2000-07-01から1ヶ月間の記事一覧

職人の資質

料理は美味しいことが第一義です。 一つ皿を見ただけでその作り手の力量はある程度推し量れます。 さらに、私たち職人はその一皿から、作り手の志の高ささえ肌で感じることがあります。 この地で、最も尊敬する職人の一人に、中華料理「静華」ご主人の宮本さ…

[] NET恐るべし

「一見〜裏を返す〜馴染み」という昔からの図式で、お客さまは店の良さを知り、店もお客さまのことを知るものでありました。 が、 ホームページを立ち上げてからというもの、サイトをご覧になってからご来店いただくお客さまは、既に店のスタンスも料理もお…

ドキドキ講習会

何回かお話をしたことがありますが、職人集団「クオータークラブ」の仲間に入れていただいています。 中華、フレンチ、和食、洋菓子、パンなどクロスオーバーした職人(主にはオーナーシェフ)が、月に一回、仕事を終えた23:00ごろ集まって、各人の専門…

19%

表示がいい加減な我が家の体脂肪計で、しばらくぶりに見る体脂肪「19%」の文字。 2年前の必死のダイエットでは、一回表示された「19%」に浮かれてその後アッと言う間のリバウンドでありました。 今回はその轍を踏まんぞ、と思いつつ、休日くらいは頑…

日本語の上手なイタリア人

芸能人や政財界の著名人を贔屓筋にもつことを店の「ハク」にしているところがありますが、私ン処にとって、店のハクと思っている方は「内田盾男」さんです。 イタリア在住の車のデザイナー、「日本語の上手なイタリア人」と呼ばれほどイタリアに根付くこと長…

プール脇の休日

この夏初めてプールへ出かけてきました。 老体に長時間の冷たい水は禁物ですから、プールに入っているのは陽射しで火照った体を心地よく冷やしたやるためで、そのほかの時間は、ほとんどプール脇の木陰にエアマットを敷き、寝そべって昼寝か本を読むだけです…

日本料理 フレンチ 中華料理

料理は競うものでも比べるものでもありません。 が、それぞれの国民が自分の国料理こそと、胸を張り、料理人は我が携わる料理こそ最も洗礼された、と自信を高らかに歌い上げます。 一昔、二昔前に比べたら、今ほど各国料理の本物に近いものが日本で食べられ…

メロン

昨日のスイカが意外に好評でしたので、調子に乗って今日はメロンのデザート。 この時期、マメに果物屋に通うと熟れすぎてしまったメロンを安く売っていることがあります。 元々安い品種もののではなくて、富士 山 白 雪(メロンの等級です)のうち山クラス以…

オフミ

お得意さまのBさんからの電話 「親方、今日カウンター席空いてますか?」 「はい、今のところ大丈夫です」 「mailで知り合った娘と今から逢うんですよ。可愛かったら伺いますから、もう一度携帯します。ダメだっら、マクドナルドで済ませますから」 「(え…

スイカ

スイカを食べるのに塩を振るべきか、振らざるべきか。 あなたはどちら派? 私ン処ではスイカをそのままで出すのは、尾花沢産の最上級が入ったときだけ。塩はなしです。 で、今月のデザートのスイカは二日前に仕込みます。 用意するのはシロップ(水600cc …

垂直試飲

十四代(日本酒)大好き、のMさんに今ある十四代を下から上まで全部飲んでいただきました。 食事と共に、ですので試飲というのは少し違うかもしれませんが、まっ、楽しんでいただくのが大切です。 私ン処のお客さまの中でも、Mさんほど十四代に思い入れを…

もっと辛い山葵

「もっと辛い山葵ください」とお客さまから言われたことがあります。 粉山葵は辛いだけで香りがないことは知っていますが、もっと辛い山葵って?と思ったのですが、先日チューブ入り市販の「生山葵」みたいなやつ(商品名ですか?)を蕎麦のツユに入れて吃驚…

やってしまった

「○○日のシチジに6人で部屋とっといてね」 お得意さまからの電話でした。 「はい。○○日イチジ、6名様ですね。お部屋お取りしておきます。料理はいつもくらいでよろしいですね」 復唱はしたのですが、仕出しが忙しい時間で気が回りませんでした。 シチジ(…

