備忘録として


先週中くらいから風邪気味で(更新に合間が空いたのはそのせいです)早めに布団にもぐったというのに、「ちょっとだけ」と読み始めた湊かなえ「告白」 がとてつもなく面白くて、頭は朦朧とし始めているのに一章を読み終えなければ本を閉じることができませんでした。


それ以前に
アゴタ・クリストフ「悪童日記」 名作をやっと読むことができました。
高千穂遥「自転車三昧」 自転車好きの心をくすぐる入門本
佐藤多佳子「夏から夏へ」 世界陸上後の北京五輪までの400mリレーも書いて欲しい。
司馬遼太郎「空海の風景」 三田 誠広の「空海」に感動したお話をしたお客様からのお奨め。スタンスが三田さんとは全く違ってこちらも素晴らしい。



昨日TVでやっていた雫井修介さんの「犯人に告ぐ」映画版。「犯人に告ぐ」は文庫本化されて以降、本屋で平積みされているのを今まで以上によく見かけた作品です。ミステリーの秀作であるというお話はよく聞いていたので、ほとんど手に取るばかりであったのです。ところが、映画を見るとストーリーは荒唐無稽「そんなのありえない」の連続です。きっと原作はこんなんじゃぁないはず、これでベストセラーになるほどミステリーファンは甘くはありません。映画のストーリーは似ていても原作の人物描写の緻密さやプロットの説得力は全くの別モノなのでしょう。映画は原作を超えられないどころか、映画を見たおかげで原作を読むのを止めてしまった罪作りな一作。ああ。