ドキドキ講習会
何回かお話をしたことがありますが、職人集団「クオータークラブ」の仲間に入れていただいています。
中華、フレンチ、和食、洋菓子、パンなどクロスオーバーした職人(主にはオーナーシェフ)が、月に一回、仕事を終えた23:00ごろ集まって、各人の専門分野の技を披露します。
メンバーの意欲、勉強熱心さはほとんど感動的なもので、毎回必ず大きな刺激を受けます。
その講習会を担当したのが先週の日曜日。
その道のスペシャリストばかりですから、半端な仕事ではメンバーの参考にならないだけでなく、大恥をかいてしまいます。
かといって、普段しないこねくり回した仕事や、実力以上のことを無理をして仕事を披露しようとしても、メンバーがメンバーだけにすぐにお里が知れてしまいます。
下手な試験より緊張する講習会なのです。
で、
「この時期、ハモなんて見てみたいな」のメンバーの一言で、お題はハモに決定。
一週間まえから、地物のハモを集め、普段通りの仕事を見てもらうことにしました。
お椀:牡丹はも
造り:ハモチリ(梅肉)
煮物:ハモと石川小芋の玉〆
いつも使う地物のハモを、もっともオーソドックスな料理法で仕事ぶりそのものを見てもらう。
和食の職人さんにはつまんないほどありきたりの料理ですが、別分野のメンバーにはそれなりの参考になったようで、仕事に取り組むスタンスも含めてお褒めの言葉を頂戴しました。
心優しい、店を維持する苦労も充分知り尽くしている方ばかりですから、講習後の批評も肯定的なお話と、励ましをいただくことが多く、話半分としても、このメンバーに褒めていただくと、一ヶ月は自信らしきものを手に入れていることができるほどの力をいただきます。
講習が終わったのが深夜2:00、遠いメンバーは自宅に辿り着くのが3:00過ぎです。
仕入れは早いのに
頭が下がります。