ドキュメンタリーの旗手


地上波で観るTV番組は年々減ってきていて、ラジオを聴くか、BS放送を録画して観るかの比率がずっと多くなっています。


たまたまBSから録りためておいたドキュメンタリーのアーカイブス三本を続けて観ました。


「食は文学にあり−荷風と谷崎・終戦前夜の晩餐」
「あの夏 60年目の恋文」
「ラストステージ 老優から若き女優への応援歌」


どの作品も心に響く素晴らしい作品で、「TVも捨てたもんじゃないぞ」と実感する内容であったのです。特にこのところの人気のある個人を必要以上に持ち上げるようなドキュメンタリーの手法にはうんざりしていた私には心を洗われる思いでした。


気がつくとこの三本を制作したのはすべて石澤義典さんというディレクターではないですか。石澤作品を集めた番組ではないのにいい作品のアーカイブスがすべて石澤作。


「映画は監督のもの」と言われ、鑑賞のための選択基準は「どの俳優が出ているか」よりも圧倒的に「誰が監督か」でしたが、これからはTVドキュメンタリーを観る時も「誰がディレクターか」を選択しようと思います。


石澤義典さん、見逃せません。


できれば番組の頭に「石澤義典プレゼンツ」と書いていただきたい。