2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

受賞

お上から○○賞のようなものをいただくときに「受賞拒否」なぁんてのがかっこよく見えてしまう反体制を気取る世代ではあるのですが、実際には賞状とかトロフィーとかには生まれてこの方全く縁がなくて・・・というか、賞をもらうような能力は何一つ持ち合わせ…

携帯電話

携帯電話が再び調子悪く、電池の持ちも悪いものですから、歩いて一分のショップで見てもらいました。 「もう二年もお使いですし、すでに発売されていないこのタイプの電池を取り寄せるのに3週間かかりますが。。。」 「もう二年」って「まだ二年」なのに。…

どっちが長い?

賢い料理人はだらだらと仕事をせずに集中をして短時間に仕事を仕上るのかもしれませんが、あいにく凡庸な私は長い時間仕事をしていたことで満足感を得てしまうようなところが未だにあります。 ちょっと忙しい日になると、一日のうち1時間でいいから自分の時…

36ヶ月

ゴーダチーズも36ヶ月の熟成を経るともう別もの。ゴーダの考え方が変わってしまいます。知らないほうが幸福かも・・・・なぁぁぁんて。

新筍を使い始めるときが店にとっての春です。 筍自体はもう年末には中国産が出始め、日本産も南のほうから1月には入荷が始まります。使おうと思えば「超走り」でも使えるのです。 私が修行を始めた30年近く前には、料理屋では「旬(しゅん)」以上に「走…

メダルと記憶

一昨日の続き 「メダル」「メダル」と騒ぎ立てるメディアが、その後どのようにその記録を伝えるかで人々のスポーツの記憶は出来上がっていきます。いつの頃からか、アスリートの記録やパフォーマンスが記憶されるのではなく、悲しいことにメディアがピックア…

正しい情報

小林信彦「東京少年」を読んでいます。太平洋戦争末期、学童疎開を経験した著者の体験をもとに書かれた小説です。そこに書かれている世相は、私たちがこれまでなんとなくテレビや本で見聞きしてきたものとかなりニュアンスが違う部分が多くあって、実体験を…

シャンパンの会

前回の日本酒の会の際に、メンバーの中から「次回はシャンパンの会なんてどうですか?」という話が持ち上がりました。集まっていらっしゃるメンバーは普通に手に入るようなシャンパンは当たり前に召し上がっている方ばかり、「私がこのメンバーのためにシャ…

「愛と情熱の日本酒」

店にご来店の方はご存知のように、「日本酒を」というご注文をいただくと私自身がお客様のお部屋にお酒のボトルを持って伺い、お出しするお酒のお話をさせていただくことがよくあります。 お酒の産地や酒米のお話はもちろん、杜氏さんの話題や蔵のエピソード…

吉村順三

建築家という仕事はもっともあこがれる職業の一つです。生活そのものがアートになるライフスタイルの基礎になる家をクリエイトするというのは、毎日の住み易い快適性を突詰めるだけでなく、アーティスティックな満足度も高めなくてはなりません。しかも、自…

CPなんてどうだっていい

"CP" コスト・パフォーマンスのことをCPというのだそうです。近頃では料理屋を判断するときに盛んに使われます。CPが納得できるかどうか。素人グルメ評論では特に俎上に乗り易い話題です。 もちろん、料理にもお酒にもコスト・パフォーマンスがついて回るの…

[映画] フライト・プラン ジョディー・フォスター主演「フライト・プラン」を観てきました。 ベルリンで夫を事故で失った航空機設計士(ジョディー・フォスター)が、祖国へ帰るために夫の棺とともに自らの設計した航空機に幼い娘と搭乗します。転寝(うたた…

本田竹廣さん逝く

ジャズ・ピアニストの本田竹廣さんが亡くなりました。 二度の脳内出血、骨折から身を削るようにして立ち上がり復活、がファンの願いもむなしく急逝されました。 東京を離れてから本田さんの演奏を聴く機会は全くなくなってしまったのですが、学生時代1970…

