2000-10-01から1ヶ月間の記事一覧

家庭料理

悲しいことに、日本の家庭料理から、伝統料理とか地方料理といった類のものは消えてしまいつつあります。 流通が革命的に進化し、冷凍技術、レトルト技術が進歩したことで、その地方でしか取れない素材や、その地方だけで伝えられつづけた料理が途絶えてしま…

カラスミのパスタ

今年はカラスミを20kg分作りましたので、価格感覚が麻痺しつつあって、次第に分厚くきるようになってきました。 さらに、自分用にカラスミのパスタ。 しっとり柔らかく作ってありますので、パルメジャーノ・レッジャーノのように粉のようにはできなくて、…

英語なんだそうであるうひとつ)

TVで見た日本企業の英語環境。 日産、NECほかを取り上げていましたが、日本企業の6割が英語環境をさらに重視するのだそうであります。 ネットでも全世界の8割が英語を共通言語といるとかで、まともに聞いていると、コンピューターに続いて今度は「英語を操り…

オコゼ

よく肥えたいいオコゼが手に入りました。 これからうまみを増すお魚で、捨てるところがないほど、身、皮、骨、内臓すべてがおいしいものです。 ただ、稀少でお高い。 で、 昨日、遠くからわざわざお見えいただいた女性3名グループのお客様に召し上がっていた…

ワイナー

ワイン好きのことを英語で「ワイン ラバー」というものだと思っていたのが、「ワイナー」という言い方ももあるようで、何度もお見えいただいているアメリカ人のお客様に"You are winer same as me"と言っていただきました。 私ン処のワインリストは、日本語…

愛山

愛山 と聞いて「ああ、あの」とわかる方はかなりの日本酒好き。 酒造好適米、山田錦はすっかりメジャーになり、五百万石、雄町、美山錦、八反錦となるとちょっと通気取りができる銘柄になります。 ほかにも、渡船、亀の尾(お酒になると亀の翁)、出羽燦燦、…

空中浮遊

「笑っていいとも」の一コーナー、芸能人の初体験。 筧利夫が「空中浮遊を経験したい」というのをレギュラー陣が当てるという趣向でした。 引田天功(プリンセス天功?っていうの)が、筧利夫をマジックで浮かせるのを背にして回答陣が考えながら、タモリが…

器を持つということ

最近の若い方、と書きたいところだけれど、年配の方も含めて、器を持って食べない。 (以前にも書きましたが・・・・) お椀でさえ、汁を飲むとき以外お椀を持たない。 蒸し物や煮物で、くずを引いて汁ごと食べていただきたくても、器を持たない。 茶碗蒸(…

パブロ・カザルス

以前に、カザルスのことは書かせていただいています。 楽器店の譜面コーナーで購入した文庫本の中に、伊勢英子さんの「カザルスへの旅」も入っていました。カザルスと聞いただけで手が伸びてしまうのです。 その本は、絵本作家であり、学生時代にカザルスの…

粗食

ITなどまだ夢の夢というころ、各国の話題や噂話を富山の薬売りが伝えたと聞いたことがあります。 今の情報化社会では、人の噂話ほど当てにならないものはないと思いつつ、私などにとっては大切な噂話があります。 器屋さんの話です。 私ン処にも何人かの全国…

お酒にまつわるストーリー

私ン処で扱う日本酒、ワイン、焼酎には作る人の顔が見えるような、小さな造り手のものがたくさんあります。 そういうお酒はおいしいこと以上に、ストーリーがあります。 お酒をお客様におだしする場合、お客様に日本酒のデータをお話するべきか、ストーリー…

浜松といえば鰻 といわれますが、浜名湖で天然鰻がたくさんとれるわけではなくて、浜名湖周辺で養殖業が盛んなだけです。 全国出荷される養殖鰻ですから、浜松だからおいしいということにはなりません。 とはいっても、旅行や仕事でこちらにお見えになる方は…

ご近所

有難いことに、ご近所に優れた店が何軒もあります。 たとえば、お隣「バークレー」 何料理なのだろう?地中海料理?イタリアン?と思っていたら、先日「日本のイタリア料理」なんて気のきいたことを言っていました。店の隅々にご主人の趣味が行き届き、料理…

お手ごろワインの熟成

二年前に買って、今も使っている白ワインがあります。 ロアールのトゥーレーヌ ドメーニュ ド ラ ガルリエールというソービニオン ブラン種のすっきりした白、1996年。 お手ごろ価格で、一般的には熟成など必要がない、買って即飲めるもしくは飲むべきワイン…

辛口信奉

長い日本酒の歴史の中で、辛口信奉が生まれたのはやっとこの2〜30年ほどのことです。 淡麗な辛口というのは確かにわかりやすいですし、一種類だけで食事の初めから最後まで通すには料理を殺さない最適なお酒です。 が、 もう日本酒を甘い、辛いだけで判断…

