 当然脂の乗り方も素晴らしくて、ノルウェーあたり、養殖のサーモンの脂とは質が違います。 …

ねじ一本

さる大きな会社のエンジン試作工場を取り仕切りられていた方がお見えになられました。 アルファ・ロメオと共同の仕事をされた時のこと、「アルファには製作の最終工程で、調整をするおじさんがほんとにいるんですよ」と。 「ここをもうちょっと削って、ここ…

昼間のシャンパン

お得意様のお若い女性三人がランチにおこしいただいて、「今日はお休みですから、シャンパンを」と食前酒代わりにシャンパンを開けていただきました。 夜のお座敷においでいただいても、シャンパン、ワイン、チーズとひと通りは召し上がっていただいて、いつ…

海鮮丼

本鮪のトロはさっと炙り、昆布〆にしておいた鯛と一緒に、濃い口醤油、味醂、酒、卵黄で作ったタレ漬け込みます。 熱々のご飯にたれを少々かけ、真ん中をへこませて温泉卵を置きます。 炙ったのりを揉んでちらし、鮪、鯛、続いて生ウニ、青柳、本ミル貝を乗…

八海山〜天狗舞

八海山がチタン製のひょうたん型ボトルを出したのが一昨年11月頃のことでした。正確な値段は忘れてしまったのですが、チタンゆえ値段もかなりのものでした。 610mlのチタンが酒の味に劇的な変化をもたらすかどうかもわかりませんでしたから、興味もなかっ…

エディ・メルクス

思わずウィンドウにべったり顔をつけるようにウットリ見惚れていました。 「エディ・メルクス」 神様と言われたベルギー人天才自転車レーサーの手になる自転車です。家族の自転車は全部そこで手に入れている、親子三代のお付き合いの自転車屋さんに飾られて…

言われて気がつく違い

地元の若者向けタウン誌がランチの取材をしてくださいました。 「普段は行けない高級店にランチで行く」みたいなくくりで取り上げてくださるそうです。 同じ昨日お見えいただいた、「弁いちランチ丼考」なるものを書いてくださっているこの方とお話し、タウ…

行列

この地のお客様は行列が嫌いです。 10分待つ、というだけでも別の店に行ってしまう・・・・のだそうです。東京近辺のラーメン屋さんの一時間待ちなど、有名ラーメン屋さんであってもありえません。 私ン処など夜の95%予約のお座敷と仕出し料理の店ですか…

説明できない美味しさ

使っている素材は群を抜くというほどのものではありません。でも、じんわり美味しい。 きらびやかな盛り付けでもなく、奇抜なアイデアというほどの驚きもありません。でもしっかりとした味わいを感じる。 そういうフレンチを作る方がいます。 日本料理ならど…