2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

お大尽その3

昨日お話しお大尽家の婚礼は自宅で行われました。お大尽だから自宅であったのではなく、昭和20年代までは婚礼は自宅で行うのが当たり前であったのです。ほかに婚礼をやる場所なんぞ存在せず、自宅以外で祝い事をすることは考えられませんでした。 昭和30年代…

お大尽その2

写真の巻物は3.5m 昭和二十ニ年 戦争後間もないころに三日間にわたって行われた婚礼の献立です。 この時代によくこれだけの食材を揃えられたなと思うような豪華な内容です。 これが昨日お話したお大尽のご子息様の婚礼でした。父から聞いて話では、この時に…

お大尽(おだいじん)

私がこの世界に入ったころにはすでに「お大尽」という人種は見当たりませんでした。 父は祖父から聞くお大尽達のお遊びは、今のお金持ちのお金の使い方とはちょっと違うようです。 未だにご贔屓にいただいているお客様のお爺さまはまさにお大尽、毎日のよう…

対談

お付き合いのある地元タウン誌の企画で、この地で最も人気の高い建築家と対談させていただきました。 建築家という職業は私にとっては憧れの存在、構造物を設計するというだけでなく、美しいデザイン、心地よい居住性を追求することはもちろんのこと、一般住…

夕暮れ

針一本 床に落ちてもひびくような 夕暮れがある (田村隆一「恐怖の研究」より) この詩を知ったのは高校生の時でしたか。。。こういう言葉を紡ぎだす詩人の感性に圧倒されました。 写真は昨日の夕焼け。 息をのむような彩。 言葉よりも自然はさらに偉大だ。

ワインラバーの極み

私が初めてワインに出会ったのは1970年代のこと。尊敬するワインラバーのあるお客様は、それよりも遙か前から仕事で在住していたフランスでワインに触れておられました。休日になるとパリを起点にする循環バスに乗り、フランス中の田舎を巡ったのだそうです…

名乗り方

近頃物忘れがとみにひどくて、「若年性アルツハイマー?」と疑いたくなるような体たらくです。 ですから、外で挨拶をされたりするとき、顔ではニコニコしながら「えーーーと、誰だっけぇ???」と思い悩むこともひんぱんです。 そういうことが度々あると、…

 ドキュメンタリーの旗手

TV

地上波で観るTV番組は年々減ってきていて、ラジオを聴くか、BS放送を録画して観るかの比率がずっと多くなっています。 たまたまBSから録りためておいたドキュメンタリーのアーカイブス三本を続けて観ました。 「食は文学にあり−荷風と谷崎・終戦前夜の晩餐」…

陸上記録

ボルトが9秒58をたたき出した翌日、お越しになっていたお得意様は確か陸上をやっていたと聞いた記憶が。。。。 話題は自然と陸上競技の話となり、「陸上はどの種目をなさっていらっしゃったんですか?」と私。 「走り幅跳び、中学から学生時代はずっとね…

公式ガイドブック

未だかつて公式ガイドブックなるものを購入したことは一度もありませんでした。 ゲームの類には全く縁がありませんし、ディズニーランドに行くにもマニアックに調べる必要も感じていませんでした(ディズニーの公式ガイドブックがあるかどうかは定かではあり…

ダイエットの敵

夏休みと正月休みはダイエットの敵なんであります。 子ども達が帰郷し家族が全員そろう夏休みと正月休みは、久しぶりの大勢の食事についつい食べ過ぎてしまい、一日1kg増。三日も休めば二〜三kgは普通に太ります。この歳になると1kgを落とすのは時間を…

戦争を語る

神足祐司さんは広島の出身。ラジオで聴いていると、「母も叔父も被爆体験なんていままで一度も話したことはなかった。この前親戚が集まった時に初めて聞いたくらいなんですよ」と話していました。 八月十五日が近づくと戦争体験番組が一層増えます。この二年…

 ボランティア

休日の朝、まだ涼しいうちに公園の木陰を選んでうちの子(犬)の散歩に出かけました。 いやに車と人が多いなぁ・・・と思ってみると、今日はどうやらボランティア清掃の日らしく、中学生らしい子供たちから近所の大人も含めてたくさんの人たちが公園にビニー…

八月に入って鮎も塩焼きから田楽にしようか・・・と思っていたのですが、今日の鮎を見れば「あっ、これは塩焼き!」と反射的に思ってしまうほど美しい。 芸がないと言われてもこの鮎は塩焼きを待っています・・・と確信。

右か左か

選挙が間近であります。 政治向きのお話をこの日記ですることは常に避けているのですが、いい歳をしてやっとこの頃少し理解できるようになったことがあります。 良くも悪くも日本のように言論の自由が一応保障されている社会で、右か左か、正しいか正しくな…

