食材

 女手一つ

できうる限り作り手の顔が見える食材を使うことを心がけています。 つい先日いただいた浅蜊の干物 小さな浅蜊を干してもこの大きさを保つのですから、素性の良さが知れます。全国でも屈指の貝の名産地三河の春先、一番肥えた時の浅蜊を、むいて一つ一つ串に…

 蓴菜(じゅんさい)

アップで撮ってしまうと「腐海の底・・・」見たいな映像になってしまいますが、極上の蓴菜です。 味は淡泊でほとんどあるかなきか。つるん ぷりんとした食感を楽しむ食材ですので、まわりについたゼラチンの質が一番大切です。いい蓴菜はそこが完璧です。

 写真を撮ること

小学生高学年のころ父のオリンパスペンを借りて遠足に出かけ、撮った写真がほんのちょっと褒められただけで有頂天になったことがきっかけで、以来写真機はいつも手元にあります。褒められて浮かれる資質はこどものころから変わっていないんです。 時代が流れ…

初物

シンコ(コハダの赤ちゃん)の初物は毎年この地(舞阪)から始まります。 今年は80000円/kgといいますから、この20数本で16000円弱 一貫で四枚づけくらいの極小です。果たしお客様からいくらいただくんでしょ?・・・なんて考えてしまう料理屋では使えないは…

 豆の季節

お豆の季節なんであります。 「筍の季節」「松茸の季節」「根菜の季節」(は言わないか?)なんて言われるのに、「豆の季節」はどこも言いませんし、TVの特集なんていうのもみたことがありません(痩せる、アンチエイジングって取り上げればすぐに話題になる…

 アゴ

トビウオを干したものをアゴといって九州地方ではお出汁に使われます。 麺類の出汁に会うとか、正月のお雑煮はアゴで出汁をとらなくては始まらないとかいうお話を聞きます。 といっても、このあたりでは乾物屋さんで見かけることもありませんし(粉末にした…

 富士山麓から山菜

富士山麓から届いた山菜 雪笹 こしあぶら タラの芽 天ぷらが美味しそうです。

 白子筍

写真は両方とも京都 乙訓の新筍です。 左側の大きい方が白子筍 今年二回目の入荷です。 初めて白子筍を使うことができた2006年は4月26日に、昨年は4月27日の入荷、今年も4月27日。季節はなんて正直なんでしょう。春が遅くて。。。と思っていた…

姫皮〜葉わさび〜かたくり

新筍の穂の部分は幾層にも皮がかさなりあった部分があります。 姫皮と呼びます。ちょっといい名前ですよね。 成長していくと竹皮になるわけですが、若い穂は本体よりも少しえぐみがあることがありますが、「姫」の名前の通り、柔らかくて薫り高い美味しい部…

 山菜

三回目の甘草と今年最初の葉山葵が届きました。 甘草はお椀の青味に、葉山葵は熱湯に浸して半日 甘酢に漬けて焼き物のあしらいに。

 食紅

掃除をしていたら倉庫の奥の方から食紅の缶が出てきました。 奥の方から出てきたというのはとりもなおさず、ずっと長い間使ったことがなかったということです。 私が若い時分には、食紅を始め、青、黄色、紫などの色粉を使うことはごく普通のことでした。色…

 トマトの季節

トマトの旬は夏、と思われがちですが、糖度の高い極上ハウストマトは3-4月あたりが一番美味しい季節です。 今年も石山農園のトマトが届きました。 コンポートにしてデザートに使います。

 山葵

一般の方々が本山葵を買ったり手に取ったりすることはあまりないかもしれません。 毎日本山葵を使っている私たちでも、茎付き葉付きの山葵を目にすることはめったにありません。時期になれば、「葉山葵」「山葵の茎」だけの単体で市場に出ることはあっても、…

 5000万円の隣の324万円

築地初競りで大間産の鮪に五千数百万円の値段がついたことがメディアで騒がれました。 私たちは、釣自慢が魚を長さ(CM)で語るのを横目で見つつ、魚はキロ単価で語るように、この大間産鮪も21万円/kgであったことをその日の早朝から話題にしていました。つい…

