水海胆/蓴菜(じゅんさい)


初夏の風物詩、水海胆と蓴菜が入荷しました。


水海胆というと水っぽい海胆・・・・なんて聞こえてしまいますが、殻から剥きたての海胆を塩水につけてあるために水海胆と呼んでいます。


一般的な生海胆は、お鮨屋さんで見る小さな木の箱にきれいに並べられたものです。これは長持ちをするようにクスリの処理をしています。(たぶんミョウバン?)おかげでとろけずに使用できるのです。


水海胆はこの処理をせずに海水につけてあるだけのために、すぐにダラっとしてしまいます。手に入れたら氷で囲むように冷やし、その日の内に使い切ります。


当然鮮度は抜群、自然の甘みが際だっていて、塩水につけたままスプーンですくうように召し上がっていただくと、海胆嫌いでさえ克服できる(無理にはお勧めしません)逸品です。


蓴菜は秋田産。瓶詰めになったものや中国産の蓴菜とは比べものにならない食感です。それ自体の味は淡いものですが、プルンとした舌触りと喉ごしを楽しんでいただきます。


蓴菜用の薄めの三杯酢に巻海老のゆで揚げ、場合によってはマスカットなども入れ、器は昨年購入した河上恭一郎さんの「淡雪」と命名されたガラス器が盛ります。「淡雪」はこの蓴菜を盛りたくて買ったような器です。


季節はもう梅雨間近。