2008-01-01から1年間の記事一覧

修行時代

備忘録として

先週中くらいから風邪気味で(更新に合間が空いたのはそのせいです)早めに布団にもぐったというのに、「ちょっとだけ」と読み始めた湊かなえ「告白」 がとてつもなく面白くて、頭は朦朧とし始めているのに一章を読み終えなければ本を閉じることができません…

カルボナーラ

日本人が好きなパスタランキングでカルボナーラが一番になったと報道されたのはちょっと前のことです。 「へーーー、カルボナーラかぁ」・・・と感慨深いものがあります。 私がカルボナーラなるパスタが存在することを知ったのはつい20-25年位前のこと。アー…

鱗(うろこ)と羽根

ジビエの季節です。 先日の蝦夷鹿に続いて、昨日は天然の真鴨が入ってきました。蝦夷鹿はさすがに部位に分けられたものをもらうのですが、真鴨は羽根つきのそのままです。この羽根をむしる作業がどうも苦手です。 鳥の羽根なんていわば魚の鱗のようなものと…

フィネス

「フィネス」という言葉があります。 ワインを形容する最上級の言葉ひとつです。とはいえ抽象的な表現で、未だにこのフィネスを明確で分析的に説明した言葉は見たことがありません。あえて言えばエレガントをさらに突き詰めたような形容句とでも言ったらいい…

蕎麦のハードル

30年前でしたら、藪御三家とまつやの暖簾をくぐり、一茶庵の足利参りをしているくらいで蕎麦好きを標榜できるような時代でした。そのころ素人が自宅で手打ち蕎麦にいそしむようなことはあまり聞いたことがありません。 1982年(だったと記憶しているのですが…

シモン・ビーズの2004 2005 2006

素晴らしく美味しい2002年に続いて、シモン・ビーズの白ワインを手に入れました。 2004年はタスト・ヴィナージュ。こんな風に選ばれたワインに特別なラベルを貼るお墨付きがもらえます。2004年は白ワイン全般にパスしようかなぁと思っていたのですが、タスト…

熟す

「機が熟す」という言葉があるように、食材も「熟れる」「熟した」ときが一番旨みがのっています。 ちょっと前にも登場した丹波黒大豆枝豆の熟しきったのがこれ。正真正銘丹波 生田さんが送ってくださる待ちに待った枝豆です。比べると違いは歴然としてます…

オバマ氏の輝き

米国大統領選挙はオバマ氏の圧勝に終わりました。 勝利宣言のときのオバマ氏の自信と気迫に満ちた姿は圧倒的でした。たぶん彼にとって人生でもっとも光り輝いているときでしょう。言葉が全部理解できなくても彼が国民に語り掛ける姿勢には近年見ることがなか…

旅の意味するもの

昨日から繋がるお話。 旅が若者に刺激を与え、人間を大きくすると考えられたのはすでに昔のお話かもしれません。 私達のころ、たった30年前から比べると昨今は外国がきわめて身近になりました。未だに海外に憧れる若者はたくさんいるとはいえ、精神的なもの…

刺激の欲し方

若い頃には一ヶ月に一回は東京へ出かけないと時代に乗り遅れるような恐怖感がありました。netなど存在しない頃のことです。 同じように若い頃には旅をすることで大きな精神的な刺激を受けてもいました。旅をしなくなると人間まで生ぬるくなるような気がして…

人格を決定付ける一言

話題の小室哲哉氏。デビュー当時から音楽的にも興行的にもまったく興味のない人で、まっ、私には今で言えば鼠先輩みたいな存在の芸能人の一人でありました。 ずっと以前にTVの番組で印象的な言葉がありました。 確かTM-networkで大成功してそろそろ様々なプ…

再びナタリー・ポートマン

映画「ブーリン家の姉妹」を観てきました。 先日観た「宮廷画家ゴヤは見た」で秀逸だったナタリー・ポートマン、「真珠の耳飾の少女」の演技が忘れられないスカーレット・ヨハンセン 二人の存在感が素晴らしい。ただ、当時の英国上流社会の倫理観、結婚観、恋…

実現したい夢

できれば5年以内に実現したい小さな小さな夢 ☆7時間のまとまった睡眠をとる時間的ゆとり ☆一年に一回の一週間以上のまとまったお休み ☆一年に一回の海外への旅行 ☆月に二回の連休 ☆楽器再開とライブスポットへの復活 つまりもっとゆとりをもって遊んでいたい…

ご近所さんの底力

近所のブティックのオーナーは普通にご近所付き合いをするくらいの関係です。 今日、町内の回覧物をもって伺うと店の片隅で何かを書き付けています。見るとそれはフランス語。 「えーーー!フランス語なさるんですかぁ」「いえいえ、ちょっと興味があるだけ…

