料理

 奈良漬け

夏に仕込を始めた奈良漬けが仕上がりました。 今年は胡瓜50kg分 一年を通じてお弁当のお漬け物に添えます。 仕込み始めてから2-3ヶ月、手間は少々かかりますが、買ってくるよりはずっとお手頃に、自分の思う味に仕上げることができます。 数年前、元々…

 手間仕事

先日杜屋に頂戴した山ほうずきのジャム 鬼無里(長野県長野市旧鬼無里村)に自生している食用ほおずきをジャムにしたものです。優しい甘さが美味しい山ほうずきをジャムにするのはひたすら手間仕事を惜しまないこと。経済効率を優先するメーカーが手を出すジ…

 初体験の料理教室

首都圏に遊びに出かけたのになにも美味しいものを食べていないの?食べ歩記を書かないわけがない。。。とお思いの方、鋭い。 どこかへ出かけるとなったら、観光地を探す前に食べ物屋を探すのが条件反射となっている私ですが、今回は異色な昼食でありました。…

 日本料理は引くだけか?

二回続けてラーメン、カレーの個人的な思いを書きました。 両方とも元々は外国から入ってきた料理でありながら日本独特の進化をした料理で、グルメブームを背景に「足す料理」に変遷してきました。 一方日本料理は「引く料理」であるのでしょか? 確かに鰹節…

 カレーの問題

昨日書いたようなメディアで盛り上がり、行列が当たり前になるようなラーメン屋さんに素人臭さを感じることの一端に「足せば足すほど美味しくなる」という思考です。 ご存じのようにスープはまさにその典型です。「素材に素材を足して」(できれば教えること…

 足す料理 引く料理

昨日個人的にtwittee上で盛り上がって興味があった話題に「足す料理 引く料理」というのがありました。 ラーメン カレーは足す料理 日本料理は引く料理 確かに今の料理の現状を見ると、ラーメン界では、鶏ガラに豚骨 昆布に鰹節 干し貝柱に干しエビ、ダブル…

 雷干し

梅雨時期から出回る瓜類の中に白瓜があります。 中の種をぬいて焚くこともあるのですが、定番は雷干し。芯に菜箸を指して包丁をくるくるとねじのように回していきます。種を抜き間でぬいて昆布をいれた塩水につけて下味を付けつつ水分を抜きます。その後こん…

 大量の仕込

日本料理の仕込には、限られた時期にしか手に入らない食材を大量に仕込むケースがあります。 たとえばお寿司屋さんでも「ガリ」(新生姜の甘酢漬け)をこの時期に1年分仕込む方がいます。ガリに使う新生姜は初夏のこの時期が旬ですので、今しか仕込めないの…

お弁当

「弁いち」という店の名前の「弁」が示すように、もともと祖父は仕出し弁当を作るとことから商売を始めました。 以来90年、当然のようにお弁当は店にとって大切な仕事のひとつです。 一番よく利用いただく\2100のお弁当(折詰)の器を変えましたので、自分で…

深川飯

水温む頃、貝が美味しくなります。 三月の雛の節句に蛤を使うときに始まって、四月に入るとさらに蛤 浅蜊は身がぷっくりとふくらんで一年中で今こそが食べ頃なんであります。 浅蜊は前菜に沼田(ぬた)でも使いますが、ここまで美味しそうだとご飯にも。 と…

 縁高

お茶席の点心には縁高弁当と松花堂弁当が使われます。 週末にお得意様のご注文で用意したのは縁高弁当。 決まり事は様々あるのですが、近頃になってやっとそういうしばりから抜けるような仕事になってきました。もともとは茶懐石を簡易にするように考えられ…

つま

お造りのつまにも季節感があるべきだと思っていますので、店では大根けんや大葉 菊の花がつまとして添えられるのはごく一時期だけです。 今の季節ですと、さっと湯がいたうるいとかラディッシュ 独活(うど)なんてところでしょうか。 ハラダ農園さんのラデ…

 ほろ酔い祭り

同じく明日から金曜日まで肴町では第四回目となるほろ酔い祭りが行われます。 「弁いち」も町内の一員として参加します。 チケットを購入して私ン処で召し上がっていただけるのは {料理 セレクト} 浜名湖産牡蠣あられ揚げ 海苔あんかけ 穴子饅頭 おろしあ…

 再び三米商店さんとコラボなお得ランチ

明日 火曜日 町内のアトリエ三米さんで行われる味噌講座にあわせてお得な1000円ランチをご提供します。 味噌講座出席に関係なく明日はランチが1000円で食べられる日、是非どうぞ。(お電話を一本いただいた方が間違いがありません。0120-88-2216 お席をおと…

1000円ランチのお知らせ

3月9日(金)に近所の三米商店さんにおいて「手作り味噌講座」が加藤醤油さんを招いて行われます。 その当日のランチは加藤醤油さんの味噌を使った料理も含めて「1000円ランチ」をご用意します。普段の2000円 3000円のランチよりもぐっとお手頃なお値段でお昼…

