夏の貝の代表選手といえば鮑(あわび)です。


今日手には入った鮑は一個が1kg近い、赤ん坊の頭ほどもある巨大鮑です。


蒸すか、焚くかします。


これだけ肥えているとウマイだろうなぁ−−−−。


鮑は生の水貝、蒸し鮑、干鮑では同じ鮑でも全く味が違います。


お鮨なら、文句なく蒸し鮑を選びます。


二時間以上蒸した鮑のおいしさは、まさに「海の凝縮」というのがピッタリするほどのうま味があります。


同じく焚いた鮑でも、志摩観光ホテルの「鮑のステーキ」などは別格の品格がありました。バターソースとの相性が最高で、「ム、ムルソー!!を」と叫んでしまいそうなほど、白ワインが欲しくなります。


干鮑ならなんといっても福臨門酒家。ここ以外ありません。


香港で食べた大きなものは一個が5万円といわれ、一人一個とは言えずに4人で切り分けて食べました。今日手には入った巨大な大きさのものを干せばこのクラスになるのでしょうか。


福臨門の干鮑のおいしさは言葉では表現できない味です。例えるものがない。焚いたもの、蒸したものとも全く別の熟成感があるおいしさです。


ただし、銀座の福臨門でいただいた小ぶりの干鮑にはこのうま味がありませんでした。大きいものを食べて、初めて本質の一部を知ったような気がします。


で、
和食といえば水貝、鮑の角切りのお刺身です。


これは、産地と素性がよほどよくなければしません。アオと呼ばれる刺身に使う鮑でも、普通のものを角に切っただけでは硬いだけで美味しくありません。いいものはサクサクサクと簡単にかみ切れてしまうのです。素性を見極めるのがホントに難しい料理です。


今日の鮑は三時間かけて炊きあげ、素揚げにして前菜・・・・もったなすぎるかな??でも、最初の一杯のビールには最高でしょうね。