2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

読書感想文

何が嫌いって学生時代の読書感想文ほど嫌いなものはありませんでした。 原稿用紙二枚がどれほど高いハードルであったか。読みたくもない本を読まされ、わけのわからない内容に四苦八苦し、感想文は一行も書けずに、あとがきや評論の文章の抜粋して、原稿用紙…

プロの実力

取材をしていただいて店のことを書いていただく時、「店のウリを50字以内で紹介してください」などと言われる時、または店のパンフレットを作成する時、短い文章で店の特徴を表現するのには限界を感じていました。 「四季折々 選んだ食材をてらいなく調理し…

誕生日会

お得意様からお伺いしたすっごい誕生日会のお話。 お得意様(アメリカ在住)のお友達にジャズ・ヴォーカリスト(超美人)がいます。彼女の歌声が気にいったイギリスの実業家が自分の誕生日会に彼女の歌を・・・と呼ぶのだそうです(L.A.⇒イギリス) 会は高級…

つみれ

8月もお盆をすぎると掛け軸を秋めいたものに変え、食材も秋を感じさせるものに心をはせます。 とはいえ、これだけ暑さが続くと、秋を考えながらと言いながらやっぱり涼しげなものが未だ欲しいような気もするのが人情というものです。 今日は赤むつと一味鯛の…

正しい評価

夏休みの時期だというのにこの地にはちっともいい映画がかからず、映画館に行くことがありません。昨日は映画館にいけなかったイライラを解消すべく座席がいいことだけ(プレミア・スクリ−ン通常料金)を頼りにマイケル・ムーアの「シッコ」へ。まっ、内容は…

名演その23〜ジャコ・パストリアスその2

自分の好きな分野、音楽や料理の世界で「天才」という言葉は安易に口にしたくはありません。メディアが「天才」と騒ぎ立てる人材の多くは「若いわりに上手」という程度が多くて、「んじゃ、その天才って言った彼(彼女)は20年後にも人々の心に残っているの…

備忘録として

すぐに書き留めるのを忘れてしまう読書備忘録。夏休みの間に積んであった何冊かを読み終えました。どれも秀作。 角田光代「あしたはアルプスを歩こう」 角田さんが直木賞を受賞する前後に二三本のTV番組を見て、「対岸の彼女」という作品と同じくらい生身の…

一味鯛

夏の季節に献立によく登場する一味鯛(めいち鯛) 今年はまだ3〜4回ほどしか使えないほどの分量しか入荷していません。高価ですがその美味しさを考えると必ず手に入れたい逸品です。

襲名

新聞を眺めていると「柳家小さん 六代目襲名披露会 ○月○日 ○○文化センター」という広告が目に付きました。 「ああ、三語楼さんが六代目を襲名するんだぁ」 小さんさんにも三語楼さんにもあまり興味のない私には、「へーー、そうなんだ、大変だねぇ。人間国宝…

名演その22〜ジャコ・パストリアスその1

若い頃エレキ・ベースという楽器をバカにしていました。 特に私がジャズ・ベースに熱中していた時代には、エレキ・ベースはまだロック・ロール・ミュージックのための楽器で、フレットも付いて音程も取りやすく、早いパッセージも弾き易い。なにより同じパーター…

取材ライター

「”静岡酒が飲める店”という企画で取材をさせていただきたいのですが」 こんな電話をいただき、宣伝をしていただけるなら・・・と喜んでお話をお受けしました。 「鈴木と申しますが、○○日にお伺いします」 ネット上の企画だというので、取材前にどんなものか…

河畔フレンチ

とうもろこしのポタージュを食べながら「ああ、この香り、古酒の香り。なんだろう?浮き身のにんにく?」 と、シェフに聞いてみるとにんにくではなくて玉葱をカリカリにしたローストでした。 「あっ、玉葱のローストって古酒の香りなんだぁぁ」 目から鱗でし…

私だけの勘違い?

私だけの勘違いであったのでしょうか?長い間思い込んでおりました。世の中の皆さんは私のような思い違いはしておられなかったのですか? アメリカ人は長期の休暇なんてとっていない。 ええ!そうなの?? 夏休みは最低2週間、3週間から一ヶ月くらい当たり…

唯一無二

「自分が美しいとまだ気づいていない女性ほど美しいものはない」といいます。 「綺麗だ綺麗だ」とちやほやされて気取り始め傲慢になっては楚々とした美しさはなくなってしまうのです。 昨日伺ってきた「達磨正宗」さんは、どれほど偉大な取り組みを続けてい…

日本酒選び

昨日もお話したように、私ン処で「日本酒を」という時には「是非お奨めを」と申し上げるのは、美味しくて稀少な品物はリストに載せられるほどの分量がないということもさることながら、何が出てくるかわからないという「サプライズ」を楽しみにしていただき…

名前勝ち

店で日本酒をご注文いただくときには「リスト以外にお奨めのいいものがたくさんございます」と申し上げます。 リストに載せてもすぐになくなってしまうような稀少で美味しいお酒を常に用意していますし、日本酒リストは存在しても一般のお客様が名前だけを見…

最強の古酒を求めて

これまで様々な日本酒の古酒に出会ってきた中で、最上の蔵は間違いなく達磨正宗です。 何度もこの日記に登場した「昭和54年純米甘口果実香」は中でも傑出した奇跡が生んだシロモンと言ってもいいほどの古酒であったのですが、奇跡の年であったが故に同じ味…

8月6日

昨日8月6日は広島原爆忌の日でありました。 開高健氏は著作の中で「広島平和記念資料館とアウシュビッツは世界中の人々が必ず訪れるべきである」と述べています。 私が広島を訪れたのは大学生時代、夏の演奏旅行の日程の中の一日でした。演奏旅行となると…

ご近所の幸せ

飲食店が居並ぶ地域で商売をしているのに、まわりの名店が閉店されたり移転されたりで後に入るのはご主人の顔が見えない店であることが多くなってしまっています。 その中で、いつでも安心して伺える店がミケーレさん ほんの100mほどしか離れていない同じ町…

早松〜お得意様用

6月に入荷した早松(さまつ)、今回は長野産が入りました。 最初は1kg35万円でしたので、今回の20万円弱が安く感じてしまう恐ろしさ。 予約状況を見て、「えーーーと、あの方とあの方とぉぉ」と使えるお客様の予約がはいっていることを確認してから出…

本当は恐いTVの正解

お見えいただいたお客様は、何度か民放TVの医療バラエティーに出演されたことのあるお医者様。 「収録の現場では一時間番組に4-5時間をかけているんですよ。その中で使われるのはほんの一部だけ。真面目な医療話ではなくて、刺激的な言葉やキャラが立っ…

定番

これまで幾多の茄子料理にトライしてきても、賀茂茄子をみるとまずはこれ、というわけでいつもの定番「賀茂茄子 海老のあんかけ」万願寺唐辛子を添え、すり柚子をたっぷりとかけて召し上がっていただきます。 茄子と海老との相性ってなんでこんなにいいんだ…

夏の新作

夏用に銀の器を購入しました。 お造りなんぞ盛ってみると涼しげな感じがします。 舞阪の一味鯛 同じく舞阪の太刀魚昆布〆焼き霜造り あしらいには加賀太胡瓜 花丸胡瓜 岡ひじき お出しする直前に霧吹きで露をあしらったりしてみましょうか。