2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

出物か?

ワインの場合、お付き合いのある酒屋さんから「○○入荷しました。○○本のみ」とFAXやmailが入ります。 田舎町の小さな日本料理店の消費量は知れたもの。好きなものを好きなだけ仕入れても在庫が増えるだけです。ケースで購入するのはよほどのお気に入りか、出…

鰯生姜煮

昨年は「鰯の危機」と叫ばれたのに、「今年は去年の慌てぶりはなんだったの?」と思うほど、この秋、素性のいい鰯が安定的に入っています。 三河湾の鮮度のいい鰯はこの時期脂も乗っています。骨まで柔らかくするためにタップリの酢を入れて下茹でをすると、…

ねぎそばと行列ラーメン

先日のTV番組「チューボーですよ」はねぎそばでありました。 あの番組で選ばれる街の巨匠達のレベルはいつも素晴らしく、今回のお三方も近頃の東京中華事情に疎い私には未知の職人さんたちながら、同様に素晴らしい技術と確固とした料理へのポリシーをお持ち…

トゥモロー・ワールド

当初行くつもりではなかった映画トゥモロー・ワールドを観てきました。 劇場に行くべき映画に失敗はしたくありませんので、必ずどれほどのもんかを調べることは怠りません。トゥモロー・ワールドは予告をたくさん見るわりに、中身はイマイチ?と判断していた…

源助大根

今年も谷野さんの畑で育った源助大根をいただいてきました。 巷では大根は豊作貧乏に陥っていると聞きくのですが、谷野さんいわく、「今年は気温が高い上に雨が多いので育ちすぎて難しいんです」といわれます。確かにいつもの源助大根よりも時期が早く、大き…

三島

お恥ずかしい話ですが、いい歳をして三島由紀夫が全くわかりませんでした。若い頃何度か読んでも面白いと思ったことが一度もありません。 本を読むときに私の重点は、フィクションでもノンフィクションでも、ストーリーの面白さに偏ってしまっていて、ワクワ…

産地

最近昔話ばかりする板前であります。チョロット我慢してお付き合いください。 一昔前まで、料理に食材の産地が云々されることはありませんでした。職人は里芋をどう料理するか、鶏肉を素人が出来ない方法でろうやって極上の一皿にするかに腐心しました。使う…

ねじり剥き

「味いちもんめ」という漫画を借りて読んでいましたらこんな逸話が出てきました。 主人公の若い料理人が、師匠である親方から駆け出しのころ教えてもらったのが「ねじり剥き」 大根の皮剥きは「皮剥き器」(ピラー)が当たり前になっている今、「昔は皮を剥…

雲子

真鱈の白子を雲子(くもこ)と呼びます。二昔前の流通ルートではそれほど鮮度のいい雲子は手に入りませんでした。それが近頃では鱈(雄)の本体ごと刺身にできる鮮度で入荷するようになりました。今日の雲子もこの通り、プリプリです。 鱈に塩を当てて蒸しあ…

こんなの注文していただけるでしょうか?

お節料理のnet通販を立ち上げてみて、以前から考えていたこんな献立も通販でご支持をいただけるだろか?とサンプルを作ってみました。 「料理屋の寄せ鍋」です。 自宅で鍋をしようというときに、近所のマーケットに出かけても思うような食材がありません。土…

コンテスト審査員

毎年仰せつかっている調理師学校の料理コンテスト審査員を今年もやらせていただきました。 好きな料理でその人の性格がわかるという本があるのだそうですが、こういう審査員をやっていると料理の内容で生徒の性格は間違いなくわかります。 瞬発力のある子、…

[お店] おせち料理net通販 昨年より企画していたおせち料理のnet通販を始めます。 普段日記だけをご覧になっていらっしゃると、トップページの更新に気づかれないかもしれません。トップページには「注目のお酒」の更新とか、「季節のご案内」などもあります…

前田青邨展

先日地元も美術館の前田青邨展へ出かけました。 東京のダリ展は芋を洗うような賑わいだと聞きますが、田舎町では日曜日でもゆったりと名画を眺められて幸せな一刻でした。

高いところ掃除

近所の友人が、「店のファサード(外壁面)が年月を経て汚れたので業者に掃除をしてもらったら数十万円かかった」と言ったのを聞いて、「掃除 掃除」と慌て始めました。放っておいた汚れをまとめて取り除くよりは、普段からマメなお掃除・・・とはいえ、ファ…

メセニー・メルドー

一気に手に入れようと思っていたジャズ・ピアニスト ブラッド・メルドーのアルバムは、この一枚を聴いただけで、ゆっくりじっくり味あわなくてはならないことを思い知りました。 最近、音楽を聴くのはもっぱらウオーキングの最中です。CDをMP3に落とし込み、…

