冷凍鳥貝


仕入れのときに見かけた大量の冷凍鳥貝。おすし屋さん用なのだそうです。


鳥貝が一番肥えて値段が下がった時に大量に入荷して冷凍しておき、一年を通して一般のおすし屋さんに提供するのです。たぶん普通に食べている方は、つけ台に出された鳥貝が生であるか冷凍であるかの判別はできなでしょう。それほど冷凍技術は進んでいます。


いいとか悪いとかではなく、一年中おすし屋さん行けば鳥貝が食べられると思うお客様と、お客様の需要に答えようとするおすし屋さんの需要と供給の思惑の結果です。考えてみれば、おすし屋さんのイクラだって、料理屋さんおイクラ丼だって秋の極短い期間のものを冷凍しておくからこそ一年中お目にかかるわけですし(”旬の素材のみを使った海鮮丼”に通年イクラが乗っていても目くじらを立ててはいけません)、ガリだって夏の間に一年分を仕込むからいつでも使えるのです。


突き詰めていけば、すべてに季節のものだけを使うとなるとガリや大葉、胡瓜(カッパ巻きの)も期間は限定されますし、さらに言えば鮪でさえ「今は時期ではないので置いてありません」ということになります。


鮪のないおすし屋さん、ガリを置かないおすし屋さん、今の時代なら「こだわりの」おすし屋さんがあってもおかしくはないんでしょうが・・・・料理屋は一年中置かなければならないものってのがないぶんお気楽です。