お雛様

clementia2006-03-03



お雛様にご注文をいただいたお弁当です。


本鱒木の芽焼き 鴨蒸し煮 あんきも(青森) さい巻き海老旨煮 ふきのとう味噌 たらの芽あられ揚げ 花豆淡甘煮 新筍(岡部町) 菜の花(京都) 穴子江戸前) 新じゃが(三方原)鶏つくね 雛の内裏海老 菱形玉子 ちらし寿司(干瓢 干し椎茸 海老おぼろ) 桜麩


などといった品々を


吉兆さんに比べるべくもないのですが、真面目に一つ一つ手仕事を加えたお弁当です。




少し前まではお雛様は大切な節句の一つでした。初めての女の赤ちゃんが生まれると、お節句の少し前には両親、仲人親、親戚からお人形が届けられ、3月3日にはお世話になっているこの方々を招いて料理を振る舞いお酒を飲んでいただいて、子供の無事な成長を願うのが雛の節句であったのです。お出でいただけない方にはこんな風な折詰とお酒をお届けし、宴席に替えるのが通常でありました。ですからお雛様ともなるとお返しの折詰の注文を100個以上こなすのは当たり前で、そんな仕事を通り過ぎた頃から暖かい日が増えてくるものでした。


今では、仲人なし、親戚づきあいなし、お祝いのやり取り簡略化で、お返しの折詰を丁寧に配る方は稀になってしまいましたが、せめて雛の節句を家族で祝う心のゆとりは欲しいものですね。