五線譜のラブレター


イッツ・オール・ライト・ウィズ・ミー
ユーアー・ザ・トップ
エニシング・ゴーズ
イン・ザ・スティル・オブ・ザ・ナイト
ユーヴ・ガット・ア・シング
アイヴ・ガット・ユー・アンダー・マイ・スキン
ラヴ・フォー・セール
イージー・トゥ・ラヴ
ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ
レッツ・ドゥ・イット,レッツ・フォール・イン・ラヴ
マイ・ハート・ビロングス・トゥ・ダディ
ビギン・ザ・ビギン
ナイト&デイ
恋とはなんでしょう


題名は知らなくてもどこかできっと聞いたことがあるはず・・・・という曲ばかり、それを作曲したのが映画「五線譜のラブレター」(De-lovely)の主人公 コール・ポーターです。


大好きなコール・ポーター しかも主演女優がアシュレイ・ジャドとなれば見逃すはずはないのに気づかずにいたというのは地方では上映されなかったのかもしれません。休日にDVDで見ました。



最近「歳をとるのも悪くないもんだな」と思う事がよくあります。経験を積んだ・・・というとおこがましいのですが、少なくとも若い方々よりはたくさん生きた分、少しは多くの知識があって多くの感動を得ています。


おそらくこの映画、コール・ポーターに全く興味がなく名前も知らず、アシュレイ・ジャドなんて美しいとも思わず見たこともなく、ケビン・クラインなんて誰か知らず、ダイアン・クラールも、シェリル・クロウも、ヴィヴィアン・グリーンも、ナタリー・コールも、エルビス・コステロも、ロビー・ウィリアムスも全然聞いたことがなくその才能の偉大さを知らない人にはちっとも面白くないただのミュージカル仕立ての映画に思えるでしょう。


が、
コール・ポーターの名曲を聴くとコード進行が自然に頭に流れ、指が自然に動いてしまうようなファン、シュレイ・ジャドをみているだけで幸せなファン、ケビン・クラインのあふれる才能に打ちのめされるファン、「あっ!ダイアン・クラールだ!」「コステロだ!」「ナタリ・コールだ!」と画面に現れるたびに感動する音楽ファンにとってはひたすら甘美な映像と音楽に浸れる音楽です。こういう映画に感動する素地になる経験をもっている事が幸せです。


一年後には聴いているかどうかわからない最近の薄っぺらな流行歌に比べると、コール・ポーターの名曲たちは半世紀以上前に作られたのに未だにナツメロではないという事実。こういうのにウットリする感性は年寄りの特権?