鱧

「鱧は梅雨の雨を得て美味くなる」といわれる食材です。京都でも「祇園さんのころの鱧」と言われ、6月末から７月にかけて位が旬なのです。ところが去年今年あたりの鱧は、５月と言うのにすでに十分に肥えていて旬を迎えているようです。一ヶ月は旬が早まっている感じです。

逆にハマグリは三月くらい、水がぬるむくらいが旬と言われるのに、この近辺、福田あたりのハマグリは今がぷっくり膨らんで美味しそうです。

ハマグリと鱧を同じ時期に使うというのは、旬を大切にする日本料理ではありえない献立、冬に胡瓜を使い、夏に大根を使うほどのイメージになってしまいそうですが、食材そのものにむかうと、両方とも今がよさそうですので仕方ありません。イメージを大切にするべきか、実直に素材にむかうべきか。。。。答えは悩むべくもないかもしれません。