困ったチャン


「やっと予約が取れた」
「4回目の電話で初めていける」
「また、店先で断られた」


などなどなど。


夜のお席は「一見お断り」でも「予約以外お断り」でもないのですが、満席になってしまえば「申し訳ありません。今日はお席がいっぱいで」とお断りするしかありません。


毎日満席でもなければ、予約が取りにくいというほど人気があるというわけではないのですが、店が小さいのですから仕方ありません。


同じ日に予約が重なりにやすいこともあります。「一日ずらせばラクラク予約」ってな具合で、土曜日日曜日なんていつでも空きがありますから。


でも、やっぱり「お出かけの前に一本電話で予約」が間違いありません。


で、
昨日、
もう早いお客さまはお帰りになろうという9時過ぎ。
(普段は8時半以降の予約はお受けしません)
半分酔っぱらって玄関をくぐられた60代後半とお見受けする男性が二人。


お席もカウンター席が一組分空いているだけでしたが、お座敷の人数が増えたりして、材料はほぼ使い切って残りがありませんでしたから
「申し訳ありません。お材料がすでにいっぱいでして・・・」とお断りしても
カウンターでいいからワインを飲ませろと言って聞きません。


「俺は〇〇の知り合いだ」とか
「昔はこの近所の〇〇に住んでたんだ」とか
どうやら顔見知りのお父さんのようです。


しかたなく、とりあえずカウンター席にお入りいただいて、あり合わせのつまむ物と5000円〜10000円くらいの三種類の赤ワインをご紹介して選んでいただきました。


アンヌ グロ「ブルゴーニュ1997」を指して「87年は良くないんだぁ」と、
もう酔っぱらっていますから「97年です」とか「アンヌ グロは・・・・」などと説明しても無駄なことですから、値段的にも味的にも無理のなさそうなのをお勧めして飲んでいただきました。


飲みながらも絡むと言うほどではないにしろ
「3回も店先で満席だと断られた」
「昔はふらっと入ってちょっと飲める店だった。こんな気取った店じゃなかった」
「俺は〇〇の知り合いで、〇〇は同級生だ」(そういう俺に失礼だってこと?)


愚痴ること愚痴ること。
3回も断られた話だけでも、1時間くらいの間に五回は繰り返されていたでしょうか。
よほど癪にさわられたのでしょう。


ンなこと言ったって予約で満席なものしょうがありません。


「お出かけの前でも結構ですから、お電話を頂戴できれば・・・・」
「俺は予約がキ ラ イなの」(ろれつが回らなくななりつつある)


「また来るから」と言いつつフラフラになって席を立たれました。


こういう酔っぱらうだけのためのお酒、飲むためだけにお出でになる方は、続いて常連になることはほぼありません。


こういう方には居心地悪い店なんでしょうね。私ン処は。


たまーーーーにこんなお客さまが見えると、お得意さまたちの素性の良さを改めて実感。
私には勿体ないくらいのお客さまに恵まれています。
感謝!ホント感謝!!