料理とお酒はうまいけど?


料理がおいしいのは基本です。
飲み物が充実していればさらにいい。
行き届いたさりげないサービスでほぼ完璧。


ではありません。
器は?お花は?お軸は?お飾りは?お座布団は?グラスは?盃は?お香は?
内装 トイレのしつらえは?ふすまは?
お庭は?
掃除は?
おしぼりは暖かく?涼やかに?
爪楊枝はどんな?


みんな料理屋という一つの空間を心地よく演出するための大事な要素です。
ひとつもおろそかにできません。


最近、大きなホテル、旅館、レストランなどでは
空間プロデューサーなどという人々がそれらを作り上げ、話題にもなります。


でも、私はご主人自身の趣味が見えるような店が好きです。
頂点には
高麗橋吉兆 招福楼
この二店には、これでもかというほどの、お茶を基本にした完璧な世界があります。


もう少し手近には
湯河原の指月
このこじんまりした旅館には女将さんの趣味が隅々まで行き届いています。
押しつけがましくなく、突出したものも無い。
まさに美意識といっていい世界があります。
さらに京都の俵屋なんてまさに美意識そのもの。


これらの店を愛する人たちは、ご主人の美意識にも十分な価値を見つけているのです。


下世話にいってしまえば、器に金払ってる。
お軸に金払ってる。
そう思ってしまったら、それはもうあなたのための店ではありません。


私ン処??
まだ、美意識なんてとても


でも志を持つことを忘れないようにしたいです。