いまや家庭で乾燥豆を料理する主婦はかなりの少数派なのではないでしょうか。


豆自体敬遠されがちなのかもしれませんし、TVの料理番組でも「缶詰でOKとか」「スーパーで売っている水煮の豆」という風で、「豆は一晩水に浸し」などと最初から手間を惜しまない手法は近頃見たことがありません。味わいの点でも「豆がなくては生きてゆけない」とか「お豆大好き」という若者にいたっては絶滅危惧種かも。


私自身、お豆の美味しさを実感できるようになったのは40も後半になってから、お豆腐の美味しさをしみじみ感じるよりもさらに年齢を経なければ豆の味わいの素晴らしさは感じられませんでした。


でも、良質な豆をちゃんと料理すると美味しいんですよぉ。手間は少しかかりますが、決して難しい作業ではありません。要は早めに仕事にかかってあとは放っておくだけなのです。




写真はデザートの栗ぜんざい用に煮た大納言小豆、お惣菜用のひよこ豆、お弁当に使う花豆。今は時期的にも新豆が出てくるいい時期です。


ほとんどの豆は一晩水に漬けるところから始まります。夜寝る前に水に浸すだけ、朝起きると倍から三倍の大きさになっています。水を入れ替えて弱火でゆっくり煮ていきます。豆の種類によっても違いますが、2-3時間で大概の豆は柔らかくなります。後は味付けをするだけ。


大納言小豆は甘みをやさしくするために氷砂糖で煮てみました。煮る時間はほんの10-15分程度。


ひよこ豆は炒めた玉ねぎにベーコンを加え、煮豚でできたスープに月桂樹を入れてコトコト約20分。塩コショウで出来上がり。


花豆は黄ざらで甘さはかなり控えめにして煮ること約5-10分。


もどす作業さえできていれば、味付け調理はごく簡単で美味しくできます。もどす作業も鍋の前につきっきりではありませんから楽なモンです。水煮や缶詰よりもはるかに美味しい豆料理は今が旬です。


そうそう、メキシコ人に心臓疾患患者が少ないのは豆をよく食べるからなんだとか。どこかのTV番組でその辺をつっついて(ついでにダイエット効果も加えて)放送すれば、翌日マーケットから豆が消えるか????