 盛りつけの掟

和え物などを盛るときには「つんもり盛る」を心がけます。 同じ品物を盛っても盛り方でずいぶんと印象が代わるものなのです。 たとえば、「ちょっと盛っておいてね」とスタッフに頼んだ白酢和えと、私が盛り直した白酢和えがこんな風 さらにこれに天盛りを加…

白酢和え

修業時代、煮方が白酢の味をつけながら、「この白酢ってヤツは難しい。こればっかりはオヤジ(調理長)には全然かなわない」ボソッと語ったことがありました。 味付けをするなんてまだまだ先の先であった追廻の私は「そうか、白酢、難しいのか」と頭の中に深…

 餡練り機を捨てた日

昨年のお節料理でも例年通り栗きんとんは80kgを仕込みました。 紅あずまは11月の末から時間のある時を見計らい、少しずつ蒸し、裏ごしして置き、仕上げは店の休日を使って、大鍋で練り上げるまさに体力勝負の仕込仕事です。 16年前に店を新築すると…

 アレルギーと好き嫌い

この数年「○○と○○が食べられません」と最初におっしゃってくださるお客様が増えてきています。もちろんこちらからも少人数の場合はお伺いするようにしています。 この「食べられません」が昔は好き嫌いであったのが、昨今の傾向はアレルギーである場合も多い…

 twitter

twitter上と、facebook(今のところリアル友だけです。ごめんなさい)でお節料理の進行具合をリアルタイムに報告中。 昨年のtwitterのみの実況よりもfacebookが増え、それにまつわるinstagramやAtokpadのアプリが充実して簡単で速効性ができたような気がしま…

 西京味噌仕立て

理解していただくのが難しい料理というのがあります。 私にとってその代表格とも言えるのが西京味噌仕立てのお椀。 西京味噌は京都独特のあまぁぁい白味噌です。鰆の味噌漬けなどはこの味噌を使って漬け込むのですが、お椀の出し汁としてのこの甘さは経験し…

 アラが美味しい

魚本体よりもアラ(頭 骨 カマなど)にそそられる食材があります。 たまたま二つそろった絶品のアラ 赤い方が松輪漁港のこうじんめぬけのあら こちらはちり蒸しに 白い方が福田漁港の白甘鯛の頭 こちらはお馴染み骨蒸しに

 手作り

巷には「手作り」を標榜する商品が数多あります。 私たち職人は自分の仕事に「手作り」を付け加えることには大きな抵抗感があります。つまり手で作ることは当たり前なのであって、自分の仕事に手作りという言葉を付け加えると素人仕事のように思えてしまうの…

 バースデイケーキ

先日の誕生日のお客様用にAbondanceさんに用意していただいたケーキ。 CDサイズくらいの小さなもの。 そして今回はもうちょっと大きなサイズで別の誕生日のお客様用に 美味しそうでしょ。

 天然茸と赤むつのつみれ鍋

ほうき茸 あかむれ茸 はないぐち はたけしめじなんてところと三河産の赤むつのつみれを火にかけ ぐつぐつさせて熱々を

 お米は「かす」な

ご飯を炊くときにお米をといだ後に水に浸けおきます。 この浸けおくことを地方によっては「かす」といいます。 店では夏場であれば20分かして、その後ざる上げして30分-1時間くらいおきます。冬場であれば一時間ほどかします。 その後、お客様別に専用の土鍋…

 こんなカレーは?

お得意様の中には、「親方のパスタが食べてみたい」とか「ラーメンを」などという無理難題・・・でもないのですが、普通の献立とは違う注文をされる方がいます。 前回は「パスタ」 その前はカツ丼のご注文(その場で突然ではなくて、宿題として出されます) …

 飛竜頭

生け〆の穴子を白焼きに 干し貝柱をもどしてほぐします。 木綿豆腐をしぼって裏ごしし、山芋と卵 、白焼き穴子と干し貝柱 にんじんときくらげを混ぜて二度揚げにして飛竜頭にしました。 穴子と干し貝柱は飛竜頭味わいに深みを与えてくれます。

浜松だから鰻か?

遠くからお越しのお客様がご予約のお電話の際に「浜松だから鰻の料理を是非」というご注文をいただきます。 浜松=鰻 の考えは長い間に認知されたもの。 確かに鰻屋さんはほかに比べたら多いのかもしれませんが、浜松ならではの鰻が食べられるとか、浜松だか…

台湾茶

「こだわり」という言葉をあまり使いたくないのは、その意味合いにどこかに突出して傾倒しているという印象がある故です。 悪く言ってしまうと、どうでもいいことに拘泥するというニュアンスもあります。本来はそういう使われ方をしてきた言葉でした。 「こ…