専門職


土曜の丑の日には鰻屋さんは目の回るような忙しさ、養鰻業者も年に一度の稼ぎ時です。


そんな日をちょっとずらして、自分用に鰻を焼きます。





蒲焼のたれの味の具合と炭加減を推し量ることも大切です。鰻は何度やっても難しい仕事です。これでも一応職人の端くれですのでそれなりには焼けるつもりでいるのですが、専門職の鰻屋さんにはかないません。蕎麦、天麩羅、寿司などといった分野も同様です。専門にそれだけで身を立てていらっしゃる方々の技術には敬服します。


ですから、県外からお越しのお客様に「浜松なんだから鰻の蒲焼もメニューに入れてね」と言われることがあっても、「専門家のほうがお上手ですので、是非そちらで」とご無礼をしてしまうのです。