偏食


食べ物に好き嫌いがある方はたくさんいらっしゃいます。


お安くない「お足」を頂戴する店としては、できればそういう方のすべてのご要望にお答えできるのが理想形なわけで、ご予約時点、ご来店時点で「○○は食べられません」「○○は苦手です」とおっしゃってくださればできうる限りの対応をさせていただきたいと思っています。



ご家庭では偏食は敵視されがちですが、私ン処ではキャラクターの一つくらいに思っています。困るのはお出ししてから「あっ、これ苦手なんだよねぇ」と言われること。いつだったか「好き嫌いはありません」というお客様に自慢下にポイヤックの子羊をお出ししたところ、「ああ、羊だけはだめなんだよねぇ」・・・・って。。。。。嫌いな方にはどれほど高価な食材もただの臭い肉でしかありません(本当は臭さの微塵もないのですが)  というような方は「好き嫌いはありません」と言いながら、実は細かく言うと「あれもだめ」「これもだめ」というのが多かったりするのですが、あくまで料理屋にとってはそれもキャラクターの一つ、できれば最初に忌憚なくおっしゃってくださればありがたいことなのです。



よくあるのが「生牡蠣はダメ」というかた、このくらいなら優しいものなのですが、「肉は全部ダメ」というかた「生魚は一切食べられません」というかた。このくらいも、まっ、お茶の子さいさいで対応できます。


そのほかにもこれまでいろいろなお客様がいました。


火の通った魚はすべてだめ(刺身は大丈夫) ただし鱧は大好き。
長いものはだめ、鰻、穴子、鱧。
甲殻類、烏賊、蛸がすべてダメ。
鳥の類はすべてダメ(鶏肉鶉鴨・・・すべて)
葱、メロン、胡瓜、トマト、赤身の魚、豚肉・・・がダメ(と言いつつ他にもたくさんダメなものが)



野菜以外はすべてだめ(菜食主義)出汁も鰹節を使っているからダメ・・・・という注文をされたご本人が厳しい菜食主義だったのですが、当の本人は来られなくてご家族が来店。注文に四苦八苦して献立を作ったのですが、「へんてこな注文してごめんさなさい。私たちはなんでも美味しく食べますから」・・・と普通の献立に戻したお客様。



野菜と海老蟹以外はすべてダメ。



野菜はすべてダメ。



50個のお弁当の内、一人が菜食主義、一人が肉抜き、一人が甲殻類抜き・・・・っていう注文。



我ながらよくやってるな・・・・って感じ。。。