1999-07-01から1ヶ月間の記事一覧

あふれるような才能ーーーはない!

もう8月 うーん、うーん唸って考えてるのに新献立がまとまらない。 毎月その繰り返し。 料理の鉄人に出てくるような自信に満々の、あふれるような才能がうらやましい。 「どうだ!俺の料理食べて見ろ!」 なんて強気になったことなんて一度もない。 「どう…

出てこい!亡霊

欲しい!欲しい! って思っているといつか手には入るものです。 あきらめちゃいけません。 厳選酒で紹介した「メオ カムゼ」「エマニュエル ルジェ」のワインです。 両方とも1988に引退したアンリジャイエの後見を受け、 世界中のブルゴーニュワインファンが…

元気な兄ちゃん達

素材8割 腕2割 7:3って方もいますし、6:4も いずれにしても料理のうまさは 素材の善し悪しに負うところが多いことは間違いありません。 よく、フレンチはソースでごまかすけど、和食は素材そのものだからーーー などとのたまう御仁もいらっしゃいま…

ナポリタンとペペロンチーノ

あるご家族の話。 とても食べることに熱心な家族で、お父さん、お母さんともの食いしん坊ですから、お子たちも自然に食べることに興味を持つようです。 上の女の子が小学校6年のとき、学校の家庭科の時間でスパゲティを作ることになったそうです。なにを作…

夏はーーー

夏には喉ごしのよくて、冷たい素麺。 二日にいっぺんでもいい、なんて方もいらしゃるかもしれません。 でも案外、つゆは市販のめんつゆなのでは? いざ、素麺つゆの作り方っていうと、料理本を広げないとわからないかもしれません。 そんな方にお教えします…

板前殺し

大切なお得意さまのAさんが転勤されます。 新店舗になってからのお客さまですから、古い馴染みではありません。 が、 板前をいい気持ちで仕事させてくれる希有のお客さまでした。 初めは、これも手を決して抜けないお得意のBさんが連れてこられました。 な…

SOMEONE TO WATCH OVER ME

ホームページを立ち上げてから一ヶ月少々になりました。 リンク先もまだなにもなく、友人とごく一部のお得意様にしかお知らせしていないというのに どこから忍び寄って(?)くれるのか カウントが100人を越えました。 10万人突破なんてよく聞くホーム…

ピッカ ピッカの

倉庫の奥でこのお椀を見つけたときは「やった!」と思いました。 表は沈金を使った蘭。内側は蓋にも本体にもあでやかな菊の模様があります。 もちろん輪島です。 店を全面的に建て直した3年前のことです。 75年も商売をしているのに、私ン処は「お宝」に…

やっ、どうも

「こんちは」(と私) 「やっ、どうも」(片手をあげて) と 知り合いとか友人にいわれた訳じゃありません。 ホテルの入り口で中年のドアマンさんにいわれました。 「やっ、どうも」 「いらっしゃいませ」じゃありません。 驚くより、あまりの受け答えに笑っ…

ウーーン気持ちいい

昨日、行き届いたさりげないサービス なんて書きましが 日本料理でもフレンチでも超高級店といわれる店では お客さまをくつろがせることに全精力をつぎ込んでいるサービス陣を擁しています。 特にフレンチのサービスは秀逸です。 銀座レカンに伺ったときのこ…

料理とお酒はうまいけど?

料理がおいしいのは基本です。 飲み物が充実していればさらにいい。 行き届いたさりげないサービスでほぼ完璧。 ではありません。 器は?お花は?お軸は?お飾りは?お座布団は?グラスは?盃は?お香は? 内装 トイレのしつらえは?ふすまは? お庭は? 掃…

アーアーこんな物作っちゃって

もうはいりません。 これでも店を建て直すとき大きくとったつもりだったんです。 ワインセラーのこと。 だってとっておきは、ほしいときワインやさんへ行けばいいヴィンテージだって 簡単に手に入ったんです。安く。 だから、店で熟成させようなんて考えなく…

わたし講釈大王?

私ン処の料理は、 悪く言えば何の変哲もない よく言えばストレート アヘッドな実直な料理です。 風変わりなインパクトのある献立も取り入れはしますが、 コースの中に一品位あればいいほう。 でも、素材には思い入れがあります。 その辺のマーケットで手には…

もう一杯やっか?

「一杯やっか?」 という伴淳三郎のCMをご存じだとした、らもうかなりおじさんおばさん世代。 私ン処では間違ってもお客さまに「一杯やっか?」 などとは言いませんが、 日本酒というお客さまで一杯一種類で済ませる方はほとんどいません。 日本料理にはや…

親方の重さ

いえ、私の体重の話じゃありません。 私ン処で「親方」といえば、長く祖父のことでありました。 祖父は始めから親方と呼ばれ、亡くなった今でも弟子の間では親方です。 ところが、父はずっと「〇〇兄さん」 亡くなった今でも弟子の間では「〇〇兄さん」 調理…

ヤ のお方?

「空いてる?」 いかつい体つきにホワイト系のカジュアル。一人はパンチパーマ。一人は角刈り。 目つきが鋭い。 一見して「ヤ の筋の方」 視線に押されて「カウンターでよろしければ」と思わず言ってしまいました。 私ン処にはその筋のお客様は全くいないの…

茄子 茄子 茄子...もういらない

子供の頃、いちいち「旬」なんて言いませんでした。 だって野菜などは露地物が当たり前で、夏には夏のものしかなかったのですから 夏になると「茄子」「胡瓜」 もう毎日「茄子」「胡瓜」「茄子」「茄子」「胡瓜」「「茄子」「茄子」「茄子」 もう茄子なんて…

天使の声は神の声になるのでしょうか

今日購入したCD シャルロット チャーチ「天使の声」 村田陽一「HOOK UP」 藤原清澄 鈴木良雄「VINO ROSSO」 ピーターアースキン「ジュニ」 ジャックリーヌ デュプレ「白鳥」 通して聞いたのは、まだシャルロット チャーチの「天使の声(Voice of an Angel)…

甘いって言わないで

日本酒もワインも辛口がブーム 「甘い」っていうのは否定的言葉になってしまっています。 「甘くて (おいしくない)」 ってことなんでしょうか。 甘いものがごちそうだった昔(かなり長い時代) 「甘い」は甘美とか甘露というほどおいしい意味だったのです…

こだわりって恥ずかしい

「こだわりの◯◯」 よく耳にする言葉です。 職人系の業種に使われることが特に多いでしょうか。 ラーメンやさんで「スープにはこだわってます」 寿司屋さんで「しゃりにはこだわってます」 よくありがちです。 じゃ、スープ以外は適当なわけ? しゃりはよくて…

どきどきの仕入れ

舞阪の白川 といっても釣り好きか板前でなければ馴染みがないかもしれません。 マーケットや普通の魚屋さんには決して並ばない魚でしょう。 いわゆる甘鯛の一種です。 去年の10月以来の最上級の品物。 上がったのも一匹だけ。 後光を放つようにぴかぴか光…