2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「お酒」日本酒造りの迷信その1

日本酒の歴史のシリーズを再掲載したので、同様に一般になんとなく信じられている酒造りの迷信のシリーズも再掲載してみようかと思います。 もう七年も前に書いた板前日記ですので、所々手を加えながら。 どうしたら美味しいお酒ができるのか?よく素人の間…

日本酒の歴史 昭和60年代以降

昭和40年代後半になると日本酒蔵では、「このまま三増酒だけではいけない」「売れればいいだけの桶売りでは日本酒の将来はない」「自分が美味しいと思うお酒を造りたい」という若い世代が出現し始めます。酒屋さんにも全国で「自分の売っているお酒は本当に…

日本酒の歴史〜昭和50年

昭和40年に主役の座をビールに奪われてからというもの、日本酒の生産量に陰りが見え始めます。経済成長を遂げ量よりも質を問われる時代にさしかかると、「こういう日本酒、美味しくないんじゃぁないの?」という消費者の疑問も出始めるのです。といっても…

日本酒の歴史〜昭和30-40年

昭和20年代後半の混乱期に始まった三増酒の時代は、昭和30-40年代に急成長期を迎えます。 日本中ががんばって働いて経済は右肩上がり、豊かな時代にはまだ時間がかかりますが、先が見えない暗い時代から明るい未来を信じた時代です。工業化、技術革新…

日本酒の歴史〜戦中・戦争直後

三話目にしてやっと歴史らしきお話になります。 日本酒の製法は第二次世界大戦と敗戦後の困窮でダメージを受けました。国家存亡の危機に「うまい純米酒を・・・」の気運が生まれるはずもないことは誰が考えてもわかります。その後の昭和30年-40年代も簡…

日本酒の歴史〜暮らしに根付いた

昭和40年代くらいからの日本酒の味は、私の記憶の中にあるのですが、それ以前の日本酒がどんなものであったのかは見当がつきません。特に戦前の日本酒。もちろん、製法や酒米、酵母についての記録は残っているものの、味わいをきめ細かく記述したものは見…

日本酒の歴史〜再録

つい先日、日本酒のこれまでの歴史をスタッフに話しながら、今の若い方々の日本酒に対する様々な誤解や偏見・・・いえ、若い方々だけでなく、ある程度の年齢の方々にも捨てがたい偏見がたくさんあることに気づきました。 これらは基本的に現在の豊富な物資と…

味が変わった

「○○は味が変わってしまった」 料理店の味でも、日本酒の味でも一般消費者がよく口にする言葉です。 残念ながら日本人はこれを否定的に使うことがほとんどです。「味が変わってしまった」=「味が落ちた」なのですね。 が 私たちプロフェッショナルは気楽に…

新就職先

年末の一ヶ月間 店に研修に来てくれていた、当時調理師学校の学生が、就職後初めて店を訪れてくれました。 「どう?慣れた?仕事は順調?先輩は?」などという私の質問に 「仕事はやっぱり大変です。でも一番大変なのは、ここで勉強させていただいたような板…

もの申すとき

映画「はじまりのみち」のことを書いた時に、木下恵介映画の常連であった高峰秀子のことをwikiで眺めていました。 高峰の映画を観たのは十数本、著作は「わたしの渡世日記」を読んだ程度、関連で斉藤明美の著作もかじる程度の知識しかなく、映画「東京オリン…

鮎が美しい 備長炭で美味しく

 ご相伴ワイン

ちょっと前に二日連続でご相伴させていただいたワイン達 ロマネ・サンヴィヴァン1973(ドメーヌ・ド・ロマネ・コンティ) ベルンハルト・フーバー シャルドネ2009 サンヴィヴァンの素晴らしさは言うまでもなく、驚いたのはベルンハルト・フーバーというドイツ…

 映画「はじまりのみち」

映画「はじまりのみち」はアニメーション監督として名高い原恵一さんの初実写映画です。 原監督のクレヨンしんちゃん『オトナ帝国』『戦国大合戦』の二作品をDVDで観たときの驚きは、「風の谷のナウシカ」や「サマーウオーズ」を観たときと同じくらいの衝撃…