2013-01-01から1年間の記事一覧

[映画] エリジウム ABCServer

ブロムカンプ監督作品「エリジウム」を観てきました。 前作「第九地区」同様、現代の社会問題を近未来の発展系として描いた秀作です。 大気汚染と人口拡大がもたらす荒廃した近未来の地球と、それを逃れてスペースコロニーに理想郷を作るごく一部の超富裕層…

 天然キノコ

今年も天然キノコが九戸村からやってきました。 畑しめじ、ほうき茸、桜しめじ、カノシタ、はなびら茸、金茸 丹後浜詰の小芋も安定的に入荷し始め、季節は秋。

 間違い電話のパターン

私の気のせいかもしれないのですが、間違い電話の多くは、いきなり用件を話すパターンがとても多いのです。というかほとんどそれ。 電話をかける場合「○○さんでいらっしゃいますか?私・・・△△と申しますが」と始まるのが通常だと思っていました。 まっ、私…

加齢と向き合う

2週間ほど前、自転車で転びました。 20代の頃から30年以上細いタイヤの自転車に乗り続けていますので、転ぶこと自体は何度もあるのですが、今回は普段ならなんなくクリアできる場所で滑りました。しかも顔から落ちて、お岩さんのように腫れるという始末。 忍…

 プロフェッショナル

TV

遅ればせながら、というのか、録画しておいたことを忘れていた宮崎駿さんの映画「風立ちぬ」の制作記録をドキュメントしたNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」を興味深く観ました。 映画そのものにも初見でとても感動したのですが、時をおいて宮崎監督の仕…

 卵焼きの問題

卵焼きは小学校4年生から焼いています。 すでに○十年・・・とはいっても、20年焼き続けた職人と30年焼いてきた職人の味が違うかって言うと、それほどのもんじゃぁありません、卵焼きですから。 普段は仕出しのお弁当のために焼く卵焼き、以前に「たまにはお…

 溜飲をさげる人々

TV

この何ヶ月か、お座敷で「半沢直樹話」「あまちゃん話」が出ない日はないといって間違いありません。 特定のTV番組がこれほどお座敷の話題になるという経験はありません。 たまたまお客様の層がぴったり「半沢層」「あまちゃん層」と一致したと言うことでし…

加藤さんのいちじく

八月も終わりに近づいた週中、「そろそろかな?」と特別ないちじくを栽培されている加藤さんにmailを送りました。 帰ってきた返信に「丁度連絡をしようかと思っていたところ!」と ことしも見事にぷっくりとしたいちじくです。 さらに 「木の上の方でそのま…

 まれに見る古酒

店では様々な古酒を熟成させていますが、希に予想を遙かに上回る熟成に達するお酒に成長することがあります。 以前に日記で紹介した「惣花」1997年 日本盛を醸す西宮酒造の逸品。大正天皇 昭和天皇の即位の際に使われた御用酒というヤツです。 冷温で長期間…

 焼き茄子画像

8月26日(月)にご紹介した焼き茄子を実際焼いてみるとこんな感じです。 店では塩蒸しした海胆を裏ごしして海胆醤油にし、この焼き茄子に添えて召し上がっていただきます。

 茄子その2

焼き茄子もシンプルで美味しい料理です。 今回は二つの焼き茄子を。 まずはフライパンで焼く方法です。 茄子はへたを落として、縦に3つくらいに切ります。 フライパンにオリーブオイルを引き、中火くらいで焼きます。きれいな焼き色がついたらひっくり返して…

 茄子

夏は茄子です。 私が子供の頃には毎日茄子と胡瓜ばっかりが食卓に現れて大嫌いでした。「こんなんじゃぁなくて肉、肉」といったって、お肉なんて料理屋のお総菜にだって滅多に出ないような時代でした。 うんざりするほど茄子を食べさせられて、本当にこの野…

 町山さんの「風立ちぬ」評

映画「風立ちぬ」は賛否、様々な評論を目にする映画ですが、私はジブリ作品の中でもかなり好きな一本になると確信しています。 ただ、表現されていることは多層に組み合わされていて、日記に書き殴る程度ではとても好き加減を言い表すことでできそうにありま…

 初行列

今日は身体のメインテナンスの日。 痛んできた腰を、私のゴッド・ハンドに癒やしていただこうと、朝イチで東京へ出かけました。 夜の予約のためにとんぼ返りで新幹線に飛び乗る時間がちょうどお昼時、最近充実している東京駅もしくは大丸でお弁当でも買おうか…

「風立ちぬ」〜「終戦のエンペラー」〜「ワールドウォーZ」

シリーズでお酒のことを続けて書いている間に、映画にも通常のように出かけていました。 宮崎駿監督「風立ちぬ」 今や日本映画界の稼ぎ頭ジブリだけあって、シネコンでは同時に三つの会場で上映しているにもかかわらず、前日予約ですでに良い席は埋まってい…

