2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧

さより

昨日書いた新玉葱が野で春を感じさせるとしたら、海ではさよりが美味しそうになってきて春を思います。 そのままお刺身にするのもいいのですが、私ン処では昆布〆にします。 一般的な昆布〆は魚に軽めの塩をあて真昆布ではさんで半日〜一日寝かせて使われま…

お隣

隣に料理屋さんができました。すでに別の場所で長く店をされていた方が中心部へ移って見えたのです。 この街にさらに「居酒屋以上料亭未満クラス」の料理店が現れ激戦区になりそうな雰囲気です。ありがたいのはそのほとんどがご主人の顔が見える店であること…

新玉葱

春は間近。春野菜が出回り始めています。 近隣でとれる新玉葱をざくざく切ってシェリーヴィネガーをベースにした甘酢に漬けてみました。焼き物のあしらいにならないかなと思ってのことです。 この時期ですと、赤むつを焼いたものにほんの二切れほど酸味のあ…

アカデミー賞俳優部門

主演男優賞:ダニエル・デイ・ルイス イギリス・・・だと思っていたら、なぜかアイルランドに国籍を移しているのだとか。なんで?「父の祈りを」(デイ・ルイス出演の映画)の影響? 主演女優賞:マリオン・コティヤール 受賞の時の感激ぶりが少女のようで素…

海胆(うに)の味

同業者の料理屋さんに聞いたお話です。 彼の息子さんは小学生。ある日の夕食時のこと「お父さん、学校で皆が”海胆って不味いよなぁ”っていうんだよね。あんな美味しいのに」 聞けば、同級生のほとんどは回転寿司の海胆しか食べた経験がないようなのです。か…

アカデミー・アワード

今日はアカデミー賞の授賞式。リアルタイムの映像をもちろん録画しています。結果をニュースでは決して知ってしまわないように我慢して楽しみに観ます。底でうごめく様々な工作とか、壇上でのコメントさえも作り上げられた演出とかがあったとしても、ショー…

お奨めのビール

昨年秋、ガージェリー・ビールをいただけるようになって店のビールのご注文の8割はガージェリーの生になりました。初めての方はグラスのスタイルのユニークなことにも誘われて、座はひとしきりビールの話題で盛り上がります。お客様の話題がそちらに向いた…

座持ち

私たちの世界で「座持ち(ざもち)がいい」というのは、今で言う「盛り上げ上手」というのとはちょっと違うような気がします。 その場を盛り上げるというよりは、すべての客を持て成し、心地よくする術を知っているというほうが近いかもしれません。 例えば…

朝の万葉集

TV

和歌ほど苦手なものはありません。 どういう意味かさっぱりわからないし、本歌取りとか枕詞とかいうお話になると「あんたの日本人としての素養はどうなのよぉ」と全くお恥ずかしい限りなんであります。せめて百人一首くらいは全部覚えておかなければ・・・と…

備忘録として

「生物と無生物のあいだ」福岡伸一 大ベストセラーでなければ、この手の本に手を出すことはありません。福岡さんのインタビューを耳にしたことも一度や二度でなく、その面白さは読む前から充分に予感できるものでした。以前に批判した「新書の素晴らしさはど…

海の違い漁師の違い

地産地消に逆らうように、今日入荷した「松輪(三浦半島)の鰆」です。 なんで地元の魚を使わない。 地の魚のほうが美味しいことは間違いない。 と思われる方は、食べていただければわかります。もちろん地元にこの水準の鰆が入るときには地元を使います。地…

名演その26〜新星現る

中学生の頃からジャズに親しんできて、私にとって宝といえるのは、「マイルスと同時代を生きられたこと」とともに、「ハービー・ハンコック キース・ジャレット チック・コリアがいつもそばにいて常に進化し続けているのを見られたこと」です。 この三人のピ…

最終ジビエ

2月15日でジビエの猟期は終わりました。 今日お付き合いのある食材屋さんから電話をいただき、最後の網で取れた鉾田の真鴨が活かしておいてあるのだそうです。最終のジビエは真鴨です。

ユーロ高

普段生活をしていると、「ユーロ高」は情報として知っているだけで実感がありません。 ところが久しぶりに2005年の赤ワイン入荷のお知らせをいただいて値段を見ると、まさにユーロ高真っ盛り。 引退時期をにらみつつそろそろワインの仕入れはゆったりと…

トマトの迷信

今年も谷野さんのシシリアン・ルージュを使わせていただく時期がやってきました。 このトマト、甘さを追及するトマトではなくて、酸味と甘味のバランス、肉厚な食感を楽しむトマトです。「トマトは甘けりゃいいってもんじゃない」ということを教えてもらった…

