ねじり剥き
「味いちもんめ」という漫画を借りて読んでいましたらこんな逸話が出てきました。
主人公の若い料理人が、師匠である親方から駆け出しのころ教えてもらったのが「ねじり剥き」 大根の皮剥きは「皮剥き器」(ピラー)が当たり前になっている今、「昔は皮を剥くのはこうやったんや。覚えておけ」と包丁と大根をねじるようにして皮を剥く方法を教えてもらいます。「こうやって剥いた大根を焚くと、剥いた部分がでこぼこになる分味が染みやすくて美味しくなるんや」と。
そういうお話を聞いて自分自身が師匠(親方)の世代になってしまっていることに気づきます。私の修行時代にも皮剥き器は使いませんでした。
「そんな切れない刃物(皮剥き器)で大根の表面を汚くしてしまってどうする」というのが私の師匠の考え方。「こういうのはねじり剥きが当たり前や」
「当たり前や」と言われれば、四の五の講釈など言わずに言われたとおりに覚えろ・・・ということで、ほぼすべての仕事が「こういうもんや」「当たり前や」でした。
おかげでねじり剥きは体が覚えているのですが、普段使うのはやっぱり皮剥き器(ピラー) 若いスタッフには特に教えていません。伝えなくてもいいのか、はて?
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