25年前のデザート

もう30年以上もご贔屓にして下っていただいているお客様の法事がありました。亡くなったお父様の七回忌。 そう言えば・・・・と思い出したのが、私が修行先から帰ってきて間もない頃のこと、デザートに出したアイスクリームに苺とキーウイのソースを彩りよ…

子別れ〜粗忽長屋

可楽「子別れ」購入。名人芸といわれる酔っ払いの描写は、もう本当に飲んでいるんじゃないかと思うほど素晴らしいのですが、母親が子供に持っていたお金の出所を問い詰めるくだりなんぞは、やっぱり志ん朝さんの迫真が思い出されてしまいます。志ん朝さんを…

すべてがポンニチではない

昨日ポンニチ音楽業界を「こんなの音楽じゃない」と貶したばかりなのでありますが、そうばかりではないという経験もつい先日したばかりです。 ”BOOK OFF”で古本、中古CDを物色中に”TATSURO FROM L.A."というアルバムが目にとまりました。コアな山下達郎ファ…

根本の違い

グラミー賞授与式をほんのチラッと見ました。アカデミー賞と違って、中で紹介される50%のミュージシャンには興味がない(というか知らない)ので、いつも熱心に見るほうではありません。 とはいえ、興味がないといっても、自分自身の演奏技術は稚拙だといっ…

廃業

この地でも歴史のある料理屋さんが廃業されました。 私ン処とは親子三代に渡ってお付き合いをしていただいていただけにとても残念です。その店のおじいちゃまと私の祖父が仲がよく、父親同士も同じ組合の役員で助け合い飲み合い、私とかの店の三代目も大学の…

お弁当の鰆

キャパシティの大きい料理店やお手ごろな値段で勝負する店では、冷凍魚、養殖魚を使わなくては商売として成り立ちません。ヘタをすると人件費を考えて、すでに処理済(三枚におろして味噌漬になっている魚)を使う事も頻繁であると聞きます。それはそれで値…

果たして培われたのか?

以前もシリーズのようにしてマナーの事を書いたことがありました。全く私ごときがちゃんちゃらおかしいのではありますが。 そのときも思ったのですが、これまでマナーらしきものを正式に習ったことがあったか?・・・といえば、全くなく、雑誌やムック本でマ…

培われるもの

お客様に対して私から職業をお尋ねすることはまずありません。おしゃべりの内容から推し量れること、その方の風体所作から推測することもありますが、「どちらにお勤めですか?」とか「ご職業は?」・・・は、しないようにしています。ですからずいぶん長い…

 ガンバリーニ〜小曽根真

ロバータ・ガンバリーニ「イージー・トゥー・ラブ」 とんでもないヴォーカリストがでてきました。デビュー作なのに”ON THE SUNNYSIDE OF THE STREET”でのスキャットはこれから後世に伝えられていくかもしれないパフォーマンスです。カサンドラ・ウィルソンと…

「ありふれた生活」「国家の罠」

ブック・オフで見かけた三谷幸喜の「ありふれた生活2―怒濤の厄年」 「ありふれた生活」の連作はずっと目を通しているはず・・・なのですが、表紙にもあまり記憶がないし、内容も覚えているような覚えていないような・・・・まっ、100エンだから買っちゃえ、…

オリバー・ツイスト

あの「戦場のピアニスト」の、というよりは「ローズマリーの赤ちゃん」「チャイナタウン」「テス」のロマン・ポランスキー監督の「オリバー・ツイスト」を先週見てきました。 このCGの時代に壮大なセットをつくり、当時のイギリスを克明に描いた見ごたえのあ…

不良じいちゃん

お隣の町の幼馴染、80歳になるおじいちゃま三人がときどきお見えになります。 「適当になんか見繕って。ビールと後で熱燗ね」 お昼でも三人で必ず一杯やり、ゆっくりと宴会気分で時間を過ごされます。お昼のパートさんのおばちゃん(40代)に「今日も綺…