酒造りの迷信その5

酒蔵の印象というのは大きな木樽がいくつも並び、天井や梁には古いカビのような物がびっしりあるような処という印象がありませんか?酒のラベルに「蔵付酵母」なんていう言葉が書いてあったりすると、蔵に自然に住みついた天然酵母なら美味しいお酒ができる…

酒造りの迷信その4

酒造りのリーダーである杜氏さんは長い経験がものをいう仕事でありました。われわれの仕事と同じく一年や二年の経験で美味いお酒ができるわけがないと信じられていますし、事実名杜氏といわれる方々は比較的高齢の方が多いものです。 経験豊かで老練な職人で…

酒造りの迷信その3

お酒は寒冷な土地が美味しいというのが通説です。寒仕込みは基本中の基本。寒い時期だからこそ美味しいお酒ができる。 確かにその通り、特に大吟醸などの蔵の最上級は二月の一番寒い時期に仕込まれます。 がしかし、ここ静岡のように温暖な土地でも近頃では…

酒造りの迷信その2

いい酒はいい米から。 当然です。料理もお酒も素材がよくなければ決して美味しいものはできません。素材を技術でカバーするというなどと言う事こそまさに迷信で、どれほどの技術があろうと悪い素材はカバーする事がきません。 お酒造りに適した米は、食べる…

「お酒」日本酒造りの迷信その1

日本酒の歴史のシリーズを再掲載したので、同様に一般になんとなく信じられている酒造りの迷信のシリーズも再掲載してみようかと思います。 もう七年も前に書いた板前日記ですので、所々手を加えながら。 どうしたら美味しいお酒ができるのか?よく素人の間…

日本酒の歴史 昭和60年代以降

昭和40年代後半になると日本酒蔵では、「このまま三増酒だけではいけない」「売れればいいだけの桶売りでは日本酒の将来はない」「自分が美味しいと思うお酒を造りたい」という若い世代が出現し始めます。酒屋さんにも全国で「自分の売っているお酒は本当に…

日本酒の歴史〜昭和50年

昭和40年に主役の座をビールに奪われてからというもの、日本酒の生産量に陰りが見え始めます。経済成長を遂げ量よりも質を問われる時代にさしかかると、「こういう日本酒、美味しくないんじゃぁないの?」という消費者の疑問も出始めるのです。といっても…

日本酒の歴史〜昭和30-40年

昭和20年代後半の混乱期に始まった三増酒の時代は、昭和30-40年代に急成長期を迎えます。 日本中ががんばって働いて経済は右肩上がり、豊かな時代にはまだ時間がかかりますが、先が見えない暗い時代から明るい未来を信じた時代です。工業化、技術革新…

日本酒の歴史〜戦中・戦争直後

三話目にしてやっと歴史らしきお話になります。 日本酒の製法は第二次世界大戦と敗戦後の困窮でダメージを受けました。国家存亡の危機に「うまい純米酒を・・・」の気運が生まれるはずもないことは誰が考えてもわかります。その後の昭和30年-40年代も簡…

日本酒の歴史〜暮らしに根付いた

昭和40年代くらいからの日本酒の味は、私の記憶の中にあるのですが、それ以前の日本酒がどんなものであったのかは見当がつきません。特に戦前の日本酒。もちろん、製法や酒米、酵母についての記録は残っているものの、味わいをきめ細かく記述したものは見…

日本酒の歴史〜再録

つい先日、日本酒のこれまでの歴史をスタッフに話しながら、今の若い方々の日本酒に対する様々な誤解や偏見・・・いえ、若い方々だけでなく、ある程度の年齢の方々にも捨てがたい偏見がたくさんあることに気づきました。 これらは基本的に現在の豊富な物資と…

味が変わった

「○○は味が変わってしまった」 料理店の味でも、日本酒の味でも一般消費者がよく口にする言葉です。 残念ながら日本人はこれを否定的に使うことがほとんどです。「味が変わってしまった」=「味が落ちた」なのですね。 が 私たちプロフェッショナルは気楽に…

新就職先

年末の一ヶ月間 店に研修に来てくれていた、当時調理師学校の学生が、就職後初めて店を訪れてくれました。 「どう?慣れた?仕事は順調?先輩は?」などという私の質問に 「仕事はやっぱり大変です。でも一番大変なのは、ここで勉強させていただいたような板…

もの申すとき

映画「はじまりのみち」のことを書いた時に、木下恵介映画の常連であった高峰秀子のことをwikiで眺めていました。 高峰の映画を観たのは十数本、著作は「わたしの渡世日記」を読んだ程度、関連で斉藤明美の著作もかじる程度の知識しかなく、映画「東京オリン…

鮎が美しい 備長炭で美味しく