ご飯

お酒を飲んだ後はご飯いらない、という方もいらっしゃいますし、お酒中心の料理屋ではコースの中にご飯ものやデザートを取り入れない処も多くあります。 私自身は、ご飯もしくは麺を食べないと食事が終わった気がしません。ましてやデザートのない食事なんて…

巨匠のCDより普通のコンサート

小山実稚恵さんのコンサートへ行って来ました。 何ヶ月ぶり、いえ何年ぶりのコンサートでしょう。 店を新築してからというもの、狙い澄ました休日の日のコンサート以外は全くホールへ出かける時間はなくなってしまいました。 今日はたまたま昼のお客さまの後…

秋はキノコ

秋はキノコであります。 ヨーロッパでは休日にキノコ狩りをするのが、ピクニックの楽しみである国がいくつもあると聞きます。日本でも、北海道にはそういう方々がいらっしゃるようですが、一般には松茸狩りはあっても、舞茸、しめじとなると専門の仕事になる…

マーラー

もうずいぶん前のことになりますが、サントリーのCMなどをきっかけにマーラーが大ブームになったことがあります。 若いお姉ちゃんが「今日はマーラーを聞きに行くの」なんて言うのが「トレンド」だったりしましたし、いい年したおばちゃんが「マーラー聞い…

一年に一本ではない・・・

先日日記にも登場した、3kgを越える白川(甘鯛の一種)、一年に一本あるかないか、と書き、お客さまにもそのことを力説したのですが、申し訳ないことに(?)昨日さらに肥えた3.5kgという白川が手には入ってしまいました。 一年に一本ではなくて、二…

かつらむき

お造りのツマというと、誰でも思い浮かべるのが大根けん。 大根けんとは、極細切にした大根のことですが、ツマ=けんと思われている方も多いと思います。 実際には、大根けんも刺身のツマのなかの一種というだけで、本来ツマも季節によって変わります。 たと…

PC到着〜西京味噌

事務所で使っているPCが、日に何回か作動停止に陥ることを以前に書きました。 で、 新しいPC到着です。 とはいっても、不景気の昨今、モニターはそのままで、本体とプリンター(プリンターも調子が悪かった)ソフトはウィンドーズ2000 セットアップ…

自分の店

ウオーキングの途中に、新しくできたお蕎麦屋さんを見つけました。 国産そば粉100%使用を看板に掲げていれば、そば好きとしては暖簾をくぐらないわけにはいきません。 翌日の昼、早速伺うと・・・・・・ おそらく、御夫婦でもつ初めてのお店であると想像…

オール混み¥7000

忘年会の予約の電話をいただきました。 「12月○○日 20名位ですが空いてますか?」 「はい。空いております」 「じゃ、予約をお願いします。お料理の値段は?」 「ありがとうございます。お料理は¥8000 ¥10000 ¥12000税金サービス料別で…

お休み

よく考えてみたら、月のうち板前日記を休んでいるのは2〜3日しかないような? (9月の末日は掲示板でゴタゴタがありましたので・・・) 店だって週に一回は休んでいるのに、これは何だ! 週末になれば、アクセス数も減って、立ち寄ってくださる皆様方も読…

白川

白川 3.2kg! 「私はうまいぞ!」と自己主張しているような久しぶりの巨大白川です。 一年ほど前の日記でも登場しましたが、白川とは甘鯛の一種です。 西の方、主に九州あたりでは平目以上にもてはやされる魚で、昆布〆にしたときの旨さは群を抜いてい…

マイルス・デイヴィスⅢ

三度のジャズ話、しかも同じマイルス・デイヴィスです。 前回お話しした(マイルス・デイヴィスⅡ)、プレステッジ マラソンセッションより少々前のこと、マイルスは「バッグス グルーブ」「モダンジャズ ジャイアンツ」の2枚のアルバムを録音しています。 …

気になるお店

何人かのお客さまや酒屋さんから話を聞いていて、気になっているお店がありました。 まじめにとてもいい仕事をなさっていらっしゃる寿司割烹だそうです。 とはいっても、同じ県内でも西のはずれと、東側。車でも2時間ほどかかってしまう場所柄ですので、な…

十年一昔

TVの「笑っていいとも」を見るのは変わらぬ日課になっています。 5年くらい前までは、テレフォンショッキングに出てくるゲストの、95%の名前と顔が一致したのですが、最近はダメです。若手ミュージシャン、役者がわかりません。紹介のテロップをみても…

唐墨

今年の鯔(ボラ)の子は9月の末に既に手に入りました。 さて、唐墨です。 血抜き、一日半の塩漬け、半日の塩抜きの後、干すこと3日で雨続きになってしまいました。 もう後二日で完成予定だったのですが・・・・ 今年も、塩の抜き加減に迷いつつ、味加減を…