2004-05-01から1ヶ月間の記事一覧

純文学とエンターテインメント

暗いだけの小説、重い救いようの無いような小説はあまり好きではありません。 いわゆる純文学というやつにはその手の作品が多くて、手を伸ばすことが少ないのですが、重松清「疾走」を一気に読んでしまって、果たしてこの小説は純文学、エンターテインメント…

一目でわかる

一見(初めての)のお客様を玄関でお迎えするとき、一目で食べ方や飲み方の素性がわかってしまうことがあります。ほぼ80%くらいの確率で。 主には「料理を残す人」という男女と、「辛いだけの”辛口”しか飲めない日本酒派」という男性なのですが、着ているも…

耳に残る歌声

Net上のお得意様に教えていただいたchie ”Sabia'”のchieさんの歌声がいつまでも耳に残ります。 CDを購入してからこの1〜2ヶ月、ウオーキングに、事務仕事のBGMに、ウチの子(犬)との公園でののんびりした時間に、気がつけばこのCDをかけています。 圧倒的な…

ムツ

私ン処で最も頻繁に登場するお魚が三河の赤ムツです。 焼いても蒸しても焚いても、しっとりした身質と上品な脂で、どんなヘボな板前が調理してもそれなりに美味しく召し上がっていただけます。 ムツにはもう一つ黒ムツというのもあります。こちらのほうが皆…

うすい豆

うすい豆です。 今年は京都 山城産のものが手に入るようになりました。粒が大きくてふっくら仕上がります。 やっぱり産地というのは大事です。 お野菜の美味しさが実感できる年齢になってからは、野菜中心の一皿のことを常に考えるようになりました。豪華な…

お茶を挽く

店にお客様が全然やってこない日を「お茶を挽く」といいます。 昔、お客が全くつかない遊女に与えられた仕事が、茶臼でお茶を挽くことであったことからきた言葉だそうで、落語などで登場することが多い言い回しです(「お直し」など) 先日の休日、知り合い…

親孝行

「親方、私の自慢の息子たちはどうです」 ほろ酔いになられたお父様が私に心底嬉しそうに言いました。 定年退職を迎えられたお父様と支えられたお母様のお疲れ様会を、仕事で東京と大阪で暮らす息子さん夫妻が開かれました。 小さなお孫さんも交えた賑やかな…

ドラマーの時代 昨日の続き

昨日皆さんに馴染みのないジャズ話なんぞを書いて思いっきり引かれたところで、どっちみち引きついで、日曜日はアクセス数もすくないということで昨日の続き。 ジャズ・ドラマー エルヴィン・ジョーンズのお話を書いていて、私がジャズを聴き始める前、1950…

エルヴィン・ジョーンズ

20世紀が生んだ最も偉大なジャズドラマーの一人、エルヴィン・ジョーンズが亡くなりました。 歴史に残る天才たちには神様が舞い降りた一瞬があるものです。 マラドーナのイングランド戦での6人抜きしかり、タイガー・ウッズのイーグルパットしかり、先日のラ…

イサキ

これからが旬のイサキです。 魚をご存知の方はこの大きさのイサキというのは「まさかぁ」というサイズです。 2kgオーバー、50年魚屋をやっている大ベテランが「こんなお化けみたいに肥えたイサキは初めてだ」というくらいですから正真正銘です。 もともと…

女性二人

女性二人連れのお得意様の飲み物のご注文。 「ワイン! 美味しいの選んでね。お造りの時に日本酒もちょっとだけ欲しいな」 というわけで、セラーから選んできたのが、ジョルジュ・ルーミエのボンヌ・マール1993とジャン・クリボーのリッシュブルー1993。どち…

やっかみ

「同業者にやっかまれるようになったら一人前だ。聞いてるよ、いろいろ」 尊敬する先輩に言われたことがあります。 「耳に入っているいろいろ」が、やっかみなのか?的確な批判なのか?・・・・多分後者なのでしょうが、傷つけまいと優しい先輩が言葉を選ん…

黒糖焼酎2

黒糖焼酎ラインアップです。 左上から 長雲(ながくも)長期熟成 一番橋 長期熟成を知ったことで、黒糖焼酎の道が開けたといってもいいほどの銘酒です。 竜宮長期熟成 有泉20° 左下から 昇龍五年貯蔵30% 昇龍好太郎27年38° 満月30° そして最後が 稲…

黒糖焼酎その1

「時代は芋焼酎だ」と言っているあなた、もう取り残されています。遅れてます。 ・・・・というのが本当かどうかわかりませんが、メディアでは「黒糖焼酎が弾ける」というのだそうです。 私は弾けても弾けなくても、ブームでも下火でもどうでもよいのですが…

芋焼酎

「焼酎ならなんでも売れちゃうんだよねぇ、変な時代だよぉ」とお付き合いのある酒屋さんが言っていました。 ブームというのは人を盲目にするようです。 長く置いたまま売れなかった焼酎を飲んでくださるようになったのは嬉しいのですが、それもつかの間、あ…

パッション

映画「パッション」を見てきました。 本来「パッション」だけでは激情とか熱中の意味になるのですが、”The”がつき、”The Passion of The Christ”で初めてキリストの受難」を表すのだそうです。 映画はキリスト最後の12時間を忠実に描くと言われていますが…

ひとり歩き

昨日のこと、久しぶりに一人でウオーキングに出かけました。 ウチの子(犬)が我が家にやってきてからというもの、この一年以上ウオーキングは犬と一緒、一人ということがありませんでした。 犬もはじめての散歩以来ずっと私の早歩きのお付き合いでしたから…

ご飯茶碗

地元の陶芸作家 村木律夫さんに頼んでいたご飯茶碗が出来上がってきました。 すべてのお客様に頻繁に使う器ですので、押し付けがましくなく、使い勝手がよく、飽きない器・・・・とお願いして最初に試作で仕上がったのが右側、灰釉飯茶碗です。 もう気持ち底…

病気

きっと病気なんだと思います。 何年かおきに再発します。事実、2000年6月にもこんな風に書いています。 「欲しい欲しい病」再発です。 結局手に入らなかった鞄がまた欲しくなってしまいました。 CONTAXがデジカメに変わったとはいえ、手元にある鞄には…

最上の

世の中にはこんなワインリストもあるのです。 東京 ホテル・オークラのワイン・バーです。 ブルゴーニュの部分を覗いただけでも、妥協なし、名品ぞろい、値段も正当派(?) 「これでもか!」というほどの有名ドメーニュの名畑が並び、オークラクラスのホテ…

添加物

日本人の純粋志向は混ぜ物をとても嫌います。 日本酒の場合アルコールをほんの数%添加することで、味が淡麗にまとまって安定し、切れ味に繋がるのですが、そのわずかなアルコールさえ「悪」であると決め付ける純米信奉者はたくさんいます。そのくせ淡麗辛口…

ドレスコード

初めてご来店してくださるお客様に「お店にはドレスコードがありますか?」と聞かれることがあります。 もちろん特にドレスコードらしきもの、店の側から「こんな風にしてください」はなにもありません。 必ずそれなりの装いでご来店して下る方から、カジュ…

”COLD MOUNTAIN” ”IN THE CUT” ”ABOUT SCHUMIDT”

”COLD MOUNTAIN” ”ABOUT SCHUMIDT” ”IN THE CUT” などという映画をこの2〜3週間の間に劇場、DVDで見ました。 ”COLD MOUNTAIN”(コールド マウンテン) 淡い恋を抱いた二人が南北戦争出征のために離れ離れにならなくてはならない。膠着した戦線は泥沼…