ドゥルス・ポンテス

宇多田ヒカル 倉木麻衣 村治佳織 小林圭 若い割に上手くて、見栄えもよくて才能を感じる人たちを、メディアは天才ともてはやします。 ポルトガルの歌い手、ドゥルス・ポンテスを知ったのは初来日の2〜3年前、日本での強力な推薦者である筑紫哲也のTVのニ…

ピッツア

初めてピザを食べたのは25年前、六本木で。 まだ、そんな食い物が世の中に存在することさえ知らなかった田舎ものにとっては、衝撃的なうまさでした。 その後、宅配ものも含めてあらゆる形のピザが巷にあふれ、実は本物のナポリのピッツアはこういうものら…

ほめられちった

ほめていただいて心底嬉しいお客さまというのがいます。 この方におほめていただいたなら、この料理も自信持ってもいいかな?と思わせる方です。 一昨日のNさん、昨日久しぶりにお見えいただいTさんは正にそういう有り難いお客さまといえます。 美味しいも…

夏の貝の代表選手といえば鮑(あわび)です。 今日手には入った鮑は一個が1kg近い、赤ん坊の頭ほどもある巨大鮑です。 蒸すか、焚くかします。 これだけ肥えているとウマイだろうなぁ−−−−。 鮑は生の水貝、蒸し鮑、干鮑では同じ鮑でも全く味が違います。 …

今週の試飲

今週の試飲 プイイ フュメ ’98 ジャン・クロード・ダグノー:ロアールの白ワインです。この作り手のものは初めて。 ブーロンズ ’97 A P ヴィレーヌ:ブルゴーニュの白ワインです。ロマネ コンティの共同経営者がつくる、アリゴテ種を使ったワイン。超有…

親の年

横綱の年齢を聞いたとき、自分が年寄りだと初めて自覚するって聞いたことがあります。 その道の最高位に達した人間が、自分より年下であることに愕然とするってなことだと思います。 私ン処には、毎年調理師学校出たての若者が入社します。 で、その家族が一…

タイカレー

TV番組「チューボーですよ」でうまそうだったタイカレーに取り組みました。 本来なら香草を取りそろえて、石臼でこねて・・・のはずだったのですが、やっぱり手に入らない。泣く泣くパッケージ化された香辛料を使うことにしました。 デパートの食品売場で…

オーディオ

音楽がなくては生きていけない、というほど音楽好きな方はたくさんいると思います。 私もどちらかというとその部類です。 鑑賞用のオーディオもできればいいものが欲しいのですが、お高くてなかなか手が出ません。 20代から十年に一回くらいのシステムアッ…

食べる人Ⅲ

さて、お目当ての店に入って料理をいただくとき、大事なのは、料理を楽しむこと、場を楽しむことにつきます。 店にとっていいお客さまは、「うまい」を連発してくださるかたよりも、お席が華やぎ楽しい方です。どんなに美味しくて、味をよくご存じでも批評家…

食べる人Ⅱ

昨日のお話を見て、「そのくらいの予約、当たり前ジャン」とか「予約の時点でいろいろな要求はしていいものか」などと思われた方がいらっしゃるかもしれません。 ここで重要なのは、店の力を100%発揮していただくために、よりよいお客であることであって…

食べる人

「作る人(料理する人)」としては一生自分に満足することはないと思うのですが、「食べる人」としては悪くないと思っています。 お客として料理店を利用したとき、店にとってどれだけ好ましいお客であり得るか。つまり、おいしい物を気持ちよく食べて、店側…

老け顔

昨日の鮎が手に入らないお話をしたと思ったら、今日、型の良いのが2kg手に入りました。 食べられるのは、今日明日の予約のお客さまだけ。ラッキー! 私、年齢不詳、ふけ顔といわれ続けて○○年。 5歳10歳のオーバーは当たり前です。 が、友人にも負けず…

日本中の地方に鮎の川自慢があると言うくらいに、それぞれの地方に自慢の鮎があるといいます。 夏の鮎は本当においしいものです。 もちろん、天然物を塩焼きにして、ドロッとするくらい濃い蓼酢を添えた物は、夏の風物詩そのものです。 鮎に串を打つときには…

ちょっとお疲れ

ユーロ2000(サッカーヨーロッパ選手権)決勝リーグの深夜観戦のせいで日記更新ができなかった。 不倫旅行に出かけていて日記更新ができなかった。 税務署にいじめられていて日記更新ができなかった。 持病の腰痛に悩まされて日記更新ができなかった。 …