 15分に一回の涙

TV

別に恥ずかしがることではないのですが、普段からTVメディアの破廉恥具合を書き連ねていると、「なぁんだ、あんなこと言ってTV楽しんでんジャン」と思われるのも癪にさわると思うと、「見てます」とはなかなか言いにくいものなのです。 というわけで、 欠か…

友 遠方より来る

昨日までの三日間、フランス ブルゴーニュから「媚竈 Bissoh」さんがお見えになっていました。客としてではなく、研修。調理場で仕事を隅から隅までご覧になっていかれました。 ・・・というよりは、ていのいいスケ(助っ人)。風邪引きで休んでいたスタッフ…

年寄りのファースト・キッス

日記にもよく登場する達磨正宗さんは、私にとって最も大切な古酒のトップブランドです。店にも「弁いちブレンド」「十五年古酒(実は二十五年以上)」「昭和59年」料理に使う「平成8年」大量の酒粕などなど様々なお酒が置いてあります。 そういった標準ラ…

マッチはどこへ

一昔前、飲食店ならどんな店も自店のロゴをデザインしたマッチを用意していました。 玄関先には必ずマッチを置いて、名刺代わりにお客様にお持ちいただいていたものです。お帰りの時一見のお客様が「また来るよ。マッチない?」と電話番号を覚える代わりにマ…

星新一 「一〇〇一話をつくった人」

最相葉月さんの星新一 「一〇〇一話をつくった人」を読みました。 圧倒的な取材力、それを纏め上げる構成力、物語る創造力、ノンフィクションのもつ力をあらためて実感する渾身の一冊でした。 恥ずかしながら名著と言われる「ハイペリオン」にさえ挫折したSF…

リドリー・スコット

休日に「アメリカン・ギャングスター」を観てきました。 充分におもしろい、いい映画なんですけどねぇ。リドリー・スコットに期待するものが大きすぎるゆえにつまらなく感じてしまうのであります。

ワインの在庫

還暦を過ぎてからワインにはまってしまったお得意様がよくおっしゃいます。 「今買ったワインが何年後に飲めるかをちゃんと考えないと、自分が死んでから飲み頃を迎えたんじゃぁしょうがないもんねぇ。長い熟成が必要なヴィンテージはもうあんまり買わないよ…

修行からの帰還

私の料理修行はもう30年も前のお話。大阪の地でした。 あの当時でも「今の修行なんて昔に比べたら楽なモンや。昔はなぁぁ・・・」と親方(おやっさん)からも祖父からも父からも何度も昔話を聞かされていました。 体力的に慣れてくれば楽珍なはずな修行も…

ワレリー・ゲルギエフの「1812年」

車の運転中に録音しておいたラジオ番組から流れてきたのはチャイコフスキーの「1812年」 演奏はワレリー・ゲルギエフ〜キーロフ管弦楽団 この迫力がスッゴイ。民族の濃い血を感じてしまうような迫りくる演奏です。 駐車場に到着した後も、演奏が終るまで…

鯛めし

魚の中落ちは本体以上に美味しい・・・というお話を以前に書いたことがありました。 中落ちを塩焼きにするのもいいのですが、素焼きにして身をせせり、スピードカッターで細かくして湯煎にかけること半日、茶飯の上に振り掛ければ鯛めしです。 写真は真鯛と…

少数派の楽しみ

NHKFMには少数派をないがしろにしない楽しみが未だたくさん残されています。 私にとっての黄金の時間は土曜日の夜9時から翌1時までの四時間。 吉田秀和さんの「名曲の楽しみ」(吉田さんの番組は少数派ではないかもしれませんが) 重鎮のお話はそこにある…

PC用スピーカー

YOU TUBEをよく観るようになると、コンピューターの音質も気になってきます。近くの電気屋さんではずみで買ってきた1980円の小さなスピーカーでは音が割れて聞けたものではありませんでした。 で、 やっと届いたBOSEのスピーカー 上を見たらキリがありま…

フラッシュ

トップページがちょっとカッコよくなりました。日々直接日記にアクセスしている方はトップページをご覧になっていないかも。是非ご覧になってくださいね。 フラッシュを使って仕上げていただいたのですが、ゆったりしたスピード感が私ン処らしくていいでしょ…

携帯電話の使い勝手

一ヶ月ほど前に購入した携帯電話であります。 今回の携帯電話はデザイン重視の私にとっては妥協に妥協を重ねた、「まっ、これくらいで我慢するしかない」というほどの使えればいい機能を備えた電話です。 とはいえ、この携帯、ボタンが使い勝手が悪い。文字…

普段着

日々朝から夜まで仕事をしている間はもちろん白衣を着ています。 それ以外は・・・というと、仕入れと通勤、ウオーキングだけですので、着ているものは冬の間は上下のウィンドブレーカー(もしくはダウンジャケット) 最近のスポーツウェアの進化は素晴らし…