器を持つということ

最近の若い方、と書きたいところだけれど、年配の方も含めて、器を持って食べない。


(以前にも書きましたが・・・・)


お椀でさえ、汁を飲むとき以外お椀を持たない。


蒸し物や煮物で、くずを引いて汁ごと食べていただきたくても、器を持たない。


茶碗蒸(あまりやらないけど)でも、器を持たない。


「スプーンをください」とおっしゃる。


私など本来茶碗蒸は吸い物の一種と思っているのに、スプーンがなくては食べることができない。


味のイメージは、器を持って汁ごと食べていただくことを考えていても、そうはしてくださらない。


下手をすると「スプーンも付けなのか」とサービスが行き届かない店のような顔をされる。


などと愚痴を言っても始まらない。


スプーンを持たないと食べることができない赤ちゃんのように、私が手当てをすればよい話なのです。お客様なのですから。


姿勢よく、美しく食べるには器を持つことは、自然に身についていなくてはいけない所作です。


伝えていない、躾ていなかった親の問題だと思います。


日本人の美しさはどこへいってしまうのだろう。


いかん!


こんな事書いたら、読んだお客様は緊張してこなくなってしまう・・・・


普段、お客様のお行儀をいちいち気にしているわけではありません。


食べるときはお気楽にが大前提です。


ハラハラ。