2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

豆料理その2

花豆というのはあまりなじみがないかもしれません。大人の親指くらいの大きなお豆でふっくら焚くととても美味しい豆です。 一晩水につけ、水から焚いて柔らかくもどすのは様々な豆と同じ。基本はほんのり甘い淡甘焚きです。柔らかくなった豆に8分目くらいの…

生まれたて

今日、この時点ではまだ調べても名前も形も公表されていない生まれたての焼酎「凛(Rin)」 鹿児島軸屋酒造さんの若い娘さん麻衣子さんが蔵に戻られて造った最初の焼酎・・・らしい、ということしかわかっていません。蔵の写真を見ると麻衣子さんホントにま…

豆料理

家庭で豆料理をする方が減っているそうです。前日に豆を水に浸して戻し、当日も料理前に何時間か茹でなければなりませんので、忙しい現代人には敬遠されるのも致し方ないのかもしれません。 しかし、世界中で豆は伝統料理として息づいています。以前なにかの…

春来る

ぱっと花が開くように春が来る瞬間があります。 これまで白魚が出始め、うるい、ふきのとう、たらの芽、こごみ、新筍、鳥貝など肌で感じる寒さとは別に徐々に春がやってきていることを食材で感じてきたのですが、今日、仕入れに出かけると並んだ食材が一気に…

大手のお酒

いつも拝見するのが楽しみな古川さんのコラム(3月27日)に「大手メーカー」のお酒にも見るべきものが・・・との記述が。あの方のおっしゃる事ですから確かめなくてはいけません。

うまいことやってる誰か

モー娘。やあややのパーフォーマンスを見ながら、ステージで表現されるものすべてが彼女たちの能力で作り上げられていると思う人はいないと思います。音楽を作り、ダンスを創作し、衣装をデザインし、ステージングを演出するのはプロデューサを中心にして様…

やっといいお酒が

日本酒を評価する能力において、お得意様の中でもずばぬけた力をお持ちだと信頼しているむの字屋さんが一連の酒造りの迷信のシリーズの中で「やっぱりどう贔屓目に見ても大手の造るお酒は不味い」という趣旨のコメントをしてくださいました。確かに私も巷に…

菊姫荒走り

石川県鶴来の「菊姫」は私にとって初恋の人のような大吟醸です。 今から20年以上前、世の中でぼつぼつ大吟醸が販売され始めた頃、料理屋でもそんなお酒を置いてみたいと思って様々な吟醸酒を試してみました。数々のお酒の中で菊姫大吟醸は圧倒的な迫力を持…

シリアナ(備忘録として)

そういえば、先々週映画「シリアナ」を見ました。国際情勢を理解していないと「トラフィック」的に意味不明に陥る、と各映画評に書かれていたのですが、私的にはすんなり楽しく(ちょっと義憤にかられつつ)見ることができました。国際情勢・・・って普通に…

お惣菜ラーメン

日々様々な雑誌や料理本を眺める中で、ちょっと気になるレシピは切り抜いたりコピーしたりしてスクラップしています。出典がどこだかも忘れてしまった昔のラーメンのレシピが出てきて、昼食に試してみました。ちょっと風変わりで面白いのでご紹介。 材料(4…

岸本葉子さん

エッセイを読むのは嫌いではありません。小説家や詩人の書いた筆力を感じるエッセイの中には「日常をこれほど豊かに表現できるものか」と圧倒されるものも少なくありません。ただ、エッセイイストとかいう肩書きを見たりすると、自分の生活を切り売りしてい…

酒造りの迷信その7

いいお酒はいい水から。 日本酒はワインと違ってほとんど水でできているといってもいいほど、洗米から蒸し、醪つくりから加水まで水が欠かせません。ですから豊かな水に恵まれた場所でなければお酒を造ることは基本的に不可能です。当然のように酒蔵は水に恵…

酒造りの迷信その6

日本人はとかく頭でお酒を味わうようで、頑なに信じている小さな誤解がたくさんあります。 大手の造るお酒はすべて不味いと思い込んではいませんか?大手というだけで否定的に見ていませんか? 私は以前に「月桂冠 鑑評会金賞受賞酒三年熟成」を扱ったことが…

酒造りの迷信その5

酒蔵の印象というのは大きな木樽がいくつも並び、天井や梁には古いカビのような物がびっしりあるような処という印象がありませんか?酒のラベルに「蔵付酵母」なんていう言葉が書いてあったりすると、蔵に自然に住みついた天然酵母なら美味しいお酒ができる…

酒造りの迷信その4

酒造りのリーダーである杜氏さんは長い経験がものをいう仕事でありました。われわれの仕事と同じく一年や二年の経験で美味いお酒ができるわけがないと信じられていますし、事実名杜氏といわれる方々は比較的高齢の方が多いものです。 ところが、蔵元と杜氏の…

