女手一つ


できうる限り作り手の顔が見える食材を使うことを心がけています。


つい先日いただいた浅蜊の干物



小さな浅蜊を干してもこの大きさを保つのですから、素性の良さが知れます。全国でも屈指の貝の名産地三河の春先、一番肥えた時の浅蜊を、むいて一つ一つ串に刺し、天日で干すのだそうです。ホタテや鮑を干すことは考えても、小さな浅蜊、しかも水管一本一本に串を通そうという細かな手仕事をやろうと思いついたことが素晴らしい。


これを一人でこなしているのはうら若き女性



自分で作るだけでなくて、直接三河からここ浜松の魚屋に飛び込みで売り込みまでしてしまうというのですから見上げたもんです。


「写真撮らせて!」
「いやぁぁ、化粧もなんもしてないから。。。」と恥ずかしがるのですが、そのすっぴんが素材への意気込みと手仕事の堅実さをあらわしていいではありませんか。


こういう食材こそを大切に使いたいものです。