ジプシー音楽との出会い

興味はあっても理解できない音楽や文学、美術があるとき、まず浴びるほどそのものに接するといきなり心の中の腑に落ちる瞬間があります。 私にとってはピカソがそうであったし、マーラーがそうであったし、ヴィスコンティがそうであったのですが、ある意味得…

地震

いつもの起床の一時間半前、小さなカタカタカタという揺れで目が覚めました。 あっ、地震だ。と思う間もなく揺れは次第に大きくなっていきます。 「これが東海地震だとしたらホントに予知不可能でいきなりやってくるもんだなぁ」 「これ以上大きくならないで…

ラッセ・ハルストレム

耳を疑ったのであります。 確か一年くらい前「ラッセ・ハルストレムが忠犬ハチ公の監督をするらしい」と聞いた時。 ええ!? 「ギルバート・グレイプ」の? 「サイダーハウス・ルール」の? 「ショコラ」の? 「シッピング・ニュース」の? (調べてみらた”A…

清水義範さんの至言

FMで聴いた清水義範さんの言葉(確か著作でも述べています) 「枕草子に始まり、徒然草で完成する日本のエッセイってつまるところ、”爺さんの自慢話”か、女性の”私って趣味がいいでしょ”に集約されます。最近では自虐の薄衣をかけること流行っていますが」 …

アイスクリームと和食屋

ハーゲンダッツが25周年なのだそうです。 今ではどこでも買えるハーゲンダッツですし、日本らしくあの手この手の新商品が季節に合わせて続々と出てくるという印象がありますが、25年前のアイスクリーム事情では、ハーゲンダッツはどこにでも置いてあるア…

 やんちゃ

芸能界は薬物騒ぎでたいそうなことになっているのだそうです。こういうのって「やんちゃのなれの果て」とでもいうんでしょうか。 大体芸能界で聞くような「昔、やんちゃしてました」みたいな「やんちゃ」という言葉は好きになれません。要は不良・ごく潰し・…

クーラー逝っちゃう

店のクーラーが突然壊れてしまいました。 いや突然ではなくてその兆候はあったのですが、「このひと夏なんとかいけそうか・・・?」と。さらに週明けにはケアをする予定ではあったのです。 ご予約のお得意様に大変なご迷惑をおかけしてしまいました。こちら…

Grand Luxe

グラン・リュクス・・・って読むんでしょうか? 「とっても贅沢」? で よく見ると”umeshu”と書いてあります。 そう、車多酒造天狗舞さんが自家用に作っていた贅沢な梅酒をほんのちょっと出荷したのだそうです。字体がDRCみたいで洒落がきいてますよね。

削除した日記

先日訪れた蕎麦屋さん、手打ちの技術は素晴らしいのになぁんか店全体の造りがぎくしゃくしているのはなんでなんだろう? 昨日日記にそんなことを書き進めているうちに、読み返してみると素人グルメ評論家の悪口の羅列みたいな文章になっていてあわてて削除し…

 村祐と祐村

新潟の酒「村祐」(むらゆう)のことは何度も日記で書いてきました。 このお酒の良さを認めてくださるか否かで、その後お出しする日本酒のラインアップの幅は全く変わってきます。もっと過激に言ってしまえば、このお酒の豊かさが理解できないようなら一生甘…

遅読のすすめ

HOW TO本の新書なんぞ小馬鹿にしていたのですが、平野啓一郎さんの「本の読み方 スロー・リーディングの実践」はつい手に取ってしまいました。 なにしろ手も足も出なかったの「葬送」作者が「本は丹念に読め」「できれば再読 再再読しろ」「小説家に速読家な…

福袋

お正月の福袋の類には全く興味はないのですが、ずっとお世話になっている「ミツティ」さんから送られてきたDMに紹介されていた夏の福袋は超お得、あわててサイトを開くと楽天サイトがいつの間にかずいぶん充実していて、あわてて残り少なくなった福袋を手に…

八丁味噌

味噌汁のための味噌は冬には米味噌系の白味噌、夏には豆味噌系の八丁味噌を使っています。 写真の八丁味噌に出会ったのが5年ほど前、お得意様に教えていただいて以来夏の間の定番です。 一般家庭で使う八丁味噌の多くはすでにブレンドされ漉されている味噌…

サマーウォーズ

主題歌が大好きな山下達郎さんであろうと、映画館に足を運ぶ決め手にはならないのでありますが、「ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル」で聞いた細田守監督ご自身の言葉に動かされ、乗り気ではない連れ合いの手を引いて出かけてきたのです、「サ…

備忘録として

ご多分にもれず、この何年かは本の購入の8割はネットでの注文になってしまっていて、本屋で本をさがすのは一か月に一回あるかないかです。新刊本、しかも売れ筋本でなければTSUTAYAみたいな場所では見つけることも不可能なわけで、せっかく店から歩いて3分…