2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

映画「告発のとき」

トミー・リー・ジョーンズで私が思い出すのは、「逃亡者」でも「メン・イン・ブラック」でも「ある愛の詩」でもなくて、「ローリング・サンダー」です。 1970年代半ばの映画界にはベトナム戦争後遺症とも思える映画に名作がたくさんありました。例えば「タク…

可士和ばり

有名なデザイナー佐藤可士和さんの事務所の、見事にないもない美しさに驚いたのは私だけではないと思います。大きなデスクの上にはPC以外何も置いていず、倉庫(と呼んでいいのか?)はディスプレイスペースといっていいほど整理されていました。 それに比べ…

気分はライター

以前お世話になったライターに、「静岡酒のお話を800字くらいでなにか」とお話をいただきました。大勢の方が読むメディアではないのですが、自分の日記に毎日書き散らすのと依頼があって文章を書くのでは大きな違いがあります。 とはいっても板前風情の悲し…

かつら剥き

日本料理の職人であれば誰でもができる「かつら剥き」 大根けんを使うことは一年のうち一ヶ月あるかないかの私ン処では、仕出以外ではあまり大根のかつら剥きはしません。この3−4年、たまにかつら剥きをやってみるとものすごく下手になっている自分に驚いて…

力のある評論

昨日「貧弱な評論、批判は自らの品性の知性のなさを公にするようなものだ」というようなお話を書いたばかりであったのですが、昨日読み終えた伊集院静「乳房」(恥ずかしながら初めて読む伊集院小説です)の解説に打ちのめされました。もちろん「乳房」自体…

残りモンには福がある

今回の岩手・宮城内陸地震のど真ん中、栗原市(旧一迫町)の金の井酒造「綿屋 純米大吟醸 斗瓶 平成15年」 「蔵は大丈夫だったのでしょうか?」と酒屋さんに聞くと、何の被害もなかったようでホッと胸をなでおろしました。この五年冷温で熟成された蔵の最上…

浅はかな批評

あるラジオ番組で知性派として知られるキャスターが三谷幸喜さんの「マジック・アワー」を評して、「あの映画はトリュフォーの”アメリカの夜”を意識して作られたような気がします。同じように映画つくりを題材にし、映画の撮影時間帯を題名にしています」・…

プロのミュージシャン

先日の山下達郎FM放送「サンディ・ソング・ブック」は五月の上旬に行われたアコースティック・ライブの演奏のオンエアでした。(抽選に応募しながら落選) 小規模なライブとはいえ、ライブ自体五年ぶりだそうです。 ベースの伊藤広規さん、キーボードの難波…

火事

一週間ほど前のことです。 そろそろお客様もお帰りになる11:00近く、友人からmailが入りました。 「火事、近いみたいだけど大丈夫?」 「へ?」と私。 そういえば、ちょっと前に裏の狭い背割り道路に警察が張る「立ち入り禁止テープ」みたいなものが張られ…

脂ののり

TVグルメ番組でよく取り上げられる大間のマグロのような食材ですと、素人目にも大トロの脂ののりかたはよくわかります。 写真は地物の甘鯛。甘鯛の脂ののり方となると比較の基準が少ない分わかりにくいと思います。今日の甘鯛は包丁を入れたときに刃先から脂…

あちゃぁぁぁ

Luce1995 割っちゃいました。 あちゃぁぁぁ ワインセラーの整理をしていたときのことです。 およそ五時間、すべてのワインをセラーからいったん出し、中を掃除して、ワインを整理しつつしまっている時です。いい加減疲れてきてはいたのですが。。。。ツルっ…

へーーー

ワイドショーなんかでも時々見る高木美也子さん(生命倫理学者)って、東映ドン、の岡田茂の娘さんだと聞いてびっくり。ってことは、岡田祐介(現東映社長)の妹なのね。んでもって、高木さんのご主人のお父さんって日航の社長だった(御巣鷹山事故当時の)…

裁判員制度〜死刑

裁判員制度が始まろうとしているのに、自分が裁判員に選ばれるかもしれないという実感は全くありません。 それでも間違いなく裁判員になれば「死刑」という極刑に直面する可能性も私にはあるのです。人に死を与えるかもしれないのに死刑について何も知りませ…

尺岩魚

天然の岩魚、丁度33cmありました。 釣りをしない私には感覚がわからないのですが、渓流釣りをされるかたにはワクワクの一本なんでしょうね。 貴重な品物は今日のお客様の一部の方にだけ。

日本人の美徳

先日ウチの子(犬)を予防注射に連れに行ったときのことです。 人気の獣医さんで、開業30分前だというのに門前には7−8人(with犬猫)の待ち人がたむろしていました。特に整理券を出すわけでもなく、列を作っているわけでもないのですが、開業時間となって医…

