かつら剥き

clementia2008-06-25



日本料理の職人であれば誰でもができる「かつら剥き」


大根けんを使うことは一年のうち一ヶ月あるかないかの私ン処では、仕出以外ではあまり大根のかつら剥きはしません。この3−4年、たまにかつら剥きをやってみるとものすごく下手になっている自分に驚いてしまいます。やっぱり常にやってないとだめねぇ。。。と思っていたのですが・・・・


違いました。


先日、眼鏡(リーディング・グラス=老眼鏡とは呼びません)をかけてやってみるとちゃんとできます。経験者でなければわからないでしょうが、気づかないうちに調理場の仕事でも目に負担をかけていたのでした。ちゃんと見えていなかったのです。悲しい。


職人は目隠しをしてでも一定の仕事ができそうに言われますが、かつら剥きはしっかり見ないとだめなのです。技術的にいうと、包丁を持つ右手はひたすら上下運動だけ包丁を前に進めようとはしません。左手は親指で一定の力で大根を押すだけ。大根の下の部分の厚さは右手の親指で推し量り、目は大根の上の部分の厚さをひたすら見つめます。単純な作業ですが五つの要素で成り立っているのです。この目で大根の上の部分を見つめることがおろそかになっているのに気づかなかったのですね。


読書のときに眼鏡を使うことはもう当たり前になって久しいのですが、仕事では慣れもあるせいか眼鏡を使っていませんでした。かけてみるとものすごくやり易い。うーーむ、ちょっとショック。