 牛肉

肉を使う料理は日本料理ではまだまだ成熟期を向かえていません。わからないことだらけです。 ほんの少し前、高級な肉といえば、サシがたっぷり入ったお箸でも切れるような牛肉が主流でした。店でも20年くらい前まではそんな肉しか使っていませんでした。やっ…

 松茸

今年はもう無理かと思っていた信州の松茸がやっと入荷

 唐墨

今年の鯔子 品物はとてもいいのですが、お値段も立派。値が下がるのを待っていると入手できなくなる可能性も大きいので、どこかで「えいやっ!」と見切らなくてはなりません。 塩漬けにして 塩抜きをしてから干します。 ハエ、カラス対策も忘れずに 実際には…

 香茸

昨日お話ししたお客様のお部屋には、シャンパーニュの香りが満ちていたと書きましたが、同じお部屋にはご飯の時に「香茸」の香りが充満していました。 この大きさのものを生で(乾燥したものが出回ります)手に入ったのは初めてでした。 当然 炊き込みご飯で…

 小芋

そして秋の初め、むっちり美味しくなってくるのが小芋。京都丹後 浜詰の小芋です。 変に手を加えず、蒸して塩と黒ごまをふるだけ。 地産地消に従うならば、浜岡ゆめさきのうきょうの小芋を使わなくていけないのかもしれませんが、浜詰に出会ってしまった私は…

 落ち鮎の季節

天然の鮎がこんなに大きくなりました。 さばくと中には真子が 取り出すとこれくらい大きいものもあります。 とはいってもこれくらいたっぷりしたものは例外的。40本おろして、真子白子はカップに半分程度の分量しかとれません。 塩漬けにして子うるかに。…

今年もキノコ

これがなければ弁いちの秋は始まらない。 今年も天然キノコが岩手県九戸村と富士山麓鳴沢村からとどきました。

南京

マーケットで購入する南京かぼちゃは、持ち帰ってすぐに煮焚きしても大丈夫ですが、採れたての南京は一週間ほど冷暗所で寝かせてから使います。 原田農場さんの南京はその日の昼間に採ったものなので、使うのは一週間後。そうすると甘みがのってきます。鮮度…

天然鮎

鮎がいい大きさになってきました。 美しい鮎は間違いなく美味しい。

地産地消

この時期の店の定番、京都上賀茂の賀茂茄子です。 この賀茂茄子が私にとって、地産地消にこだわらない象徴のような野菜です。 地産地消の地域食材を同じ地域で大切にするという精神的なバックボーンも十分に承知しているつもりですが、職人として長く仕事を…

 時鮭

時鮭(ときしらず) 8.9kgというみたことのないような巨大な時鮭。 二本だけ釧路近辺で上がったそうです。脂ののりが上品でいやみがありません。

山菜 最終

「みず」と「ふき」 ねまがり竹の次にこのふたつが現れるとそろそろ山菜もお仕舞いかな・・・という気分になります。 このあと、じゅんさいや夏野菜が出てきて夏本番をむかえるようになります。

青梅

この数年、青梅の甘露煮は紀州 古城梅を使っています。 五月から七月にかけての新緑の頃、実山椒も青梅も空豆もうすい豆の緑が鮮やかです。

原田さんの野菜

友人のシェフの紹介でいただくようになった、若い農家 原田さんの野菜です。 無農薬 路地栽培でもとてもきれいですし、なにより昼に収穫した野菜を夜お客様に召し上がっていただけます。 近隣の小規模な料理店ばかりが集まって原田さんの野菜を分け合ってい…

生田さんのスナップエンドウ

丹波篠山の生田さんからスナップエンドウが届きました。 糖度11度 塩茹でしただけで料理として完成してしまうほどの素材感の迫力があります。まるで下手な料理人のこねくりまわしを拒否しているかのようです。 もうひとつ。地元の農家さん原田農園さんの野菜…

サザエ

うすい豆のすり流しのお椀にいれるのはサザエです。 こぶしよりも大きなサイズのさざえは千葉房州さんであったり、伊豆産であったりします。大ぶりのサザエは海の滋味にあふれていて美味しい。