名演その30〜ジョン・コルトレーン

コルトレーンが生きている間にジャズを聴き始めた、つまりわずかですがコルトレーンと人生がかぶったことがジャズファンとしての小さな自慢です。 「コルトレーンはとんでもなく凄い」「神に近づいたコルトレーンが死んじゃった」熱気を帯びたその時代は、今…

朽ち果てたラベル

ワインは湿度の高いセラーで熟成させるためにラベルがダメージを受けることはよくあります。 お得意様がいつものように持ってこられたワインは写真のような状態。でもちょっとしたワイン好きなら素性はすぐにわかるのです。 写真では写っていませんが、赤い…

松輪の鯖

三浦半島の南端 松輪であがる魚はどれも素晴らしいのですが、この時期の鯖は特に有名です。漁場がいいこともさることながら、漁師さんの魚に対する意識の高さが魚扱いの違いに現れます。 仕入れ担当さんの努力で毎日ほんの数本の極上がこの地に送られてきま…

Nコン 高校生の部

NHK全国合唱コンクール 高校生の部も観終わりました。中学生の部同様、聞き流すことなどできず、仕事終わりに一校一校一曲一曲をしっかり聴いていたら三日間かかってしまいました。 それだけ集中力研ぎ澄ませないと高校生達のパワーに負けてしまいそうなくら…

達成

自転車である坂を登りきれるようになったのです。 こりゃ個人的にはものすごい達成感。 短い距離なんですが、勾配が急で95%の自転車乗り(競技者ではありません。ママチャリ)が1/2のところで下車するような坂。若い頃登れなかったのに歳を取ってから登れる…

座卓

店で使っている座卓(テーブル)は新築の際に京都で作ってもらったものです。座敷のサイズが微妙で既成のものでは用をたさなかったために、長さ高さなど指定しなくてはなりませんでした。 他に小さな部屋と予備には古い座卓もまだ現役です。こちらは私が小さ…

Nコン

気力が充実していないと見てはいけないような気がしてしまいます。NHK全国合唱コンクール。 中学生の部をやっと見終えました。 最初から最後までウルウルし続けて感動まみれになっていました。昨年は高校生の部に特に感激したものの中学生の部はどうも批評的…

備忘録として

宮部みゆき「楽園」 名作「模倣犯」の続編。「続」と呼んでは申し訳ない力作。信頼している書評に書かれていてハタと手をうったのは、宮部さんの市井の人々の描写力の見事なこと。分厚い上下刊があっという間に終わってしまいます。 城戸久枝「あの戦争から…

世界経済と評論家

激動の世界経済の真っ只中、先を読むことは至難の業なんでありましょうが、TVやラジオで学者や評論家、アナリストが言うことが当らない当らない。笑ってしまうほどです。 何しろ明日の株価さえ全く予測不可能な今、pod castで聴いている「大竹まこと ゴー…

タクシー・ドライバーの今

BSから録画しておいた映画「タクシー・ドライバー」を観ました。 封切り当時、デニーロ演じるトラビスはニューヨークだからこそ、ベトナム戦争後遺症に悩むアメリカだからそこ存在する人格であると納得しながら見ていたわけです。が、驚くべきことに30年…

入荷チーズ

今日入荷したチーズの数々 ブリー・ド・ムーラン クルティン ブルー・ド・ヴェルニュ サン・フェリシェン ヴァランセ タレッジオ 信頼している小さなチーズ屋さんに「いつものようにお願いします」と一言伝えるだけで、熟成がちょうどいいころあいのこれらが…

言い訳

「言い訳をしない」というのはプロフェッショナルの大切な要件です。 恥ずかしながら若い頃は言い訳三昧の日々でした。きっかけはほんのちょっとした友人達との会話でした。何人かと食事をしていたとき、ある店の話題になって「○○(料理店)のご主人ってねぇ…

終わりに近づいた茸

今年は茸が終わるのが早そうです。 写真は広島産の松茸と丹波産の黒皮茸 九戸村から届いた茸は「これがたぶん最終です」と送られてきました。まだ半袖で充分というほどのお天気なのに、山では冬の準備が進んでいるようです。

レニングラードのチャイコフスキー

TVで録画しておいたマリス・ヤンソンス指揮 レニングラード交響楽団の「チャイコフスキー 4番」1986年日本公演が強烈でした。 レニングラードのチャイコといえばこれ以上はない18番(オハコ)。鳴りまくる管、歌いまくる絹のような弦、叫びくるう獰猛…

カラスミ

塩漬けした鯔子(ぼらこ)を干し始めました。出来上がりは天気の加減にもよりますが一週間〜十日くらい。お楽しみにお待ちください。 鯔子は買い時が難しい食材の一つです。ほんの一瞬しか市場に出ませんし、大きさ値段もさまざまです。最初に出始めるころに…