カルボナーラ
日本人が好きなパスタランキングでカルボナーラが一番になったと報道されたのはちょっと前のことです。
「へーーー、カルボナーラかぁ」・・・と感慨深いものがあります。
私がカルボナーラなるパスタが存在することを知ったのはつい20-25年位前のこと。アーリオ・オーリオを食べたのと同じ頃でした。その頃から一気にスパゲッティがパスタと言われるようになり、スパゲッティ屋さんからイタリアンレストランが広まっていった覚えがあります。そのホンノちょっと前、伊丹十三のエッセイで「スパゲッティはアルデンテでなくてはならない」と知識で知り、「エクストラ・ヴァージンオイルとニンニクだけで美味しい」などと、EX.ヴァージンオイルなんぞ手に入るべくもないのに頭では理解したのです。今ではだれもが知っている事実も30年前には通の知ったかぶり話でした。日本でのイタリア料理がまだ赤ちゃんだったのです。
10年前の日記にこんな文章を書いています。実際にこの事件(?)があったのは今から15年位前。15年前には一般家庭にはペペロンチーニもカルボナーラもポピュラーではなかったわけです。
ナポリタンに始まり、茹で上たらこスパゲッティの時代があって、カルボナーラの人気。「パスタの基本はポモドードだろぉ!」という私の思いが日本で広まることはこの後もなさそうな気がするのが、いかにも日本人好みなパスタ人気ではあります。
で、
話題のカルボナーラ。
先日NHKの番組で落合務さんが「ちゃんとしたカルボナーラ」をご披露していました。
私が普段作るのは生クリームを使ったなんちゃってカルボナーラ。卵とたっぷりのパルメジャーノ・レッジャーノ、パンチェッタを基本にしたカルボナーラは「それが正しい」とは知っていても、何度かトライしてもピンとくるものができませんでした。特に卵。黄身だけでなく卵白も混ぜて作るレシピは、以前に雑誌でみた山根さんのやり方でもソースがモソモソになってしまって火通しがバツだったのです。今回は落合さんが手取り足取り、パンチェッタのいため方から白ワインの投入のタイミングと分量。茹で汁を入れる分量とパスタを入れるときのソースの温度。卵とチーズを入れてから火通しのタイミングまで。
ああ、そっかぁぁぁ。
すぐにトライするとバッチリ。
これこれ、「レ・ドゥエ・カンパーネでタカさんが作ってくれたのと同じカルボナーラ」に仕上がりました。
プロが教えてくれる絶妙のタイミングって聞くだけなく見てみないとわかんないんですよねぇ。落合さんさすが。
ちなみに私の知識の中ではカルボナーラって第二次大戦前後、イタリアにアメリカ軍が進駐した頃に広まったイタリアでも新参者なんですよね。これってアメリカ人の寿司ランキングでカリフォルニア・ロールが一番になるのと同じような感じ?(違うかも)