2004-01-01から1年間の記事一覧

お節料理昔話

いよいよ年の瀬となりました。そろそろ仕事納めの方も多いでしょうが、私たち日本料理店はお節料理の仕事が最後に残っています。クリスマス後くらいから徐々に仕込みが始まるのですが、29-31日まではほぼお節仕事だけに集中するようになります。 仕込みをし…

八海山チタンボトル

2001年に新潟八海山が出した大吟醸にチタンボトルがあります。 ボトルのデザインがすぐれていて、2003年の「パッケージデザイン大賞」も受賞したというお話を耳にしました。 値段もチタンボトルに入った大吟醸も含めて二本がセットで当時38000円(記憶が定か…

プレゼント

そうすぐクリスマスです。プレゼントの用意はできたでしょうか? 考えてみると、日本人でクリスマスにプレゼントをするのは、親から子供達へ、恋人同士、夫婦同士・・・・くらいなのでしょうか?友人同士でプレゼントを交換するのはパーティーの企画でしょう…

あら輝さんときよ田さん

今も語り継がれる寿司の名店「きよ田」という店がありました。幸いにも店が最終に近い頃、一度だけ味わうことができました。 その時、隣にはツルツル頭の青年が一人ガチガチに緊張して親方の寿司を味わっていたのです。親方が「この子ねぇ、修行中ですがもう…

休日

酷暑の頃整理した本屋、CD、TAPEが再び積まれたままになっていたのを整理しました。読み終えたとき、聞き終えた時にきちんとしまえばいいのですが、梯子を登るようにして本棚に向かう構造のためについついためこんでしまいます。 本が30-40冊、CDが8…

クリスマス・シャンパン

クリスマスにシャンパン、いいじゃぁないですか。普段口にすることのないシャンパンでもクリスマスの特別なときくらい、と思って開けてみるとその素晴らしさにウットリするはずです。それを機会に日常的なシャンパンも是非実現していただきたいと思うのです…

えこひいき その4

しつこく「えこひいき」を話題にしています。えこひいき云々を語るのは、ひたすら自分自身が料理店で幸福な時間に浸れるかの問題であることは何度も言いました。えこひいきをされていてもいなくても、楽しい時間を提供してくれるのがいい料理店であることは…

屈強な酒飲み

男性、年齢はおそらく60歳くらい、風貌からして一刻そうなお客様のお酒のご注文です。 「すっきりした辛口のお酒頂戴」 お持ちしたのは「手取川大吟醸 金沢局鑑評会金賞受賞酒」 出品酒とは思えないほど吟醸香を抑えた切れ味のいいお酒です。 「うーーーん…

えこひいき その3

「えこひいき」のお話を書いていて何人かの方から、「えこひいきは時としてかえってお客の側のストレスになることがある。放っておいてもらったほうが嬉しい時もあります」というお話をしていただきました。 「ハッ」とする一言です。 私の店などは日常的に…

えこひいき その2

「えこひいき」について誤解があるといけませんので、もう少しお話をさせていただきます。 12月9日の「えこひいき」を読んだ方は「弁いちでは日常的にえこひいきがされているのか?」と思われたでしょうか。ある意味yes、ある意味noです。 料理店としての…

えこひいき

昨日私が書いた「レ・クレアシオン・ド・ナリサワ」の話を聞けば、多くの方が予算と時間が許せば行ってみたいと思うでしょう。 が、当然のこととして伺ったどなたもが私と同じ印象を受けることはないはずです。私が書いたのは、最近よくある素人ネットグルメ…

レ・クレアシオン・ド・ナリサワ

小田原から青山へ移転して1年、やっと伺うことが出来ました「レ・クレアシオン・ド・ナリサワ」 いくつかの名店と言われるフレンチ・レストランのことを日記に書いたことがありますが、私が一番絶賛して止まなかったのは成澤さんの料理です。小田原の「ラ・…

ゴッド・ハンド

腰痛持ちの諸兄には皆それぞれに、頼みの綱とするゴッド・ハンドがいたりします。 整形外科の電気治療や牽引、シップ程度で治るものならよいのですが、東洋的治療を必要とする方は、整体や針、温灸、指圧、マッサージなどなど藁をも掴む思いで各所を訪ねます…

活き白川

白川(白甘鯛)のお話は何度も何度もしてきました。私ン処ではお客様が「また白川ぁぁ」と冗談でおっしゃるほどの定番なのですが、そうおっしゃる方は白川がどこでも食べられる魚ではないこともよくご存知です。 で、 昨日、白川の2.2kgの活かしモノが手に…

友人からの噂話の域を出ないお話なのですが、近隣掛川市出身の若い女性が、アラン・デュカス率いるプラザ・アテネ(フランス超有名三ツ星レストラン)のシェフ・パティシエをやっているのだそうです。アラン・デュカスはシャネルと提携して銀座のシャネル・…

