苦情 その2


昨日の続き。


昨日の引用させていただいたような経験は皆さんお持ちかもしれません。


お客の立場になると私も気分を害した経験があります。


不思議なことに、昨日のお話しは二つとも料理の味に関する不満ではありません。サービスマンの態度への不満です。


もしかすると、言い訳をしないで「申し訳ございませんでした。私どもの不手際でご迷惑をおかけしました」の一言、もしくは「申し訳ございません。勝手を申しますが、お子様はご遠慮願っておりまして」の率直な一言でトラブルまでいかなかったかもしれません。


しかし、こんな簡単そうな一言が言えない。


私も店の側からしてみると、何度もお客様の不興をかった事があります。全く他人事だとは思えないのが現実です。「二度とあの店には行かんぞ」と何人かの方に思われていても不思議でもなんでもありません。


が、
とりあえず店が何年か続いているというのは、何とかそれなりの学習の成果があって少しはその面での向上はあったのかもしれませんが、それでもお客様のご不満はいつどこで発生するのかわからないところでもあります。


特に従業員を抱え、教育しなくてはならないことを考えると冷や汗の連続です。


料理店というのは「お客様の心地よさを演出する場」だと思っています。料理が美味い、器やインテリアが美しい、お酒が美味い、サービスが気持ちいい、会話が楽しい、等などすべてのバランスがとれて初めてお客様の心地よさは完結します。


トラブルというのは心地よさのずっと以前の問題です。


昨日のお話しのような、料理店にとってはドキドキするような教訓をたくさん秘めた出来事から少しでも学んで「お客様の心地よさ」を突き詰めていきたいものです。


料理やお酒が美味しいのは当たり前、そこから先何ができるのかそこに店の将来はあります。