驚愕の1966

昨日のご相伴ワイン「サヴィニー・レ・ボーヌ オー・ゲット 1966 ドゥデ・ノーダン」 今年の夏、シモン・ビーズ当主パトリックさん千砂さんご夫妻のワイン会でお披露目された、サヴィニー・レ・ボーヌ オー・ヴェルジュレス1985はこれまで飲んだサヴィニー赤…

全国展開

料理には長い修行の期間が必要であるといわれます。会席をメインにした日本料理であれば、最低でも10年の修行を経て献立を作り、店を作る能力が備わります。もちろん愚鈍なるわが身を振り返った時の年月ですので、才能のある方は短期間で成功されるでしょ…

長時間は偉いか?

「ラーメンのスープをとるために朝三時から8時間かけてます」とか「ドミグラスソースを作るには三日間かかります」と聞くと、長時間かかるというだけでものすごく大変で、大変ゆえに美味しいものが出来そうな気がします。 反面、日本料理の出汁は瞬時に出来…

間宮兄弟

休日に見逃していた映画「間宮兄弟」を家族で観ていました。 森田芳光監督の佳作です。 映画も終わりに近づいた頃、家族ゆえにちょっと自慢話をしました。「森田監督の奥さんって大学の時のバンドの先輩なんだよねぇ。たぶんこの映画でもプロデューサーやっ…

頂き物

お客様に頂き物をすることがあります。 食べ物の場合、「料理人のあいつに食べさせるのだから・・・」と自慢の逸品であることがほとんどで、大概「うま〜〜い」とニコニコしてしまうようなものばかり。お気遣いを本当にいつも有難く有難く頂戴します。 昨日…

秋春二回

旬が二回あるものは少なくありません。 地元特産の生しらす 桜海老は春と秋、両方に水揚げがあります。サヨリなどは春が素晴らしいのですが、秋にも獲れます。鯛は春の桜鯛の他に秋には紅葉鯛とも言われます。 今日入荷した鰆も魚偏に春と書きますが、秋も捨…

 芋虫

そろそろ漬物には白菜の塩漬けが登場し始めます。白菜の付け根を四つ割にし、軽く干し塩を当てようとすると、そこに大きな芋虫が。 最近では野菜に虫がついているのを発見することはめったになくなってしまいました。野菜に虫がつくのは当然のことで、自然志…

手塚治虫

録画してあったTV番組で手塚治虫氏が亡くなったのが60歳であったと知りました。亡くなった当時、巨星が落ちたことにショックであったことはもちろんであったのですが、注意もせずもっと高齢であると勝手に思い込んでいました。あの膨大な作品量と、名作の…

デジカメ

半年前に購入して大活躍してくれていたデジカメが壊れてしまいました。ほんのちょっとコツっとあたったようなあたらないような程度だと思ったのですが、ダメ。30年も使ってボコボコなのに、一度も壊れたことのなかったNIKON F2に比べてどうでしょう、この…

 備忘録として

また書き忘れるところでした。森絵都「風に舞い上がるビニールシート」読了。読後感を書きたいいい小説でしたが、とりあえず備忘録として。

口パク

お客様がお帰りになり、何気なくTVをつけるとサラ・ブライトマンが。 バラエティー「NEWS ZERO 」に東京タワーからの中継で歌うのだそうです。 しかし、歌い始めた名曲”TIME TO SAY GOOD-BYE”はどうみても口パク。画面の横に”LIVE"と書いてあるのが…

比較

料理だけでなく写真もあれこれ試行錯誤を繰り返し、昨日載せたこんな失敗写真が 今日はこのレベルに・・・・まだまだ完成度の高い写真とはいえませんが、ピンボケやライティングは少し改善されたかも? 料理は北海道産野生の真鴨。昨日の赤ワインベースのソ…

料理写真

素材の写真は多くサイトの載せても、料理写真はなかなか上手く撮れなくて載せることができませんでした。決め手はライティング。自然光を障子などで柔らかくしてあげるとヘボな私でもそれなりに美味しそうに写るのですが、メインな料理が出来上がるのは夜。…

お墨付き

海外経験の長い方が、日本料理が恋しくてやっとの思いで見つけ出した「日本料理店」の暖簾をくぐると、現れる料理は日本料理とは名前ばかり、クレープで巻いたイクラの軍艦巻きとか、カリフォルニアロールがヘンテコに発展して寿司とはかけ離れたものが出て…

見られた料理屋

先日、同業者の中で経営者として最も尊敬する先輩と久しぶりに話をしました。 「チョット前に、娘とファミレスに行ったんだよ、せがまれてね。その時は気づかなかったんだけど、どこかで見られてたんだね。その直後、店に来たお客様が“この焼き物、デ○ー○の…