初物


シンコ(コハダの赤ちゃん)の初物は毎年この地(舞阪)から始まります。



今年は80000円/kgといいますから、この20数本で16000円弱 一貫で四枚づけくらいの極小です。果たしお客様からいくらいただくんでしょ?・・・なんて考えてしまう料理屋では使えないはずです。


ともかく初物を意地でも使いたいというお江戸の方々が使うのだそうです。


先日NHK「タイムスクープハンター」で初鰹を取り上げていましたが、当時の江戸のお大尽が一本の初鰹に20-30万円を惜しまなかったというお話にあきれていた直後のこのシンコです。


以前に100000円/kgというときもありましたが、ほんのちょっと時間が経てはあっという間に値段が下がるのですから、「初物」であるという事実だけが高値の理由である数少ない食材のひとつです。


ある魚屋さんが「あの大きさのシンコなんて酸っぱいだけです」と。


私に言わせれば酔狂としか思えません。