奥様達の持ち込み

少々前のお話です。お昼に奥様方数名の予約がありました。お料理が続き、デザートまでお出ししてその後はゆっくりとおしゃべりです。その辺からは私たちの出る幕ではありません。 お帰りになった後片づけに部屋に入ると、テーブルの上にはお菓子の空き箱が散…

ハウルの動く城

不覚にも映画前半でウトウトしてしまいました、「ハウルの動く城」 少なくとも、誰もが理解しやすい表現方法ではないし、メッセージもストレートには伝わり難い映画であります。 宮崎作品にはよくあることです。 それでも、客席を見渡すと、普段見かけない中…

目標

昨日のお休み、久しぶりにのっぽさんのお店でhttp://www.noppo.net/index.htmたらふく食べてしまいました。味はもちろん、ご主人の人柄も大好きなここでは、値段も超お手頃だものですから安心して皿を重ねてしまいます。もう入りませんとういほど満腹になっ…

割っちゃったぁ

修行時代のことです。調理長が仕事をしているすぐそばで、調味料の入った瓶を床に落として割ってしまいました。 「ガッチャーーン」 「アホッ!大丈夫か!」 「スンマゼン!!合わせ地の瓶を割ってしまいました」 「アホォ、大丈夫かって、怪我してないかっ…

のんびり型

近隣敷地の農家、乗松さんのお米を使い始めて、やっとご飯の格好がついてきたのだなぁ、と、自分ののんびりぶりに唖然としています。 まだこれで完成・・・とは決して思ってはいないのですが、ここまで至るには何年もかかっているのでした。コースの最終の一…

プイイ・フュッセ

プイイ・フュッセというとブルゴーニュ マコン地区、話題のボージョレのすぐ北にある場所です。生産されるほとんどは白ワインで、もう少し北にあるピリニー、シャサーニュ・モンラッシェのように世界中のワイナーが狂喜するほどの偉大なワインは出来ないもの…

見てるよ

お得意様がご両親とお出でになりました。 「ホームページ、見てますよ」とおっしゃってくださったお父様は82歳だそうな。 嬉しい。 間違いなく最年長読者。 が、 人生の大先達がご覧になれば、ハナタレ小僧のうわべ話にしか見えないかもしれません。緊張し…

スッポン

スッポンはここ浜松の名産と言っていいかもしれません。全国的に名高い鰻の養殖はすでに浜名湖近辺ではほとんどされていないのに対して、スッポンは全国的に見てかなりすぐれた業者がこの地に存在しているのです。京都の老舗「大市」さんなどはここのスッポ…

ご飯は日本料理の中でも最も大切な素材の一つです。これまで長いお付き合いの米屋さんからいただいていた富山コシヒカリには充分満足できるものだったのですが、今年の梅雨時にお伺いした乗松さんという農家さんのお米を頂戴できる算段がついてきました。 こ…

癒される心

昨日の深夜、「さて寝ようか」という時に、BSで「槙原敬之のコンサートライブ」をやっているのが目にとまりました。槙原敬之、好きでも嫌いでもないとくに興味のないミュージシャンです。録画までしようというJ-POPミュージシャンはあまりいません。 コン…

サービスの要件

自分自身がそうですからよくわかるのですが、料理店で日本酒やワインを飲もうというときには、そのものの味を楽しむことのほかに飲み物にまつわるお話も楽しみたいという気持ちがたっぷりあるものです。 昨日のお客様、一組は年配の方々で白ワインのご注文で…

ボージョレ・ヌーボー

昨日はボージョレ・ヌーボーの解禁日でした。 今では日本でも知らない人はいないボージョレ・ヌーボーの解禁。フランスはボージョレ地区のできたて新酒は、毎年11月の第三木曜日の零時以降に飲めるというもので、日付変更線の関係で世界で一番早く飲める場…

冷凍食品も

TVの番組で、冷凍食品のニチレイが超有名洋食屋「大宮」さんのピラフを商品化する取り組みを放映していました。 半年かけて大宮さんのピラフを冷凍食品化するというのですが、TVお決まりの「挫折、ダメだし、最後の大逆転成功劇」が手短に作られていました。…

牛蒡のソース

フランス ブレス産の鶏を使っています。肉質がしっかりしていて、噛み応えとジューシーな旨味があるいい鶏です。 日本料理で鶏、となると焼き鳥だったり、水炊きだったり、南蛮焼きであったり(葱をたっぷり使います)、唐揚げであったりするのですが、ブレ…

デパート催事場

休日の昼前、ペン修理のついでにデパート催事場で行われていた「全国名店街」なる催しを覗いてみました。 送られてくる案内に特に目を引くものがないと、この手の催しにはほとんど出かけないのですが、気まぐれに買おうと思い立つと、あれもこれもと結構な品…