おすし屋さんのガリ
昨日の続き
おすし屋さんでガリ(生姜の甘酢漬け)が出てこない店は100%ないと思うのですが、このガリをすべて自家製でまかなう店が果たしてどれほどあるのでしょう。全体の20%はないのでは?
食材屋さんには袋詰め、一斗缶入れのガリが当たり前に売られ、ほとんどのおすし屋さんがそれを当たり前に使われています。ですから、回るおすし屋さんと街のおすし屋さんにネタの違いはあってもガリの味の違いが通年あることはまれです。
昨日も言うようにいい悪いではなくて、そうすることが当たり前と客が信じ、店もそれに答えている需要と供給の関係だと思います。
生姜の甘酢漬けは初夏の間だけにし、盛夏には新レンコンの甘酢漬け、8月の終わりから9月10月には茗荷の甘酢漬け、11月から大根なます、柚子大根、新年に入って蕪の千枚漬け、蕪の甘酢漬け、2月には山葵の花、3月が来たら独活の甘酢漬け、花山椒が出てきたら美塩漬け
なぁぁんていうのをガリの代わりに出しても、「こんなんじゃぁ寿司の味を壊す!ガリくれ!!」といわれるのが関の山なんでしょうねぇ。
そうそう、長芋の梅酢漬けなんてのもありますね。待てよ、長芋の旬っていつ?・・・・し、しりません。
旬の感覚なんて小生意気なことを言っている板前でさえそんなもんなんですね。
和食職人の戯言(たわごと)でしたぁ。お聞き流しください。