「ソラリスの陽のもとに」〜「空海」

巨匠スタニスワフ・レムの名作SF「ソラリスの陽のもとに」を読んでいたのですが、物語半ばでぴったりと読む意志が失せてしまいました(途中まではかなり面白く読めたのに)世に言う名作に向かうとき、よく私に立ちはだかる壁です。結局読む力がないんでしょ…

「ありふれた生活」「国家の罠」

ブック・オフで見かけた三谷幸喜の「ありふれた生活2―怒濤の厄年」 「ありふれた生活」の連作はずっと目を通しているはず・・・なのですが、表紙にもあまり記憶がないし、内容も覚えているような覚えていないような・・・・まっ、100エンだから買っちゃえ、…

功名ヶ辻

大河ドラマというのを見なくなって数十年、まっ、大人になってから続けてみた経験はほぼありません。が、今回は司馬遼太郎「功名ヶ辻」 公にいうのはちょっと恥ずかしいのですが、読書に全く無縁であった私が本好きになるきっかけの一冊です。 小学校の頃、…

読みかけ

ケビン・ヘンクス「オリーブの海」が読み進めないでいると、つい別の本にも手が出てしまって収拾がつかなくなりつつあります。 結局読みかけは、山田風太郎「戦中派不戦日記」 山同敦子「愛と情熱の日本酒」 角田光代「恋するように旅をして」 町田康「浄土」…

東野圭吾「容疑者Xの献身」

いつものことですが、東野圭吾には最初の一ページ目からやられてしまいます。 読むたびに必ずいきなり惹きこまれる作家は今のところ宮部みゆき 東野圭吾あたりだけかも。 まだ読み始めたところですが、「容疑者Xの献身」も寸間を惜しんで読みたい感じです。…

「ナラタージュ」「黄昏に歌え」

週末に島本理生「ナラタージュ」を、昨日の休日なかにし礼「黄昏に歌え」を読了。 「ナラタージュ」のような青春恋愛小説を読むと未だに胸が痛くなります。恋愛にはとんと縁がなく・・・というかもてなくて、「いい人なんだけど・・・」を直球でいっていた私…

「凍」

沢木耕太郎「凍」を読みました。 中学生の頃読んだ新田次郎「孤高の人」で一気に山登り熱に犯され、近隣の山を登って(といっても実は超お手軽ハイキング程度)見るうちに、続いて植村直巳熱。読むだけで登山をしている気になっている「なんちゃってトレッカ…

映画や音楽で感動の涙を流すことはよくあります。どちらかというと涙もろいほうかもしれません。ただし、これ見よがしなお涙頂戴は大嫌いで、特にTVやB級映画のあざといやり口には腹が立つことも頻繁です。 今は純愛ブームなのだそうですが、TVなどで不治の…

忘却の彼方

最近の物忘れのひどさは目を覆うばかりです。半年前に買ったCDを新譜だと思い込んで再び買ってしまったり、今読んでいる本の前に何を読んでいたのかが全く思い出せなかったり、一年前に読んだ本の内容がすっかり抜け落ちていたり・・・・メモくらい残してお…

大人買い

「大人買い」って言葉はいつ頃から聞くようになったのでしょう。 確かに社会人になって本やLP(当時は)が万単位で買えるようになった快感はたまらないものでした。独身時代は特に誰にも気兼ねなく毎月数万円使える心地よさ。ああ、買い物って素晴らしい・・…

 「ワインが知りたくて」

一つの分野にいわゆる名著という本が現れるには、文化の成熟を待たなければなりません。実際、食文化華やかな今でも、ちょっとしたエッセイや、料理人や料理研究家が書いたハウトゥー本はたくさんあっても、読み応えのある本は多くはありません。 ワインにつ…

「熱血!日本酒バカ」

本のまえがきから激しくうなずいたのであります。 曰く、 「天保○年創業?だったら旨いの?」「○○の水で仕込み? 言っちゃあ悪いが、今の水の濾過技術はスゴクなりましたんで、それが旨い酒造りの絶対条件とは思えん」「五百万石、山田錦を○○%削った酒造り…