河畔フレンチ

とうもろこしのポタージュを食べながら「ああ、この香り、古酒の香り。なんだろう?浮き身のにんにく?」


と、シェフに聞いてみるとにんにくではなくて玉葱をカリカリにしたローストでした。


「あっ、玉葱のローストって古酒の香りなんだぁぁ」


目から鱗でした。ものすごくいいもの得た感じがします。


ワインや日本酒の香りを様々な食材や花の香りに喩えることをよくしますが、「日本酒古酒のひね香=玉葱のローストの香り」私の定番表現になります。



食事をいただいていたのは浜松市も北の方、旧天竜市の船明(ふなぎら)、船明ダム湖の湖畔のフレンチレストラン「船明荘」(ふなぎらそう)(053-925-2039)です。


名前が示すとおりお父さんは日本料理を二階のお座敷で提供し、息子がダム湖を眺める明るい日差しをタップリいただく瀟洒なレストランでフレンチを提供しています。この辺りでフレンチやイタリアンをまともに食べられる店は皆無で、「秋野不矩美術館」を訪ねたり、天竜川を遡って気田川で川遊びをしたり(カヌーのメッカです)、秋葉神社をお参りしたりしても気のきいた食事が出来なくて困ることがあります。そんな時に手頃でガッツリ食べられてリーズナブルなワインを揃えたこういうレストランは重宝します。


もう一つ「秋野不矩美術館」からそれほど遠くないところにある小さな鳥料理の店「鳥よし」(053-926-0922) さっぱり甘酢で食べる大ぶりのから揚げを食べつつ、ビールをグビグビやる至福。しっかり食べたなぁという満足度があるお店です。


両方とも親戚筋なので、ちょっと身びいきもありつつ、小さな声で「お奨め」と言いながら、実はホントにちゃんとお奨め。