丼考
ランチ始めてからというもの、巷の丼ものにはかなり興味を持っています。
自分の頭だけでオリジナルな丼・・・・といっても目新しくて、目の上のうろこが落ちるように美味しい新丼(しんどんぶり)がそうそう出来上がるもんではありません。
思いつきだけならこねくり回した献立などいくらでもできるのですが、そんなものはお客様の前に出すものではありません。
今朝もTVで「注目の丼」と言うので食い入りように見たのですが、お話になりません。
本屋でもご飯ものの新刊本が出ていれば必ず目を通します。が、10冊見て買うのが一冊、しかも家に帰ってしっかり読み返すと、100のレシピが載っていても使えそうなのが一つか二つ、で、いざ作って見るとボツ。
結局そういう形で陽の目を見た新しい丼は、未だ私ン処のメニューにはひとつも存在しません。
ひどい本になると(というより90%がそうなのですが)この調味料の割合で美味いわけないじゃん・・・・少なくとも料理屋で出せる味ではない・・・・というのが余りにもおおいのが現状です。
親子丼、カツ丼などのように、いつ誰が始めたかわからないような丼が市民権を得て、長い間受け継がれるというのは本当に大変のことなのです。
しかも、ちゃんと美味しい親子丼、カツ丼を料理することがどれだけ難しいか。
などと突き詰めていくと、ラーメン屋さんみたいに、丼一杯に小宇宙を求め、「道」(どう)を作ってしまいそうになります。いかんいかん。
昼飯に食べてただ普通に美味しい、かっこむという表現がぴったりの丼ラインアップを飄々と作ってみたいもんです。