朽ち果てたラベル

clementia2008-10-31



ワインは湿度の高いセラーで熟成させるためにラベルがダメージを受けることはよくあります。


お得意様がいつものように持ってこられたワインは写真のような状態。でもちょっとしたワイン好きなら素性はすぐにわかるのです。


写真では写っていませんが、赤いキャップシール、ちょろっと見える小さなラベルのほうの”Lero* tak*shi***a””2**0”の文字。大きなラベルの”Nui* ****” 分厚い瓶、独特の瓶底


ドメーニュ・ルロワ ニュイ・サンジョルジュ2000


別のお部屋のワイン好きのお得意様にもおすそ分けと共にボトルを持っていくと同じように2秒で「ドメーニュ・ルロワ ニュイ・サンジョルジュ2000」とおっしゃいます。


瓶の厚さと”Ler ””Nu "赤いキャップシールが読み取れれば、ルロワのドメーニュ所有畑がカシャカシャカシャと頭の中を巡り、正解があっという間に割り出されるのです。


ご一緒の方々は「推理小説みたい」と笑います。


で、
お味のほうは
2000年というビック・ヴィンテージを象徴するような分厚くて濃厚な果実実、奥深い濃縮した黒いベリーのようなブーケ、長い長い余韻。マダム・ビーズでなければ表現できない極上のニュイです。2000年がもう素晴らしく美味しく飲めてしまうことが驚きです。ブラインドで飲んだら90年代初めと言ってしまうに違いありません。


ものすっごく美味しい。幸せでした。