五線譜のラブレター

イッツ・オール・ライト・ウィズ・ミー ユーアー・ザ・トップ エニシング・ゴーズ イン・ザ・スティル・オブ・ザ・ナイト ユーヴ・ガット・ア・シング アイヴ・ガット・ユー・アンダー・マイ・スキン ラヴ・フォー・セール イージー・トゥ・ラヴ ユード・ビ…

酒造りの迷信その3

お酒は寒冷な土地が美味しいというのが通説です。寒仕込みは基本中の基本。寒い時期だからこそ美味しいお酒ができる。 確かにその通り、特に大吟醸などの蔵の最上級は二月の一番寒い時期に仕込まれます。 がしかし、ここ静岡のように温暖な土地でも近頃では…

偉大なオフヴィンテージ

いつも極上のワインをお持ちいただくお得意様が今回抱えて見えたのは「ボンヌ・マール1997 ドメーニュ・ドーヴネイ」 フランス ブルゴーニュの傑出した造り手、ラルウ・ビーズ・ルロワの個人所有の特級畑から造られる超高級ワインです。 1997年という年…

酒造りの迷信その2

いい酒はいい米から。 当然です。料理もお酒も素材がよくなければ決して美味しいものはできません。素材を技術でカバーするというなどと言う事こそまさに迷信で、どれほどの技術があろうと悪い素材はカバーする事がきません。 お酒造りに適した米は、食べる…

「お酒」 いい酒造りの迷信

どうしたら美味しいお酒ができるのか?よく素人の間で話題になるのは「米」「水」「酵母」「杜氏」「土地」の五つの要素です。「米どころだから美味しい」「水がいいから美味しい」「蔵付のいい酵母があるから美味しい」「熟練の杜氏がいるから美味しい」「…

ソノリテ

山下達郎「ソノリテ」が面白くない・・・・と書いたのは発売直後のことでした。 30年近くファンをしてきて、「面白くない」で済ますわけにはいきません。「面白くない」は私の理解が及んでいないだけであることはよくわかっているのです。 チック・コリア…

シャンパン

雑誌「ワイナート」は時に素晴らしい企画と内容であることがあります。今回の「シャンパン特集」は奥が深い、まだ未知の内容に溢れていて、読み解き理解できるようになるには時間がかかりそうです。とりあえずシャンパンの底知れない魅力にさらに引き込まれ…

情熱大陸

TV

TV番組「情熱大陸」はまさに正真正銘の「こだわり」の人を取り上げることが多くなっている気がします。 「こだわり」=どうでもいいことに拘泥する 眼力のあるディレクターなら1-2ヶ月も取材していていれば「この人外れちゃったなぁ」って思っているかも。…

中華料理の底力

最近噂を聞いていた中華料理店に家族で出かけてきました。シンプル小奇麗にまとめられた店内、最近流行系の盛り付けと器。このコンセプトは確かに流行好きのグルメたちには受けるのでしょうが、家族全員の意見は「すごく普通」 街の中華料理屋さんの外面(ソ…

世間の標準

NHKの「週刊ブックレビュー」は毎週楽しみにしている番組です。ほどんとTVで見ることのない作家の素顔が見られますし、書評コーナーでは私など足元にも及ばない知の塊のような方々の本話が聞けて、読みたい本を選ぶときの大きな指標になっています。そういう…

ミュンヘン追記

内田樹さんの日記になるほどねと思う映画「ミュンヘン」の記述が 「秘書は1972年のミュンヘンオリンピックのときにはまだ生まれていないので、「ブラック・セプテンバー」のことを知らなかった。 それは困った。 PFLPやバーダー=マインホフやジョル…

お雛様

お雛様にご注文をいただいたお弁当です。 本鱒木の芽焼き 鴨蒸し煮 あんきも(青森) さい巻き海老旨煮 ふきのとう味噌 たらの芽あられ揚げ 花豆淡甘煮 新筍(岡部町) 菜の花(京都) 穴子(江戸前) 新じゃが(三方原)鶏つくね 雛の内裏海老 菱形玉子 ち…

ホッとする瞬間

同じく先日の休み、時々伺う中華料理店のランチに出かけていました。家族で頼んだ「トンポウロウ」をつまんで「あーー、よかった俺の作る豚の角煮の方がおいしいかも」とボソッとつぶやくと、連れ合いが「当たり前じゃない、素材だって違うし、手間のかけ方…

備忘録として

小林信彦「東京少年」 正岡容「小説 圓朝」 京須 偕充「古典落語CDの名盤」 奥田英朗「延長戦に入りました」 読了

ミュンヘン

備忘録として 先日の休日にS.スピルバーグ「ミュンヘン」を見てきました。 事件当時すでに高校生であったのですが、新聞に載ったバルコニーに出た犯人の姿をぼんやり覚えているだけの記憶しかありません。それよりもオリンピックでの男子バレーボールの試合…