エコ

冷蔵庫・冷凍庫は店に数台あります。ワインセラーの温度が不安定なので修理をしてもらうと冷却ガスが若干漏れていたようです。 二千何年かにはフロンを使った冷蔵庫は使えなくなるそうで、これから修理もままならなくなる時代がやってきます。それやこれやの…

前菜

今日の前菜 甲烏賊・アボガド・グリーンアスパラ・キーウイの黄身酢和え ねまがり竹(福島土湯温泉)田楽 空豆海胆よごし 小巻き海老南蛮漬け 蒸し鮑 塩、味噌、酢、醤油の味 赤、黄色、緑、黒、茶の彩り それぞれのバランスが献立の中でうまく取れるとほっ…

iPhone

アップルユーザーではないのですが、iPhoneは気になります。 アメリカから一時帰国されたお客様のiPhoneを見たときからグッときていました。といってもそのころは日本上陸のめどさえ立たなかったころ、指をくわえてみただけだったのですが、今回のサプライズ…

みずと山ふき

今シーズン最後の山菜は「みず」(みずな)と「ふき」(山ふき) ふきは下茹でしてから皮をむきます。醤油と酒、少量の砂糖と水あめ、唐辛子(鷹の爪)をいれて煮汁がなくなるまで煮詰めます。ふきの辛煮は白いご飯にぴったりです。 みずはざくざき切って中…

ラジオの時間テレビの時間

先週の「FMシアター」(NHK)の「四匹の羊」はいいドラマでした。ラジオドラマ独特の想像力を喚起するする力を持ったドラマに出会うと、TVドラマは見る気がしなくなってきます。発する言葉をすべてテロップで示すお笑い番組や、CM明けに必ずその前数分を繰り…

骨董趣味

休日の日曜日、映画にいく以外は一日中骨董の本をながめていました。 店で骨董を器として使うほど趣味にのめりこんでいませんから、美術館で見る・・・程度で済んでいるのですが、潤沢な資産でもあれば魯山人よろしく名器を店で使えたらそんなにうれしいこと…

タバコ

タバコは吸いません。 ただ、お客様のタバコを買いに走ることはあります。 20年前でしたら特定の1-2種類のタバコを買い置きしておけば大概間に合ってしまったのですが、今ではお客様の好みが多岐にわたっていて、吸わない私には1ミリだとか10ミリだとかソ…

預りワイン

酒屋さんに預ってもらっていたワインの一部を店のセラーに持ってきました。 とりあえず今回はすべてボルドー。 アンジェリス1996(サンテミリオン) ピション・ロングビル・ラランド1996(ボイヤック) シャス・スプリーン1995(ムーリス) グロリア1995(サ…

あおによし 奈良の都は 咲く花の にほふがごとく 今盛りなり 小野老 今日の「日めくり万葉集」の選者はリービ英雄さん 「詩に歌われている奈良の都の繁栄は、英語にあてるとprosperともいえますが、もうひとつflourishという言葉も当てはまると思います。近…

若鮎

この年の初鮎です。 時期的に少々小ぶりですが、初夏の香りを楽しんでいただけます。食べられるのは三名さまだけ。

真景累ヶ淵(しんけいかさねがふち)

買ったまま聞かずに置いてあった志ん朝さんの「真景累ヶ淵」が昨日のウオーキングの友。そういえば志ん朝さんの怪談話を聞くのは初めてです。怪談も志ん朝さんが語れば洒脱でリズミカルに聞こえます。CDで聞きますので、つい豊志賀に黒木瞳を思い出してしま…

蕨(わらび)と灰

誰が考え出したんでしょう、「蕨(わらび)のあく抜きに灰」 筍に米糠も同様ですが、春の苦味とかえぐみを取り去るために糠や灰を使うことを思いついた人はすごいモンですよね。 蕨は最初に少量の灰をまぶして熱湯をたっぷりかけてラップをして半日、よくさ…

平野文と平野綾

興味がないというのはしょうがないモンで、長いこと平野文と平野綾を混同していました。お恥ずかしい。 平野文はひらのふみで平野綾はひらのあやだったのね。んでもって、同じ声優でも二人のキャラクターは全然別モンで、親子ほども齢が離れているのね。接点…

魯山人あらためて

前々回にお話をした「知られざる魯山人」 やっと星岡茶寮での活躍から失墜の部分にたどり着きました。料理人にとっては一番ワクワクするところです。 そこであらためて気づいたのが、星岡茶寮の隆盛期というのは大正14年から昭和11年までのたった十年少々で…