茄子その2


焼き茄子もシンプルで美味しい料理です。


今回は二つの焼き茄子を。


まずはフライパンで焼く方法です。


茄子はへたを落として、縦に3つくらいに切ります。


フライパンにオリーブオイルを引き、中火くらいで焼きます。きれいな焼き色がついたらひっくり返してもう片面も。キッチンペーパーの上にのせて余分な油を取り全体に塩を振ります。


さらにもってそのまま食べてもいいのですが、最後にとっておきのエクストラ・ヴァージン・オイルをふりまわして食べるのが最高です。


とってもシンプルなだけに、茄子、オイル、塩が上質であることが大事です。



もう一つの焼き茄子。


茄子はまるごと使います。おしりの方から箸で穴を空けます。全体の半分くらい入れば十分。穴を空けることで火が回って上手に柔らかく仕上がるのですね。


この茄子を火にかけます。


店では炭火で四面を均等に焼き上げるのですが、ご家庭ではオーブントースターか昔ながらの石綿つき焼き網でも大丈夫。


火加減をお伝えするのはとても難しいので、それぞれの火に合わせて調整してみてください。要はあまり強くはない火で皮にしわしわができるくらいで焼き上げては別の面、焼いては別の面と全体を焼き上げるのです。


全体にしんなり柔らかくなる直前くらいで仕上げて、熱いうちにタオルやキッチンペーパーをつかって皮を剥ぎ取ります。上手に焼けると、中は䖝がかった黄色で焦げ目がなくしっとりできあがります。


お皿に盛って醤油(できれば醤油:日本酒=1:1で沸騰させて冷ましておいたもの)をさっとかけ、生姜のすり下ろしと鰹節をかけてできあがり。


火加減と焼き具合に慣れてくると、茄子の旨味をストレートに味わえる料理として最高です。


炭火で茄子につきっきりで上手に仕上げる仕事は、シンプルですが技術が必要という意味で職人冥利に尽きる醍醐味があります。料理好きな方は自己満足の悦楽に浸れる料理かもしれませんよぉ。